土手の犬

からす麦が揺れる川辺で

犬が時間に溺れていた

石は酒に溺れていた

脳味噌はこんがり焼けていた

猛毒はあなたを変えられなかった

猛毒はあなたを帰さなかった

退屈と突進が混じり合う夕暮れ

そそり立つ草木と

吠え出す虹

夜はまだ眠っている

朝はまだ焦がれてる

明日はまだ飛び跳ねている