過去犬

 


生まれた時からずっと、いつ死ぬかわからないまま暮らしている。27年くらい。いつ動かなくなってしまうのかわからない怖さより、わかってしまう怖さのほうがつらい。「人生は一回だけ」、「死ぬということは、2016/4/6

皆同じこと」。ある程度のスパンで、いろんな人が死について口にするのを聞いてきた。仕事前の言葉、仕事中の言葉。短いけれど、長いけれども、そうでもないけれども、いつか命は去っていく。よく知っているはずの 死が、得体のしれない姿でやってくる。死がやってくる。かなしい感覚と、虹の裏にいる虫を引き連れて。

 こんなふうに言葉を絞って、並べていくことを、しばらく怠っていた。書くことが怖かった。少し前の、ぼくは、この後を続けられなかった。気が付くと、黒字が集まって、白紙の上で分身がはじまっている。白紙の上に、五感の現在が浮かんでくる。零れ落ちたデジタルのインクが、保育園のようにまとまっていく。鏡を見ることよりも、シビアに、写真を撮るよりも、鮮明に。その姿を、受け入れるか、受け入れないか。判断をしている暇はなさそう。ゴム製の栓で抑えこんできた、言葉、応答。泉が枯れることを怖がるな。パンの耳を焦がすことを怖がるな。砂嵐のように、落ちて消えていく時間を怖がるな。カレーを食べる。今夜は特別な粉チーズを削ろう。

 午前8時台は、身支度と朝の珈琲に消えた。午前9時台は、遅咲きの桜並木と色が付く前の商店街に消えた。午前10時台は、隣町の接骨院に消えた。午前11時台は昨日の売れ残りの菓子パンに消えた。午後0時の語呂の悪さは、携帯ショップのソファに消えた。休日の住人たちは行方不明。

バナナ命綱

(ぼくは)果物があまり好きじゃない。舌触りが水っぽいヤツ。皮と種の二重処理を押し付けるヤツ。桃なんて、身を剥がれた姿が、カラスに荒らされたゴミ捨て場みたいだから、食べたこともない。嫌いじゃない果物もいる。苺は肉体(果体)が小ぶりで、口触りが潔いし、種を剥がなくていいから嫌いじゃない。タルトにトッピングされた苺。透明なゼラチンの沼に浸かった苺は、真紅の海月。林檎も嫌いじゃない。全身から爽やかさが滲み出ている。口に入れても、第一印象は覆らない。芯を繰り抜くのがいやなら、吟遊詩人のように丸ごと齧る。リンゴのビートが聴こえてきた。焼き林檎の巣の中に吹き付ける、粉嵐。

 

 


2015年の9月21日。「憂鬱」がなくなった月曜日。電車の空いていない祝日。長い連休の真ん中。喫茶店の店主の誘いで、山登りをする。険しい山ではないからと聞いていたので、安売りのクッキーとわかめのおにぎりをいれて家を出た。半年くらい履いている、このスニーカーはクッション性がなくて、運動向きじゃないことに気づいた。どうせ登るなら、登り切りたい。順調にいっても、そうでなくても、下山を終えないと、安心できない。予定より30分はやく、出発の駅についた。御茶ノ水駅のホームは狭かった。改札の中で時間を潰す。知り合い達とは、同じダイヤの電車に乗って、目的地の駅で合流することになっている。参加者の中で、御茶ノ水駅から電車に乗る人はいない。待ち人のいない待ち合わせ。ペースと位置をずらして、人の流れを眺める。横顔と背中を。改札の外、2つのスーツケースと関西弁の会話。つくばエキスプレスの駅の場所を尋ねられた。少ないけれど、数えきれない無縁の人、駅の外の左か右の曲がり角を過ぎたらそれっきり、もう会わない。待ち合わせをしている相手に対して、いつも上手な顔ができない。知らないことが多すぎる。、知っていることは、。せめて濃度か、いいエキスがそこにあったらいいな。1枚の分厚い食パンを焦げないようにじっくり焼き上げる時間。出発の時間が来た。約2時間の移動。最後の乗り換えをする駅に着く少し前に、知り合いと合流した。オレンジ色の薄いダウンジャケットや迷彩柄の通気性がよさそうな上着を見て、半袖のTシャツの上にパーカーを羽織った薄着が少し不安になる。山のある無人の駅に着いた。安くもなく品揃えもよくない自動販売機。休日の理髪店。自然の中の金魚、名前の知らない花、眺めるだけのキノコ。市街地を通って、登山をする。東京の山。高尾山よりは少しきつめの山だと後で知った山。澄んだ空気、すれ違いの挨拶に誰も戸惑わない。平坦と出っ張りのフリースタイル。山道の気分を知る。自由を知る。何かがあるわけじゃない。知らないところで決められた山頂。無事に登り切った。黒いブルドッグを連れた夫婦、仕事の仲間の若い女性ふたり。自分だけの場所じゃない。それでも採れたての自由を感じる。雨の後が残る泥道を魚が泳ぐ。鱗と目を光らせて。網を脱いで、コアラのマーチを食べて、水道水を飲む。迷いは無味になる。新しい子供になる。求めるほどに遠ざかった無がようやく迎えにきた。どこにも向かわなくていい。ただ登る。途中で息絶えてもいい。永遠と別居した。無意味に弄ばれる自由。ピーナッツを嗅ぐ。ヒトデを抱く。ペンギンが笑う。記号のない仲間達の息に耳を澄ませて、勝手に生きる。「あらゆる経験も、あらゆる人も盲信しない」今に濾過される、今に溶けていく。人ではなく今。地球人ではなく地球今。そして動物。理性以外を少し多めにして。今日が間抜けの終わり。泳ぎのはじまり。不定期預金で貯めこんだ濁った水を、路肩の下水口に捨てにいく男がふたり。サナギの殻を痛みで割ろう。もうすぐ割れる。滑った血、目に見えない三日月型の傷口が癒えないまま、早足で歩く人とすれ違った。怖いものだって、もう怖くはない。いったことのない場所に帰えるために、味気なさを食べよう。言葉が消えていく、ただの液になる。この目では読めない。意味は若すぎる。音の時間が来た。ぼくは人の音を聴く。肉体で聴く、容器の中身を減らしながら聴く。人から聴こえる音と聴こえない音を。曇り空が割れて、太陽と眼球が出会う。(ぼくは)叫びを釈放する。

 


(仮)禁じられた叫び

行き場のない内省に、国を、家を、友を、水を、自由を与える時が来た。誰にも話せないことなどない。唇を防いでいるテープを剥がして色を確認したら、叫びの赤子が誕生する。人間の形じゃなかったらいいな。「禁じられた叫び」という書名の評判はあまりよろしくない。言えないことはない。君の言葉が大事だ。原因なんてない。雨の人混み、窮屈な道、を歩いた後の夕方に何かしら見つかる。ガテマラとブラジルとケニアの豆を上手に混ぜられた。歯茎は染みている。掃除機に出番が無い。朝陽で冷蔵庫の形が溶ける。屋根の上のドーナツ、みずがめ座のうさぎ。本当のことが言えない。間合いを埋める、味のない笑い声。何も書いてないよ。そこには。借りた映画は結局見れなかった。何もかも借り物か?胡椒で怠惰を治してくれ。割れる耳たぶ。ブレーキが得意な言葉。シナモンとドクターペッパー。啜り泣く才能、ソファーと独り言の煩悩。久しぶりの電話、相手の声はいつもと違う。毎日変わる。毎日同じ。風通しの悪い身体をもらった。東西線、同じ世代の群れ、同じ職業の仲間、恐怖は何処にもない。偽物のカステラの味は本物以上。冷たいお茶の川で喉を刺した。ぼくは戸籍上の名前でもない、ぼくはあだなでもない、呼んで欲しい名前でもない。純粋でもない退屈。林檎が欲しい時にさつまいもを選ぶウソツキ。観たくて借りた映画を結局観ない。シナモンほど好かれず、パクチーよりはうまくやれる相手が多い。そう言い切れる自信もない。机を両手で叩いた音を全部録音してくれ。音楽に変えれば、化けの皮が剥がれる。他力じゃ出来ない。人の耳にはなれない。凡庸、優秀、傷跡、歩道橋、髭剃り、熊の膝。体調が眼光に透過していく。

前のめりに倒れたトイレ用消臭剤。雨傘に見えるわ日傘。同じ経験などない。似ている以上にはなれない。どこまでも孤と個がついてくる。孤と個はつきまとう。狐のいない孤独が我が家。別々の家、別々の部屋。一緒にはならない。インクと布を混ぜるのは身体の中だけでやろう。一つだけ残ったラムレーズンドーナツ。朝のない日記。少し太めのストライプパンツを履いて、勇敢に、やりやすく暮らす。冷やしかけの身体の臆病さ。

部屋の暗闇が薄くなる。色を抜く太陽。ビニール袋で眠るスニーカー。電車の座席に座った時の空白の餌を狩る憂鬱ともご無沙汰だ。感覚との別れの数は数え切れない。古いパソコンは小林秀雄の講演会CDが読み込めない。上半身を縛る力み、鍛えること、飢えることを知らなすぎる。平和な中火に耐え切れず焦げた強火で脳味噌入りの鍋底を焦がした。動かない時計のために最上の集中を。電話が変える声色、会話用の乗り物、異常で不穏な距離を跨ぐ、それは想像力を拒む、甲殻類の爪かもしれない。小言と怒号と搾りたての叫びを分別している。集中力と和解しよう。観念は静かに休日を楽しめ。誰も続けることはできない。これだけは誰かに引き続かせないように、息を続けないと。それは今思ったこと?誰かの過去や未来に跨がって、落馬しかけているだけじゃないか。

満員の路上に落ちてきた雨が黄緑色のペンキを弾く。ますます余裕のなくなった歩幅で、休息達が逃げ出している。木曜日に脳は指先に降伏した。古いシャツを新しく写した写真。心以上にデリケートな物質。無様、大股、凡庸、枯渇の粉末を、顔色を変えずに掻き込んだ。何ものからも外れることなどなく、どこかで何かと交わる。いいのやら、わるいのやら。森の足場と誤解される意図をとりあえずテーブルに並べた。横着したハミガキ習慣の蓄積だけは誠実。日和を待つのは飽きた。土砂降りのビーチサンダルワルツとネイティブプラネットで生延びたタバコ屋。片思いの回鍋肉。風船の飛び交うコインランドリー。スタミナを皮膚に練り込んだ。無名な犬、不明な家。珈琲を飲むほど眠くなっていく。歩くほど身体が癒やされていく。頭の固くなった平日の中に、優秀な休日のスパイが潜り込む。数時間後の痛みの繁殖作業も放り出す。悪魔の去り際に、最後の大雨が降る。言葉を話すほど、間合いのフォアグラが増えていく。9月の人妻、2つの塩辛。暑さに呼ばれ、寒さに呼ばれ、13日は全て金曜日になる。手紙のマトリョーシカに気づいた。釈放感覚を見つけた。抱えられて、高くなった目線に高揚する黒チワワ。太陽の下、荷扱い人の肩の上の菓子パン。一口でお別れした中華料理屋のカルピスサワー。風邪を引いた。珈琲の味がおかしい。感覚と脳が縮んでいる。生姜スープに東洋的な粉を溶かして飲んだ。想像よりもユンケルは安かった。生牡蠣と包帯。ハズレの宝くじと塩ラーメン。新しい革財布。未来でも雨が降っている。青空に雲が漂う日を少し挟んだ後は、懲りない雨の日。消毒の日、解凍の日の小休止。その雨も週末の真ん中あたりで力尽きる。


生活音

歩道に落ちた傘。椅子の脚と地面の接触

ラクタ集めを終わりにしよう。また、明日、気が変わってもいいよ。

ホイップクリーム。ウェルダンクリーム。ソフトクリーム。セミハードクリーム。マロンクリーム。理論クリーム。思想クリーム。ランナークリーム。アシカクリーム。座禅クリーム。脱毛クリーム。悪口のクリーム。祖国のクリーム。駐車場のクリーム。

悪行。連鎖のための吐息。おにぎり、小さな粒、包装紙、ケミカル感じる。働く前の疲れと餃子。音のが意味より純粋。群れとブレ。ビターホーム。会話のレコードを聴いて。思い出すだけでいい。来る人のない待ち合わせを御茶ノ水で。物語以外は忘れた。街のファッション、街の待ち合わせ方。身体が考える、移動が考える、地図を見るカンガルー。改札を抜けた曲がり角までで終わる片道の縁。

 

 

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未知を作る

アルコールフレンド、アルコールブレンド

青い目と赤い目の兄弟猫

木琴アレルギー

沙魚に釣られて

クリオネピナコラーダ

フィジカルチェス、フィジカルJAZZ、フィジカルセッション


日の出と同時に目がさえた。長く続いた雨のせいで、天気と身体のテンポが揃った。大げさなスロースターターの出番。今日ははやく、すぐにはじめよう。個人的な足並みが完璧に揃っている。脳内のネズミは歯を見せて微笑んでいる。デニムの嘘、コーデュロイの寝言。譫言は人体の天然調味料。パンチではなくキックを効かせたポタージュ。わたくしに関して言うと煮るよりは焼いた方がいい。「BOY」 と書かれたベースボールキャップは横断歩道で正しい居場所を見つけている。不穏な足音と串焼きのぶた。交わした言葉は細胞の数より多い。覚えていることの引き出すはスカスカ。保護された賢い数年は、居場所を掴まれないように一瞬に化けた。海老の剥き身が得意な中年が後ろを振り返る。青い大豆は早朝にタクシーで家に帰った。先達の残り火は若い秋の線香花火。手がつかない瞬間の記録で義務教育のアルバムを上書きした。制服は必ず脱がされる。液体のりのアメーバが畳の上の怠惰に張り付いた。灰色は黒よりも凶暴。間接照明が窓硝子に写っている。ルーズなマリオネを食べて胃がささくれる。過剰書きというあだ名がついた、つけられた。

ドーナツに降ったシナモンは同僚からナプキンで守られている。聖なる炭水化物と悪魔のスープ。朝食と深呼吸の途中で隣の駅に宅配される人。電子レンジは鏡に変わり、白と紫の加湿器は美しいムカデに変わる。厳かな社内大戦と清浄な氷点下。上半身が横に縮んだペットボトル。汗だくのオレンジジュースを飲んで、月の房の上で眠った。セミアコースティックギターの隠れ家でいつまでも音に隠れていたい。音色サロンを開いた。ピーターラビットのプロットジュースをワイングラスに注いで飲んだ。心許無い祝祭も、こじつけられた儀式の真理も、青臭いビンテージの再会も、全て木曜日に奪われた。完全に打つ手はない?閉鎖された屋上にのぼりたい。留守番を任されている言葉たちを釈放したい。正夢はタイムシフトではなくリアルタイム。

死の遠さには限度がある。どんな約束よりもかたい結末。どんな無菌室よりも透明。どんな無慈悲よりも冷酷。どんな毛布よりも柔らかく、どんな肢体よりも甘く苦い蜜で湿っている。血も混じっている。動ける内に毒を抜いて、服を剥ぎ取ってくれ。古典たる愛を穏やかに研いで針の穴に通してくれ。避け難い不思議な寝床に飾りをつけてくれ。お気に入りの餌を光らせてくれ。無垢なクレヨン画の方程式を隅において、今を過去にするように踊ろう。。自家製サングリアの完璧なポエトリー。脳味噌と和解した。ほんの少しの後遺症ですんだ。間に合わなかっただけの約束だけで屋根を作りたくはない。レプリカ以上の幼さのセットアップをこっそり羽織るような食事から足を洗え。強かで清潔な野良猫の心臓と眼球を育てよう。犬と暮らせば誰もが詩人になれる。今日の仕事が終わったら、似合いのリスクを探しにいく。そのために荷物を軽くした。印の残らない遺伝子。ぼくは健やかで暗いトンネル工事のための個人企業。壊れたカメラだけで最後まで撮られた映画なんてないよ。

 

コロンビアで育つアーモンドとオレンジに生きている理由なんてない。ヴィヴィッドグリーンのエンドロールを食べた。ロンドンと茶畑でオリエンタルな手遅れと手詰まりが綺麗に交差した。切り刻まれたビートの海苔巻き。聡明な退屈と行き止まりを突き抜けて折り返しに入った純粋。ブラック珈琲の海でホワイトアウト。日替わりのブレーキは壊れた。出発点のスタンプよりも、移動する絵を観てみることにする。隣の駅まで歩きたい衝動。散歩や板チョコを捌け口にするのもやめよう。緑の葉と赤い魚のおにぎりは、トートバッグの寝袋の中で後半まで休ませる。来世は印字された。去年は四半世紀続いた夏休みの終わり。新しい過去が網にかかった。ギクシャクした煙が立たないようにガスレンジと対話した。タッパーの中、3人のゆで卵、豚バラの群れ、焼きシャケ、タンパク質の小国。冷静な辛辣を読んだ。想像以上に美しい顔をしたアイスチョコミント


一人分の発熱と発電の声。魂を湿らせるエルダーフラワーシロップ、肉体の乾燥。古い縦笛の早急さと私小説的な外国語の屍を跨いで、迷路の行き止まりに家を建てた芸術家に横目で見るほどの関心も寄せず通り過ぎる。役目を終えた過去は毛のように抜けていく。残り物は本物?午前3時を前に目覚めた。こんな長い朝は、胸の内を誰かに覗かれていても気にならない。機嫌が健康だ。新しい起源は自分で作る他ない。珈琲とほうじ茶をマグカップに入れて机の右端に並べた。無音の到着に気づいて、人生に不可避な無尽蔵の無知を知った。ぼくは知っていく、既に知った。でも、何も知らない。最初に話すべきことがあるならそれだ。鑑定士にはなれない。偏りこそが素直の成虫だ。目眩が来る前に話しながら歌う。片側は既に叶えられた。もうひとつの片側は全てを打ち明ける。ほんの少しは墓場に連れて行くかもしれない。壊れないようにネジを強く締めて、綱と砂の上を歩く。儚い命だけが教師子供が予告なく駆け出す。人生のアロマで鼻の穴が目覚める。身体は海沿いのホテル。白蛇のシャワー、不本意な初い恋は猛毒の街。記憶のトンネルの肌は陶器の壺。外に出て空気を浴びて煙たげな若さを祓う。

日曜の朝は静かな見た目をしている。チリトマト味のカップヌードルと紙パックの珈琲牛乳がコンビニの駐車場に立っている。その後ろで夏の終わりの課題について男女が話していた。冷製枝豆スープが今なら口に合いそう。相手より先に愛せ、犬のように好いに気づけ。めんどうな虎穴を恐れぬ奥二重の白モグラ。胸ポケットからはみ出した、いやです、が幸せへの備え。改札を抜けた途端にトイレは何処にも見つからなくなった。孤独な食欲が連鎖して、おにぎりを2つ食べた。コクのない明日。誰かが言った、珈琲とカレーは合わないと。タトゥーのような脱力目標を背中に焼き付けた。ぼやけた視界で防雨を浴びた。


力を流すための抜け穴を。土砂降りにはにかんだ珈琲を。牢獄は脱げないかぶりもの。息の根の返却期限はいつ過ぎる。いろんなことが起こった後の、今も死はこない。存在していながら姿はどこにも見えない。不明と不定。視界がぼやけたふりをして歩く。傷を引き抜いていま直ぐ。ホワイトペッパーの不意打ちに悶絶した。退屈の高潔さにはドレスコードも入会証もない。過去は別人、未来へ別人。失ったのではなく、何も得ていない。太ももの歯車が狂っている。イメージとは違う埋もれた不思議に感電しよう。底のない海のように広い了見で周囲を見渡す。現在のドリップの先は濃密で芳醇な記憶の飲料。歴史と共振する公園のオーケストラ。形のないゴミ箱。徘徊するマスカラ。にんきのない移動都市。保温は魔法。ペットボトルに詰めた珈琲はすぐに覚めた。冷気で散らかる肉体。不安を知らせるオムライスの上のケチャップペイント。雨の憂鬱と乱れのない無音の時計。動かぬグレゴリオ暦こそが万人の聖者?停止ボタンの効かない涙。数秒前に鼻が吸った空気だけが澄んでいた。未完農家のネーブルオレンジ

雨への肯定が足りない。それが悪いことなのかもわからない。公平さがピクリとも動かない。23歳ごろから苦手になった。防雨は溶けたミイラ。茶色い獣が震えている。街の汚れが露わになる。涙や汗では届かない低温。渇かない靴下。声のない休日。タイルの上にメロンソーダ色の水溜りを混ぜた。親指の根元辺りの虫刺されという現実認識は間違っているか?長机の上で泳ぐ男。2日ぶりに、今度鼻でチリトマトヌードルを知覚した。

手続きに必要な印鑑が見当たらない。鞄の中には見当たらない。手を突っ込んでゴワゴワ動き出したトートバッグが隣の人にあたりそうになる。うずらの生卵よりも浅い眠り。水と人の雨で心が増々荒れた。誰もが生活の達人に見える時間帯。ビルの2階のATM、安いオムライス、拾われた証明写真、首にできた薄い色のほくろ。以前問い合わせの電話をかけた店では、ぼくの名前の印鑑が未だに発注中。電話が一度も繋がらなかった系列店に向かう。店を無事に見つけた。自動ドアの前、指が乾燥して傘袋が上手く取れない。。苦労して2袋余分に取るしかなかったぼくを2,3人の人が怪訝にみていた。大量の印鑑の入ったケースを子供が回している。印鑑を探していたら買い物カートの車輪とぶつかった。印鑑は無事に見つかった。リズムが陥没している。半額シールの貼られたサンドイッチ用の食パンを眺めていたら、「あなたはサンドイッチを作るときに耳は切るタイプですか?残すタイプですか?」と聞かれた。何一つ元通りにはならないだろう。

雨降りにも飽きた。いい子の土砂降り。わかったふりは出来ない。食が暇つぶしのお菓子になってしまう。差し出された抹茶玄米。

子供の傘でひまわりかクマの飾りが揺れていた。期待できない電車到着。不安のサンドイッチ。顔はいつでも青くなれた。荷物の詰め方が雑。不安要素は手で弾くしかない。大変だけどどうにもならないわけじゃない。駅のホームに溢れた人を眺めても雨の気配を感じない。不安は自分由来。そろそろ血を流す。二文字ケースの安易さ。消化と睡眠の椅子取りゲームシングルマッチ。街を冷やす雨。精神、傷ついた。コンビニの駐車場に乗り上げるタクシー。走狗。

財布をなくした。小学生の頃以来。大人になってからははじめてだ。駅前のビルの本屋か同じフロアのトイレかレコード屋で落としたはず。猫好きの友人のためにカプセルマシンで猫のストラップを回し当てた時まではお金を持っていた。レコード屋で1曲、視聴した。それから15分後くらいに今日発売の本を買おうと、表紙が清潔そうなものを選んで、レジに向かおうとした時に、財布が見つからないことに気づいた。この日は前ポケットの内側が左右両方とも破れたジーンズを履いていたので、薄手のパーカーのポケットに財布と携帯電話を入れていた。奥域がなく、ものがしっかり収まらないポケットなので携帯を落とさないか心配はしていた。リュックの中を慌てながら、青ざめて浮いたような顔をして探す。脳に血の川が流れている。ビルの休憩スペースの椅子は埋まっているし、お金がないからどこかの店に入って、椅子に座って落ち着く権利も買えない。本屋の売り場にリュックを置いて屈みこんで、リュックを隅々まで漁るけれど、人通りの多さと嫌な想像で心が荒れる。雨は放任されている。

人の両目を、その饒舌を、多弁を、色彩と表情の豊かさの写し絵を気にするな。そいつは、まぼろしみたいなものだ。やりたいことのタイヤは坂道を滑りだしている。とめようもない。感触のないストッパー。無邪気なアダバナのシフォンケーキ。アパートの入り口、ビニール傘の屍体、ライオンキングのプリントの目隠しをするリュックのベルト。レギンスよりはスパッツが似合いの名前。足場を緩くしていた。子供は同じ服装をしていても群れない。クールな犬、口呼吸の犬。聴こえないペギーリーとギリシャ神話。白いな、白いな、色の白さを称えられる人。まともな緊張を抑える傷口。


財布を落とす権利は買えない。無理やり、財布を落とすことはできない。読んだ本について話せなくても大丈夫

2時半を6時半に変える欲望に音のない拍手と吹けない指笛を送った。かれは成長のレプリカを忠実に生きている。経験した「こんなはずじゃななかった」が多すぎて、望み通りにいくことがいいことなのかわからなくなっている。こんなはずじゃないほうが自然なのだろう。出来うるだけ、空腹を保て。水で、不完全で不格好な体内の空を埋めろ。古い悲劇の譜面を追いながら、ヴァイオリンを弾いた。風呂場にツナ缶の臭いを流した。隣の部屋から漂う珈琲の薫りと味は瓜二つ、距離感がない。古いコンポ越しのボブディランの声はスカイイズブルーと歌っている。2015年の9月11日の東京もスカイイズブルー。信じて欲しい。青空が続いて欲しい。自然に逆立つ前髪のように生きた。他人の作品、それはあまりに凝縮され過ぎている。それはあまりに優しすぎる。頼りすぎてはいけない時が今。どんな机も法廷のオブジェ

 

肩から下が重い。起き上がれが少しはマシになる。部屋の外から聞こえる野良猫の声は今までで一番穏やか。夏の終わりの袖まくり、自転車に乗るダルメシアン。休むことを考えなかった数ページ。夕方から日曜日をはじめる高校生が通り過ぎていく。顔のむくみに容赦はない。身体の痛みにだけは逆らって。ビジネスルックの老人は茶色いシーズーを抱いている。もういちどやすらかでなく、おだやかに眠る。布団で、柔らかい場所で、手足を広げて、血を流して眠る。睡眠に採点用紙はない。睡眠はとてつもなく不自由。死と同じく永遠には逃れられない。ぼくの文体はおかしいかもしれない。けれど、生きているうちに全ての告白を済ませたいやりかたを気にしていたら、時間が生臭い鯛になる。夏と秋の間、半袖のTシャツで街を出る人、シャツの上にカーディガンを羽織る人。何が決めて、身体に気分に決めてもらうしかない。冷房にやられて、汗にやられて後悔してもいい。どんなに偉大で、どんなに採れたての言葉も頼りない。無意味を気にしないことを知るべきなのは、きみ、つまりはぼくのほうだ。必然の横浜、偶然のゆこはま。見るからにあきらかな孤独だけで、孤独の蜜を吸い尽くせるという考えは捨てろ。深くまでたった一人に入って行くならいまだ。どこにでもある部屋で、ひとりになって、馬鹿馬鹿しいほど素直になろう。過去の画用紙が濡れてシミがついていく。モノクロやセピアみたいにまともな色、まともな郷愁なんかじゃない。生まれた時から、雑な作りの坂道を食わされている。タオルに合わせて、役目を終えたいかめしおこわの包装紙を振り回した。さっぱりとしない声色でハミング。上着は安いアメの匂いの洗剤で染まっている。駐車場には縁がない。バックもしない、アクセルもブレーキも所在がわからない。オルゴールを隠すダンボールで猫が休んでいる。痛みは消えない、忘れない、アナログな上書きを信じてみる。動詞に頼りすぎている。ケータリングのたこ焼きで薬指と舌を火傷した。柄シャツはあんドーナツの詐欺を軽やかによけた。10時半の卵焼き、22時のミルクセーキ。くわえタバコのシングルマザーと牛乳パックの入ったビニール袋。ガードレールの無効に唾を投げた中年の男。骨しか描けなくなった週末画家。7月と8月の証拠は跡形もなく消えた。感覚こそが、唯一の、我が家族、我が子。一緒に行きたくなどない。一人がいい。噂話の煙は染みるほどじゃない。髪型と滑舌はどこまでも堕落していく。フリースペースの椅子をもとの場所に戻せなくても、ビジネスの首輪は解けない。誰かが戻し忘れた荷物カゴに助けられることもある。脳味噌のという惑星を開店させろ。飛べるゴリラの縄跳びを路肩に立ってみている。無味無臭の叫びは頭頂部の森に紛れただけ。座布団に顎を擦り付ける猫。生き延びる度に、死が近づく。それはおかしくて、正しい。仲間たちと一緒に脳味噌がパンクした。人知れず氷りついた街は雨の温度で溶けていく。喫茶店の回る速度もいつの間に忘れていた。呼び出しのベルがうるさい、パソコンは熱い。雨はやんだ。少しの間、雨は終わり。落ち着きは日比谷公園の土に埋まっている。早く届きすぎた手紙は、面白い文章ではなかった。書いていればぼくには、それは必要だとわかる。離れれば、あっさりとした無縁の素麺。受け止めることを、上手に受け身を取ることをせずに、強くなんてなれない。力むことでよくなることは確かになかった。うつくしさよりもやわらかさを。歴史にも未来にも。限りあるエキスとストローで心を塞がない。ボーダーシャツの誘惑と満員の男子トイレからの離脱。象の耳とミートソース。塩化ビニールの神話、合成樹脂のサーカス。ガラガラの送迎バス、満映の都営バス。駅に向かって歩く人を迎え入れた。土鍋の理性は今日もクール。

準備をしている間に言葉を忘れた。やましさはどこにもない。見られたらいけないことはない。私服の巡回も怖くない。誰のやり方も上手に真似できない。カラカラに渇いていく、帽子の下で髪の毛が乾いていく。古い神の気が抜けていく。オムニバスを続けてみる。ビーバーはドントグラインド。上手に、精神と肉体と脳を回しながら歌ってくれ。余計な名前をつけられたらもう帰れない。どこにも行けないふりをしたい。

 

足の長い鳥へ

足が長いどうこうよりも、君は確か背が低い生き物だった気もする。ぼくは君が背が低いとは思わないけれど、君自身は、小さな身体だとよく言っていた。夏の半ばに、菓子パンを食べながら瞬間最大風速を感じた。それからしばらくたった、夏の終わりの雨の日に君と対面した。シャープなフォルムで生きていた君と、トマト色のカラスだった僕とは仲良くなれる気がしなかった。もう眠くなってきた。ここできっと僕は寝てしまう。でも、手紙ならそんな怠惰な事情も君に気づかれずに済む。うまいやりかたを、ぴったりの着丈をみつけていければいい。きみは批評の馬鹿馬鹿しさに気づいている。ぼくは眠い。眠い。ここからなのに眠い。ソフトクリームとカフェインで眠気をさましたい。小さな頃は自販機で買えるものをたくさん欲しがっていた。やっぱり脳味噌がバラバラだ、脳味噌の細切れだ。記号のことはよく知らないけれど、確かに20代のまま30代にはなれない。資格だけの官能の接続先はどこにもない。一時の痛みに逆らってエイスを吸い上げる。責任がとろけたこの世で病人と医師を両方担った。眠い。負けそうになる。注射を刺した後に眠ってしまう。マシュマロ代わりの新しい友達。シュレッダーに片思いするオマールエビ釣りの教科書。「ここは図書館だ、居眠りするなら家に帰ってくれ。」革張りの椅子は寒天ゼリー。通話の声の鳴る方を目で追わない。気にしない。深く握れば大丈夫。鼻にかかった声のココナッツミルク。胸骨の折れたレッドカレー。足の長い鳥は脚力で空を跳ぶ。足の長い鳥は黒ずくめの文庫本と白檀の薫りのペーパーバックを読んでいた 。足の長い鳥は無意識のカメレオン。化けるのが上手。ガラスの花弁を散らしている。原始人の苦笑いと食用の芝生。冷凍の月は踊る。

 


眠い

友人と会えなくて眠い。喉が渇いて眠い。ご飯が炊きたて過ぎて眠い。猫舌判定に落ちて眠い。スティーブン・キングが脚本を書いた会社の朝礼で眠い。万年筆のインクの品切れで眠い。妻子持ちのクリーミソーダで眠い。リズム感がなくて眠い。ホイップクリームに味がなくて眠い。美術館の閉館日で眠い。終わりのない立ち話で眠い。リチャードという名の文鳥で眠い。アンダーバーの打ち方がわからなくて眠い。カラオケボックスが満室で眠い。紙パック入りのいちご牛乳の開け口を間違えて眠い。フォント選びのセンスがなくて眠い。換気用の窓の位置が高すぎて眠い。虚偽のドレスコードを伝えられて眠い。髪型と服装がモッサリとして眠い。古い北欧映画を28分観て眠い。本当はいない従兄弟の子供に髪を引っ張られて眠い。ホーン・セクションの音色を再現するシンセサイザーで眠い。頭に水木しげるの名前が浮かんで眠い。体温と同じぬるさのおでんで眠い。荷台車という発明で眠い。甘さが際どい素直で眠い。パイナップル味の鯛焼きで眠い。だし巻き卵とささみのチーズフライのアンサンブルで眠い。20羽の鳩に紛れた雀で眠い。孔雀色の眉毛で眠い。高速道路に咲くアーモンドの花で眠い。眠くないというつよがりで眠い。路地裏のクリスマスイルミネーションで眠い。金魚鉢に詰められて眠い。18時間を睡眠にあてても、まだ眠い。冷房が効きすぎて眠れない。

 

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強い雨と蒸しぬるさの朝、ハムエッグがマンションからの家出を企てていた。コンビニエンスストアの珈琲の香りの苦さと、幼稚園の送迎バスを母と待つ女のこのTシャツのストロベリータルトの甘さ。四川風麻婆(豆腐)は5年前よりも手広く仕事に勤しんでいる。ギリギリで見送った信号はまた青になった。生き急ぐ単語帳、英字と秋の公園のブックカバー、優先席で開かれるマンガ本。シナモン以上に背骨を気遣う。誕生日についての噂が、限界を知らせる警戒音。跡形もない10代、流れるだけの歳月はミルクプリン。新しいパジャマの写真と、2日ぶりのウッドベンチ。25年ぶりの、いやはじめての衣替えが茂みの中で身を揺すっている。地味という言葉を挟む気持ち起こらない孵化。バースデーケーキで泳ぐメダカ。駅のトイレがガラガラになるのを待ちわびた。清潔さには期待しない。掃除のおばさんに清潔さに案内された。シナモン味のドーナツを二つ買った。海岸を言葉でしか知らない気がした。街の中で色の統一された服装の人を数えた。へたくそなお好み焼きを焼き続けている、味が悪いわけじゃない。文字の束は何もかもズレていて、同時に正確。カバンの中からおにぎりの海苔のにおいが飛び出した。身支度をしながらぼんやりしたカニ蒲鉾的な偏頭痛を感じた。なんとなくだけど、考え方は気楽に保っておいたほうがいいはず。唐揚げとくノ一色のカットソー。新しい間合い、滑らかな水の流れのように仕事をこなす女医。ブルーススプリングスティーンに似た背の高い主治医。


木曜日らしくない、木曜日。パソコンとハードカバーを2冊入れたリュックを図書館のコインロッカーに預けた。身軽になった。精神と肉体を結ぶ通路のような管は真っ直ぐだ。9月3日がはじまりの日だ。1日や元旦には何もはじまらない。訪れを知っているのは気分だけだ。車両の少ない電車の車掌は窓の向こうの家族と赤子を眺めている。秋の気配のニットキャップ、黒いバッグがディスク代わりのマッキントッシュ、ストッキングと新橋のスープカレー、留守番係のサイドゴアブーツ、揃った前髪の反乱、狂ったもみあげの冗談。深刻な猫不足は毎日起きる。白髪を染めるアンドロイド。風邪をひいたシャチホコ?預金通帳に有刺鉄線を巻きつけろ。午前11時13分に、昨夜の暴食の残像。ゴシックドールの真似をする人の表情の砂漠と膝の骨。巨大なラザニア模様の読書船で垢抜けすぎたいなり寿司の伝記を読んだ。ハイカットスニーカーとジーンズの二階建てロールアップ。鳥は恐竜、猫はババロアニーチェとクレッシェンドデミネンド。我が家の表札にはオレンジ色で重大な発表と書かれている。かまどで蕩けるカマイタチ。惰性で回るベストアルバム、平成2年のおぼろ月。生涯無縁なスポーツウェア。

洗いたてのやけくそなんて言葉は使いたくなかった。柔軟剤を入れられるような落ち着きはなかった。19時55分まで、駅前の図書館の読書室にて冷却作業。絵空事でしか知らないマグマに似ているタンメン、塩2本、タレ1本の焼き鳥、クッキー生地のシュークリーム、ドーナツ3個、食べかけのチョコレート、新品のチョコレート、全て胃の中へ、いずれは土の中へ。ひとまず忘れよう。一時のハッピーエンドの攻略法を知れたらいい。直ぐに逆さまになったとしても。この目で見ることのないコック帽が地獄の調理人の存在を知らせる。「中学校のグランド」という言葉はこの場所のトーンを崩していないか。駅から離れたこの場所では人々が穏やかに移動している。人々なんて言い方、口では言わないくせに。水色の作業着、前後にカゴが付いた自転車、パン屋の赤いビニール袋、腰に巻かれたタータンチェツク、麦わら帽子、夏の分厚いスーツ、老犬の刈り込まれた毛並み、顔を知らない知らない男の嫌いな楽曲アレンジ。ホット珈琲の温度で変形したプラスチックカップの底のように、限界を、言葉をもたない精神の許容を、越えれば、歪みは起きるのだろう。カップは縮んだ足で何とかテーブルに立っている。ノイズや傷、うまれたら、後戻りはできない。いつまでも緩いままのネジに苛立っている。崇拝でも信仰でもないけれど、珈琲を飲むことは祈りのよう。頼りない横書きのギガバイトを印刷した。無駄なもの、誰にでも開かれた知識達。ぼくは散らかっている、何者にも気付かれずに散らかっている、許されている。いつ片付けるかは自分で決めてくれ。書類に怯えている、ありふれた記載項目に怯えている、見え透いた未来の誤字を恐れている、手が付けられないでいた、手作りの手遅れは大概深夜に作られる。雑多を束ねてできたこの人体を絞りきれる場所をカーテンの向こうの洗面所のように、薄暗く狭い場所のはず、あと少し。カラフルな装いと傾いた姿勢で、母親と手をつないで歩く少女。リップクリームにかけられた催眠術を蓋を緩めれば解ける。引き出しを点検しよう。うらやましい過去などない。全部なかったことのように思える。思い出したくないことの体格が大きすぎるからか。トラック側面に描かれた虹とイグアナの笑顔。近づいている、近づいている。どこかはともかく、近づいている。信じてほしいことはそれぐらい。悪癖の絵を描いた時に、遺伝子と血と人生の無自覚な初稿を思い出す。手遅れのような、まだ間に合うような、新しいような、残された綱のような現在。個と世が重なる時と場所まで移動していた。知らないうちに。 左右がわからなくなる、踵と爪先が逆さになる。帽子の中で温めていたメロディの雛を採血する。放浪癖のあるひざ掛けの帰郷に合わせてチャーハンを作った。スケジュールのタイトさが上位に食い込んでいる。主語の不在が常識になっている。集合はノー、待ち合わせはイエス。香水専用のシュレッダーを広い問屋で探した。

水道橋の歩道橋と遭遇したのは1年前。空腹を恐れない過去、臆病で欲張りな今。人生にアニバーサリーエディションはない。今日だけで何種類の冷房と出会っただろう?何も出てこない、同じ姿勢を保って感覚を失った手足のように、感覚が寒天になった。付け焼き刃で出来た歯で、紙コップを齧った。モータウンサウンドのかかる抹茶教室。縁の下のフリューゲル・ホルン。夜の訪れがはやくなった。それは、ぼくが口にできる数少ない正しいことかもしれない。そんな気はしている。新幹線の往復チケットをチェブラーシカ型のピンで留めた、フクロウの涙を化粧水に混ぜた。ミイラに化けたタイムキーパーの滑舌に聞き惚れている。何も出てこない。俯いて生きている人がいたっていい。その人はぼくの知らないことを知っている。この八百屋で売っている落ち着きはあまりいい品ではない。レタスも活気も野菜室に連れてかえれば萎れる。噂の範疇の電波事情。コンガの時代の愛について文鳥と語り合った。祖師ヶ谷大蔵のダイニングバーのキッチンにある温厚な外見と裏腹によく切れるナイフで、ぼくをそぎ落として欲しい。余計なものをのこしてくれ。イエローカレーの絵を描く時の模写震い。共有できない笑いを大量生産する疲れ知らずの相席者。独特なんてない。付箋を全てのページについている。スケッチブックが自信をなくしてブランコの上で俯いている。獄中旅行はまだ続いているようだ。人の話をスニーカーの底で汚すな。踏み台を記憶から抹消して、好みの楽器を持って出かけよう。烏龍茶で染まったストールで赤子を抱きかかえた。シリアスなグラノーラは火曜の朝を待たずに石化した。未読のページの蝋燭が消えかけた文庫本の文字に張り付いた避妊具を剥がす時がやってくる。短すぎず、長すぎない人生で、本当のことが有り余っている。頑丈な真実からズレた記憶は真っ白な白鳥の頬。夕方の疲労はギターの音を増幅させる。変わってしまいそうに見えるものは微動だにしないだろう。だから、ほうっておいてほしい。語学と叫学。全能扱いされ、責任を押し付けられた、緊張感に無償の労りを捧げる。雨脚が弱いのではなく、傘を持っている人が少ない。一人暮らしの炊飯器の中、余計なお世話の炊き込みご飯。びしょぬれの文京区で宇宙人と死についての話す人の様子を注意深く眺めた。スクランブルエッグとパンチパーマのシェイクハンド。素足で泳ぐヒヤシンス。鋭く尖ったスープで姿勢を正した。ピルケースを舞台にした長編映画を観た。カロチン色素に会わせてやるという誘惑が届いた。サンタクロースの安眠セットと鎖骨の浮き出たビーグル犬。猥雑な粉チーズと規則正しいナポリタン美術館の朝。サイコロジーのステーキはミディアム・レアがいい塩梅。キャンプを続けて青い肉を見つけた。天使を飲んで、安らかではなく、穏やかに眠った。尻窄みな花の色の鮮やかさに騙されるな。おしまいはもう少し先。細く弱い肺が吹く管楽器の音を耳より先に目で捕らえた。塀の中身を入れ替える時が来た。研究室と低音でしゃべる冷蔵庫。児童文学ののど飴で9月の喉を潤した。ピラミッドの門番は全時代に施され善意を砂の上に投げつけた。ラクダと金魚には新しい名前がつけられた。肌寒さへの言葉責めは少々度が過ぎている。標語と便利のバーにもたれている内に、地球は縮んだ。地上で瞬く理解不能月と太陽に劣らぬ光。


未来の調子はどう?過去の血色はどんな感じ?お金は元気にしている?人間は蘇った?音楽の心臓は動いている?文学のキノコは見つかった?シナモンロールの味は昔のまま?マイナスイオンを知っている人はまだいるか?

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小雨が降るなか、親子3人での早朝練習、野球バットに打たれ、舞い落ちる大量のテニスラケット。鈍臭い電子ガジェット。アディダスのレインパーカー、テディベア柄のビニールバッグ、履いたことのない白い靴下、探偵マンガ、カレー屋と鳥焼肉屋の広告板、エレベーターの窓で髪型を直す勤め人。電車のホームで虚構との触れ合いかたを考えた。恋のままなら確かに終わる、寿命の後も終わらないものはなに?返事は今も引き出しの中。ベンチを自宅に持ち込めば、生温さは消えるかもしれない。マスクをしている女性の上手な傘のかけかたを見習う。カッターはいらない、抱えたい、いしを研ぎ澄まして。完璧な泥臭さが見当たらない。約束の時間まで、目的地の最寄駅で時間をつぶす。反対ホームの人達の足の開き方は全員バラバラ。優しさは動作。

調子が悪かった。首と肩に重さを感じた。椅子に座って眠ったふりをした。ビールを頼った。お気に入りの担々麺を食べた。味の濃い栄養飲料を飲んだ。まずひとつ、珈琲を欠かしたのが悪かった。調子が狂った、気圧が変わった。指人形のプライド。月と好きが入れ替わる滑舌のまま昨日が終わった。バランスの良い濃さの珈琲を自分に届けた。フレンチブルドッグについて知っていることを話し合う。お寺を背にしてもうひとつのお寺と出会った。逃げ道はない、薄いマフィンの下には隠れられない。隣のお客が誰かの注文を間違えて取ってきた。防災訓練に驚く声を聞いた。パイナップルの缶の難儀さ、クリームメロンパンの安易さ。ミントと雨で全身のデコボコが平らになった。髪型と服装を揃えた女性達と二度すれ違った。ぼくの背骨は不機嫌で人生に塞ぎこんでいる、首と肩をあらそいに巻き込んでいる。届かない時は一歩後ろに下がる。今日のブラジル産の珈琲は冷静だ。落ち着きを飲んでいる。予定鼠は上手に逃げていく。9月になった。

時間と出会いたい、スローモーションなカクテルを飲みたい、ビターな鉛筆を握りたい、  、自分の癖を突き破ったセロリを齧りたい。エンジンがかかる前に終わっているんじゃないか?駅前でひっそりイタコになってくれ。身体は眠りを知っていく。

 


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苦しみぐらいは手作りしたい。ミルクと砂糖と、わりあいに純粋な心のための嘘を。他人の食器棚がパーカッション。過去には戻れない、新しいところにしか戻れない。無造作を口から吐き出せば景色をペイントできるのか。目が覚めて荒波をみた、空は濁っている、品川駅の原色達が動き出す、無縁の再開を横目にみた、いや、視界に入っただけ。オレンジのシャツを着て出勤。太陽は当分昇らない。雨上がりの曇り空のコンビニの入り口で、スニーカーが鳴いている、転倒は免れた。百貨店で手に入れた凡庸な菓子折りのような堅苦しさのための、卒業式を立ち食いそば屋の向かいで開いた。「結局」を最初に釈放したら、何もわからなくなった。飽きてしまったままなら、一緒にいても物語は終わり。過去のサーカス、何も食べたかは思い出せない、レゴ・ブロックを(切り離すために)齧った幼少期、20年前から古かったアパート、90年代を密封するためにモノトーンのスポーツバッグを用意した。メモ帳の切れ端が引き出しにかえりたがっている。カウンター席しかないカフェのカツカレーは濃い緑の花を襲う亡霊。カサついた指の腹部、この指紋を型どったロールケーキを作るように、全ての待機者に役割を与えてくれ。その野良猫の親子は珍しく人間を警戒しない猫だった。飼うための家がない、猫と話せない、ぼくはどうしたらいいのか。あの猫のように、人間を警戒しないようにしてみるか。下手くそという言葉では落とせないインクは毎日生成される。眠っている間にこっそり血の色を変えておいてほしい。仮想的な星を刈ろう。眉毛は2つ、肩は2つ、鼻の穴は2つ、腎臓は2つ、ほくろは数え切れない。人を気まぐれな雨だと思い続けられたら、怒りはクールな暮らし方を身につけるだろう。自由研究というオシャレな手錠をつけて、吉祥寺に行こう。 アンティークの壺のような声色でコピー機の使い方を教えてくれるフクロウ。切羽は今日も詰まっている、切羽は今日も研がれている。ギロチンとの婚約を笑えるような毎日じゃない。脳味噌がショッピングモールで迷子になっている。館内放送を流してください。健全な肉体というシングルマザーが迎えに来た。スキンヘッドブラザーズは舞台袖で鉄火巻きを食べている。大げさな言葉のオードブルとジャズシンガーのモーニングショー。心の落ち着きを取り戻せるくらいおしゃれな爪楊枝を前菜の玉こんにゃくに刺してくれ。ツァラトゥストラが語るなら、正しいタオルの畳み方を覚えよう。勝手ばかりに嫌気がさす。股関節は肉体の門番。土台(下半身)を鍛えても、立ち振舞いは地に足がつかないまま。あらゆるカルチャーの起源を生んだ植木鉢へのインタビュー。涙は当たり前すぎてしまう。涙をよく知らない。排泄でないだけましか。ましかは馬鹿と書くようです。ぼくは動物で、ぼくは液体だ。各々である人びとの集合を賑わいと呼ぶのは何か変な気がする。「おしゃべり」という名の老舗の和菓子屋。ルイボスミント茶のラベルを撮影する時のシャッター音で誰かに振り向かれないかどうか、怯えている。ブラックベリーの退屈とラズベリーの窮屈。首と背骨の痛みを堪えて、個人経営の萎縮を畳んだ。犬よりは長く、海よりは短い命。無邪気なイルカと真っ白なアイスクリーム。狭いバーで百獣の王の和音を飲み干した。まな板の上の鯉の大往生。閉店を告げる、ビターキャラメルサキソフォンと海月の透明。言葉は速度を落としている。高速道路や空から降りたのか?緑の鎖に縛られて図鑑は開かなくなった。風圧を更新するために疲労をホームステイさせた。まだまだ知らないことを知れるはず、それだけはとめられない。時間もとめられない、自然に逆らえない。家族は探すものなのか?競馬帰りのペパーミント、パトロール中の八角。包帯はもういらない。無口な整髪剤で守りを固めた。冷蔵庫の温度が低い場所で偶然できたフローズンヨーグルトの舌触りで人生が解体された。祈りと肉体はよきパートナー。もう一度、もう一度、それを口にせずに繰り返す。話が下手なんだ。聞いてくれる人への感謝は粛々と育つ健康優良児。3段ベットで眠る青い薔薇。3枚の映画入り容器は観る時間を取れずに返却した。骨を差し出したくなるような犬と出会えるか?映画館では力強いハンバーガーが鑑賞時間を彩った。笑いがわからない、距離が近すぎるからかもしれない。ボトル入りのガムの蓋を開ける音か閉める音が聞こえた。音楽の四足は、生活にヒルのように張り付くさり気ない魔法。くたばる前に浮つかない愛を、ベタつかないダンスを。汗まみれは罪じゃない。誰もが逃れられない儚さを与えられて産まれたことを祝福したい気分が2015年の8月30日の15時58分に訪れた。真逆の時が流れている時でも、蓋はもう開いているから大丈夫。流れる速度は自分で決められる。1日のどこかしらできっと。出口と次の入口までの短い道路が見え始めはじめた。痛みのオリーブオイルは気取らない。自由のセキュリティは隙のない忍者。飽きたらないドーナツのたくましさ。調理場で身銭を切り刻んでいる。痛みとの雑談は旅のための交渉。移動のための準備。フリンジ付きの服に出会うための力が足りない。過剰な食欲と離婚した。豆腐の素行不良と調布の歩道橋。毎日をチェス盤に並べた、アフリカの珈琲豆のエスプレッソを飲んだ、山羊のチーズとドライフルーツを用意した。ホームビターホームで暮らす友人達とのパーティをカフェの2階で開いた。この道は容量いっぱいの1年を詰めたビンがないと歩けない。穴だらけのスカイブルーの布切れ、副業という名のガソリン、皿洗いは魂の洗浄?精神安定罪で捕まりそうな今日このごろ。どうせなら爽やかなキャンプを過ごそう、どうせなら野生の血を流そう。海辺の穴掘り人は歴史あるデザイナー。迷子の全集造りのために習慣を厳選。出番を待つことのない舞台は用意されている。大げさな言葉のにおいがいやならば、それが鼻先から消えるまで深く潜ろう。男性、女性、品性。過密な日程の旅に「弾丸」という言葉が本当に似合うのか試したくなった。悪口が浮かばないくらいまで疲れてしまえ。美しい睡眠とキツ目の抱擁を。肌のハリの良さや清浄さぐらい、口に出して伝えよう。慣れてしまえ。空元気というサーカス、オーロラをみるような頭皮マッサージ。幼い声 で話すラ・フランス。秋のビタミンEは毛むくじゃら。買ったお菓子を雨降りのアーケードに落とした少年。パーカーのフードを被った瞬間から孤立無援。お揃いの服を着るのは好きじゃない。手に美容系の職をつけている母親が焼いたアップルパイは嫌いじゃない。一人の時は何事も直ぐに始めよう。試着室の中の向こう見ず。誠実なため息は視力のいい人に宣伝用のテイッシュを渡さなかった。駅に向かう途中にある区民ホールを通過する頃に朝の生卵が黄色くなった。薬膳カレーの履歴書を創造した。不知火という名の猫が地を這い駆けるように門の下を潜り消えていった。交差点とあんぱんのお見合いとまばらなギャラリー。ラブホテル街を歩いた後に穴が開いたレギンス。改装された渋谷のレコード屋の生き延び方。満杯の業務用ゴミ箱からはみ出したすじこ入りおにぎりの包装ビニール。防腐罪を口にいれた。理想的な成熟は冷静に振る舞うホットカーペット。密室の停止信号。苦手な人と県を跨いだ場所で再会。ノックを待っているドアがあるという宛はない。現在地の自覚。換気扇の執拗なストライキ。ピーマンのリサイクルプラザとかぼちゃ色の地球儀。唇は突然出動した。身体がハンガーになりそうなほど消耗している。約束、待ち合わせ、遠いプエルトリコ。似合いのタフさを掘り上げることが、目的。今、弱くても気にすることはない。ロブスターがささやいたちいさなさよなら。ギリシャ猫の毛繕いは賞味期限を3日過ぎたフルーツヨーグルト。全てのアイデアにチャンスを与える脳内会議。黒柴さんからの手紙、ワカサギさんからの茶封筒。今を書かずに、何を書ける。削ぎ落としがレジの中の1000円冊みたく不足。テレビから離れて、飽きないことの難しさに降られた。Tシャツの虎。パンはパンを呼ぶ、小麦中毒。飲酒友達について。新しい名前を新しい容れ物を。歩く無知の知。生きて記憶を読む。なめらかなQ&Aリレー。


、世間話のための時間じゃない。死は生命体の寄生虫?時限爆弾?見栄えのいい動物?短髪に紫のコサージュ、埃まみれの返却ポスト、睡魔との取引。革命の日曜日。着席時の両足は囚人のよう。偽物のからっぽを頭から被った。あんこをオープンにした大福をフレンチブルドッグと見間違えた。東京駅付近のチョコレートパフェ。暗号化されたおつまみレシピ。ヴァージニアウルフよ永井荷風よ日々の綴り方を教えておくれ。古い焼きそばにこびりついた糸屑。電気ポットのお湯は使い切れないことばかり。雨は今日も約束を守っている。真新しいふがいなさはカラフルなヒトデとウニだった。

 

落ち着きを着てみる。しそわかめおにぎりの暖かさで暖をとった。


すれ違いざまの「おはようございます」でさえ、人間楽器の日々の差異を無意識に響かせる。チューニングの正確さや狂いではなく、細胞の入れ替わりの表れ。人情、犬情、小鳥情(しょうちょうじょう)。退屈を知らせるカウベル。スーツケースの持ち手に両手をやる2人は、焼けた肌にコバルトブルーとグレーのポロシャツ、曖昧な記憶のハーフチノパン、夏の行き先か帰り道。クリームパンとチーズベーグルを食べた。乳製品共通項に意味はない。桜木町の待合室に座る野良犬、凌ぎの屋根を探している。寒さや暑さをどどう思うか?急ぐ理由もない。電車に小走りで飛び乗る人を追う目線は心地良い。プラスチック容器に入った飲料のラベルがはがれる音はアンプラグドなスクラッチ。生乾きの猫背と殺菌された魚の骨。カルチャーショックと言う名の冷奴。借りた映画は容れ物だけで中身はないのかも。返却日が間近。産まれたての中年に気づけるか?90秒で赤銅色に変色した教室。帰ってきた人にどんな言葉をかけよう。初々しいパートタイマーの斜め上擦る声に気づいた。帰宅する初心に家賃は掛からない。既に眠くなる水曜日。セントラルウェンズデー。ぼくはゼラチン、素材を弾ませろ。今朝の強い雨は育ったり、萎んだり。無菌の電車。地球と心機が同時に一回転。終わりが近づいた時、人生は長すぎたと思うのだろうか?代わり映えが少なかろうが、先のことなどわかりもしなかった。街も人も本当は自然、手になどおえない。できることを知りたい。情報よりもハリネズミの棘をもっと。不思議な生き方などない。しなやかに固く眺めろ、眼鏡の惑星の招待。箱入り息子のコインロッカー、暗証番号式。オスカーワイルドのサロメイカ大江健三郎にとっての伊丹十三大江健三郎とっての細野晴臣。肉体からチケットへ。記憶のかまくらは溶けない、空模様が違う街まで移動できない。全部間違いじゃない。ブックウィズアートワーク。人生の天変地異なら、動じなければ起きなかったに等しい。何もかもリセットされたらしい。人間模様のボタンダウンシャツ。ドクターストップ。素数な人。和解の乱れ打ち。お別れはメールではなく、なるべくストリートでしたい。心配事だけで、息の根はとまらない。昨日の夜、生き延びていることを感じた。誕生は、生存は、不思議過ぎる。入りっぱなしのスイッチ、無慈悲なエンジン、滅びた言葉で出来た速度計。時々左右がどちらかもわからなくなる。


8/25

低体温の首都、マクドナルド、午前の駐車場、オールドスクール、同じ野球帽、5台のバイク。路肩の窪み、昨日の夜から続く風の涼しさ歩道の隅で胡座を書く人、犬の冒険。のっぺりした顔が壁に吸い込まれる。鏡なんてなければいい、自分がうつらない窓がほしい。チープでも新しい靴の生身の程よさが身体を満たす。人々を眺められる、噴水の前に立った。向かう先には掃除機があるのか。ロードレーサーの群れ、アパートの落書き。やりたいことはかわる?、尻尾をつかんだことはない。名前しか知らないまま、2年が経った。オレンジの100円ライター、潰れたクレープ屋。短髪の女子学生の集団が持っている紙袋はすべて西武の紙袋。横浜と東京の乗車数。肉体労働のサイコロをもっと振っていたら。指針はない、自分で見つけた導きも。今からはじまっただけ。

8/26

生き延びただけの今日だった、シャワーを予告通りに浴びれただけの昨日だった。。思わず日付を6月と書こうとした。掘り起こせない。突っ伏して、1:48から続きをやることはできなかった。人気のない懐かしさの今は過去になった。8枚切りの食パンが原型の心許無いバタートーストを首の後ろにあてられている。山積みの何処かを崩さなければ。単純なだけの荒れ模様。ビート・ゴーズ・オン。ワードもゴーズ・オン?


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計算機の帰りを待つ練り物屋。不純な動機で知っていた古いボクサーの名前。乗り込んだメトロ。安っぽいいにしえとすれ違う。体操着のデザインにも言葉の響きにも何一つ感心できない。今になって気づいた。遅かろうが戻れない。カレンダーを疑う。急いで詰め込んだ荷物は薪のように夏の暖炉の中で燃える。誰もが猫舌になる音頭。贅沢な水が退屈な水。ゴミ袋に貯めた汗。駅前を歩く人が帽子とボトムの色を合わせた意味は?流れていくだけの人生。耳朶の柔らかさを例える言葉も見つけられていない。やや固い人もいるかもしれない。新しい出自の涙と対面した。表紙を隠しながら捲った雑誌に載っていた精神修行のアソートパック。この箱で鍵を作る。無人道場へ今入門。においをすっぱりと消す洗剤を派遣してくれ、よ。苦しを金粉のように緑茶にまぶした。叫びの終わり。技男、技女。猫のように自分の快楽は自分で守れ、タコのような角度まで足を曲げて痒みを抑えろ。仕事の誘いが口笛を吹いた。ぼくには吹く能力がない。ハーモニカを練習しようか。佃煮の中で育つヤドカリの生き様。なんとかなるような気分がなくなっている、どこか荒れている。毎日海に入らないと。入れば泳ぐか、海中徒歩かわからないけれどなんとかなる。不恰好、人は忘れていく。未だに誰も読んでいないんだ、本当は。遠くに、疲れた顔も遠くからは見抜かれない。そろそろ読みきろうとした本の、残りのページを少しだけ残した。終わり、空白、セロトニンのサラダボール。黒マジックで書いたそば茶のラベル。懐かしい声、記憶で生きるバス停、坂道で避けた自転車、有名店に似た名前の電気屋、子供騙しで騙しきれない子供達の集い。スノーボールのオブジェ、カリブ海の音楽を弾くクマンバチ。単色のスニーカー、時間潰しのファストフードの混雑、慌ただしさに紛れて消えた年齢詐称。夕陽色した小鳥の頬。美術館と水玉のシャツ。くじ引きで偶然当てた好意。妊婦の涙が重なり合った。できることをしろう。過去は突然顔を出す、関係ないことをしているうちに顔を出す。そうしないと会えない。思い出したくない、孤独、ニンニクの効いたパスタとドリンクバー。晴れやかな顔は直ぐにノックアウト。通じ合う、時は流れる、流れてしまう。思った以上に変わらない、けど変わる。悪いことばかりじゃないと気づく造りをしておりますわたくしは。持ってきた本5冊のうち、1冊しか読めない。随筆が目覚まし時計。道の形をしている時計。目が回るという表現に誰もが納得した?なにせ、月曜日だから。

おっしゃるとおり短い妄想は終わり。灰色と黒の電気コード、コンセントは朝からフル可動。5:00の空をみても、日中の天気の予想はつかない。未開封のプレーンヨーグルトを冷蔵庫の奥から出して、青汁の粉末とシナモン黒糖をかけて食べた。味に崩壊や陰りはなかった。食後の器も綺麗にすんなりよごれを落とせた。今日も1:00前に腕の感覚がなくなって、一度目が覚めた。水分が足りない気がする。カフェインのない純粋な水がいない。未来の代わりにパン屋のパンを食べた。コンビニやスーパーで売っている菓子パンの袋の音を聴くのは好き。記憶に残っている。正しいかは別にして。飢えを空白をペットのように育てたい。陳腐だけど、足りないようで足りすぎている。知らないことを知りたいがために、無味無臭の綿を詰めている。誤解しないでもらえたら嬉しいけれど、避けようもない。気にすることは他にもある。今日の珈琲は美味しい。昨日と違い、焦っている味がしない。スナック菓子への罪悪感と未消化部分をまだ残している。食欲はモラトリアム?睡眠は大量の時間を一気に失わせるテレビゲーム以上に速度の早い暇つぶし?でも必要。付き合いにくい連れ合い。好きなようにやることを禁ずる方がモンダイ。それは自分にしかできない。中身よりもまずは泳ぐこと。飽きていようが、興味がなかろうが、重力と呼吸の難しさと戦うか一緒に踊る時。労働もまたダンス、労働こそがダンス。肉体、時折機械の模範、完全に機会になりきれない何処かしら。天啓のようなバーで美声を飲んだ。繰り返しの怠惰あんみつ、未解決の渇望。来月までの缶詰。積み上げられた頼り(本)だけではきっと虚しい。今日は帰ったら直ぐシャワーを浴びる、粘り強く手紙も書く、自分で動かせたような気になれるのは今だけ。何もかもが身体に張り付いて落ち葉が消えた。ぼくのピザ、国籍がプラスチックのようになるピザ、ひんやりと心臓の襞を知覚する冷たさで。44分あるいは2日のために生涯はある。時間を創る人。独特の教室でまともな汚れ方を自習。キャベツと紅い血の娘。脳味噌というミニチュア図形を贔屓しすぎた。臓器との距離感を練ろう。柱のない敬語達。未来の人形焼とインディアンの書道展。前世の影が猫を呼んだ。猫を眺めよう。

天井のある日、仕事のある日、休みのある日、心臓のある日、座布団で寝る日。不合格な日、汗まみれな日、ゆで卵の日、

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うつ伏せで終わる毎夜。悪い夢の後味は味覚以外にも狙いを定めている。誰かが自分の日記に点数をつける夢だった。座敷と食材の入ったダンボール、不鮮明な写真、知らない名前の女性。僕は嫌われていた、3日続けて。こんなに重苦しい6:00は初めて。余裕などない。既に6:41 .打ち込む間に42分と数秒へ。切りたての幼い爪が昨日の傷口に偶然あたった、新鮮じゃなさそうな血が滲んだ。あたたかい内に口にしたおにぎりの後の、珈琲は曇った味がした。古いパンクロックを聴いている。時代の習慣を飛び越えて届くのは声そのもの。自分にもっと立ちはだかろう。映画鑑賞予告だけが積み上がる。質問のフィジカルメンテナンス。不思議な樹海の横一線。よく知っていることをもっと知ってくれ。苦い人、苦い本、苦い音楽、苦い映画、苦いプール、苦いYシャツ、苦い苺。音を鳴らす、身体を揺らす、足を前に運ぶ。命令を必要としないほど実行は簡単。譜面は振り返った時に書き終わっているはず。ラジオのトークと音楽を同時に聴きたいという浅はか。時間の誠実さを見つけてみる。戦いの冬眠、気休めの歯ブラシ。過去と脂汗、横断歩道で掻きむしる兜か傘のように広がった頭髪。リセットボタンの感度は戻らない。大丈夫な範囲をこの目に見るまで。夜の炭水化物から下馬した。シャワーで皮膚を洗った、シナモンで足を洗った、メロディで目を洗った。飽きっぽい時間の束で筏か家でも作ってくれ。吐き出すものはビートと戦慄、言葉ではない。膝への熱湯、分厚い液体とビート板の模型。準備時間は隔たりを高くする。11曲目の演奏時間で終わる入浴。何が違うかと言うと、余計なことをたくさん覚えてしまったこと。調子など整わない、交代制の今が入室してきただけ。嫌いな臭いに今も気づけるのかどうか?換気扇に「梅雨のオランダ」という名前をつけた。必死という解し難い鉛筆1本を1日と交換するラストスパート。何かしらのラストスパート。死とは別の終わりを知りたい。生きたまま、ピザのチーズは未だ固まらず、蕩けている。生身のような、刺し身のような体験の貯金箱の中身を肉体に擦り込ませる。

 

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この目に映る景色は絵画。気まぐれなカメラの操作の練習。夜明けを何度も塞ぐシャッターも近いうちに捲れる。グラグラしたまま、液体の外に向かう。車道を走る好みの車はすぐ消えた。グレーとオレンジの作業着、クラブ活動とクーラーボックスの伏し目がちな移動、別れの会釈。予想以上に間隔の長い土曜の電車の到着。信号機を異国のデザインに取り替えてある街に住もう。弾けず、燻る、キングコングも頭に力が偏っている。蜘蛛男のようなタナカ太郎。決め事を接着剤で貼り付けたら、血はとまる。昨夜も2回とまった。血流のためにエンジンをあたためた。誰にも見えない川の流れに興味があるのはスカンクくらい。ランチの調達に財布を小脇に抱える理由も、焼き鳥の匂いのする家の内装も、知らない人生を選んだ。そんな風に苦手なジェンガを続ける。レモン塩味の綱渡り。手相占いは言葉の絵本。大衆は一人、いつも一人。扇子の下で孔雀は赤い汗をかく。ピンクのイヤフォンと重なるアキレス腱。引き時を知ったフニャフニャのボヘミアンジーンズのポケットの中で洗濯機という処刑台に向かう。姿を変えて生き延びて。どうか。お通しとしてテーブルに運ばれた日替わりの哲学。酔いつぶれた時にだけ、話しかけてくれる古い顔見知りは行方不明。デオドラントスプレー?に染まる階段。助けたい人を見つけて。睡眠スパーリングをやめて、終わりのない散歩を、教室と机のないデッサンを、生き絶えるまで対話を。正確に思い出せない、再現にならない、それが生きる意味。呼吸したままの、蘇生処置。機械という種になったつもりで、頭の中で《機械》と鳴きながら動くと、腰が滑らかになった。残り香の居候。表紙や画面で人はわからない。人を批判し始めたら、調子の悪いサイン。疑問のパン生地を捏ねる。形になったり、焼いたり。完全になかったことにはしない。顔や身体のように形のないものの型だって変わらない。実態を認識したくない香りが隣から届く、漏れる。マイナス数キロという目標は唐揚げの前で潰えた。艶のある白黒のスポーツバッグ。振り出しに戻るを目標にサイコロを振る。天然のワッフル、蜂の巣の歯応えと濃い甘み。犬のようにほとんど裸で生きれたら。人間には向いていないかもしれないけれど、たまにはそうなりたい。路端の不思議を見つけたい。身体のバランスが悪いのも愛嬌。犬や猫になりたいだけ。理想が被っていた白装束が剥がれた。物分かりのいい歌に飽きた。クルミソースとアーケードに座り込む犬。


タコスの幻影、紅しょうがと逸れた豚骨スープに餃子を足して。お気に入りのきしめんは、見切りをつけられて、実入りを半分カットされたそうだ。舌を痺れさすドライジンジャー。生温くなったサンドイッチの本調子は?久々に手に取った包丁。千切り大学の受験生のような出来の生キャベツ。親指の凡庸な出血。シナモンと黒糖の砂漠とクミンの花。冷たい部屋と落花生の殻。中年女性の被るハットの刺繍は寄り添う白と黒の熊の背中。流れ星の怒声。アコースティックビターの調べ。あどけないナルシスト大根。無添加玄米ほうじ茶とトゥームストンブルース。過去に慄いている、過去に緊張している。新鮮なトマトケチャップのような女性にコーヒーフレッシュを添えるのを忘れずに。パイプ椅子、ステーキハウス、ポエティックな井戸水、待機中のヨーグルトドリンク。渋谷の映画館で白いシャツと無鉄砲花火の若さを観た。紳士的なキャラメルモンブラン、地蔵の味噌汁、視力2.2の饒舌、美声のアボカド。素麺男の覚悟。 迷路の行き止まりで聞いたチープなBGMのテロル。口よりもうるさい首の骨。縁起物のフェイク宇宙服を着た寿司屋の見習い。味噌とチーズの恋愛の過程。夜道の野良猫の目はエメラルドの豆電球。この間、寝ていた仔猫が人間を怖がないのはまだ経験不足だからか、猫に世間はあるのか?聖なる陰口と日曜の表参道の賑わい。


花壇の柵がムーミンのニョロニョロに見える。オシャレな眼鏡。タンクトップ、ビジネス。三人組。銀座線。過去の自分が怖い。キャンドルを飲みたい、今朝はアウトロのスキャットまで聴こえた。橙で視界をカチカチさせた。ウォーニングアップ。夜勤帰りのチューハイ2缶。名前ならとっくに忘れられたと思いたい。夏休みの部外者。冷蔵庫の中ラベルが重なるアミノ酸。時に挨拶を鋤かされ、生を感じる。砂浜に不器用な冴えがさざめく。ピンクと金色の来賓に驚くな。忘れていただけで、消えてしまったわけじゃないことを思い出す。人を見ろ。怒ることについて?

そのために捨てなきゃいけないもの、やめなきゃいけないものはあるけれど、やりたいことは思っていた以上に簡単にできるはず。まず、インスタント発泡スチロールの睡眠薬と手を切って。人気のない朝も都会も今では遠い。カシオの壁掛け時計の寿命を知らせる腕時計は今日も正確に動いていた。遊びじゃない?似合いの言葉が似合いの2人がわからない。カカオと冷たい心で夏は流れていった。海水を舐めるだけのクジラになった。Tシャツの家としてのパーカーを見据える飽き。シナモンとキーボードの約束を守りたい。インデペンデントな狂いを遂行。ボブ・ディランザ・バーズリッピングした。今日を一番無様な日にしてみよう。今まさに何もかも面倒だ。シナモンの児童相談所を開く。家の気配を感じられないなら、ひとまずは旅人になる。少しづつ歩く距離を伸ばす。打開よりも破壊に近い毎日。年末年始の猫じゃらし。女王亡き後にバッタのコムラガエリ。犠牲者0の書く実験。90年代後半の散らかった部屋とディズニー・アニメのVHS。オペラとパンクを繋ぐかっぱ橋。賛否が彷徨く夏祭り。アイスピニャ・コラーダを飲んだら、面の皮が剥がれた。テキーラサンライズはイメージ通りだった。


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脳味噌に鍼が刺さってパンクした。うつ伏せの土星人は雨を拭き取るタオルと消毒剤の痛みを纏って、夢の中で迷子。曇り空は救いのない三日坊主。眠れない夜よりも、未成熟な眠りの経験が積み上がる。倒立よりも睡眠が下手な動物。偉大な手紙を、黄色い郵便ポストに戻した。コルク栓がキノコのように増殖して頭に植わっている。文字の芝生の臭いを嗅ぎまわる柴犬。落ち着きは出来立てのマロンケーキ。扉はいつでも閉まっている。余裕は映画監督の分身。ここ数日はカロリーの奴隷。ラム肉、焼きそば、アイスクリーム。終わりがあるという救いを待つことは、死に近づくこと?一つだけでいい。ギクシャクした灰色の周囲。軽口の焚き火。言葉をなくすことはあり得る。他人が自分であることも。無防備な猫、自分の怖い顔に決して気づかない猫。そんなにいいものじゃないのだと、日々知らされる。噂にはアレルギーの棘とシェルター。マイルに身体が届かない。仄暗いかなしみ。睡眠欲を濃縮還元。言葉足らずな過去は、ダーツが得意だった。輪郭がはっきりした。素直なお断りの後、何もかも軽やかになった。心臓には申し訳ない瞬間。やけくそな打音。犀と亀のデートコースを整備。前を振り向かない。向かう場所を決めなくていい旅の一つ、散歩の一つ。今夜は現れるがままに任せよう。応援が必要。ラグドールサファイアの目。ある種の限界と怠惰な秀才。アシッドなヒマワリ。8時19分に現れた白髪の男は、ピンクのボディに白と・緑のボーダーのポロシャツ、マリメッコ風のトートバッグを身にまとっている。自動販売機ので70円のレモンティーを買った。シマリス達の不協和音。当然の女神。工風が吹いた。他人の思い出が、映画や名曲に巻き付いて、素肌が見えなくなった。どこにもいけない理由の材料とレシピを常備する能力を身につけた。出口と時間は別の惑星の住人。

偉大なものと美しいものは、見えない場所に追いやった。今は、方法がそれしかない。そう思わせる呪いにしかならない。スポンジは川面から出られなくなった。机の中よりも机の上を空っぽに。順番は背中で迷子。板チョコレートの絨毯、反感びいきの白い絨毯。うまく乗りこなせず、布団に突っ伏した。虫眼鏡で眼の上のシミに出会った。散髪後45日の頭髪は水にも油にも懐かない。放っておいたら元に戻った。うまくいかない予感にとって住みづらい裏庭を濁った頭で整備する。電気屋のベンチで横たわる真夏のハーフパンツ達。サラダは出番をなくしている。トランプのジョーカーよりもスランプのエースを。味見までの道のりは遠い。「脳味噌をまともにしてくれ?」「保険は効かないですよ」 夢の中よりは現実のほうが見方が多い。カウンター席で男色の男爵に罵倒された。メキシコ料理の写真をコラージュして、虹を描いた。中華麺にお酢が合うように、ジェノベーゼにはため息が合う。、気まぐれな雨が降る、湿った木曜日に靴を磨いた。鼠色の風船をうまく思い浮かべられない。塩と砂糖よりも退屈のストックの方が多い。誰の眼にもふれられない正座のうつくしいフォルム。見捨てられた麺つゆ。レンズは曇ってないか?「再生」ボタンはくぼんでないか?

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目が覚めたら、昨日が終わる。犀のような歩みで全集は発刊。ボストンバッグと作戦会議。古代インカ帝国色のシナモンロール。mp3型の括り入れ。コンビニの前を掃除する店員と老人の会話が美しいベール。それぞれの事情、控えめな主張。器用な世界でくたばるだけ。心を差し出すことはない。単純さは複雑な末期の病。もう一度、何度も笑われよう。全てじゃない。ジグソーパズルかパッチワークの一部の拡大。ボストンバッグの中で作戦会議。求めた時に愛はない。嫌われと塩と砂糖。このやり方でいい。ようやく、許可は出た。できるような気がしている。スリムなセイウチとの会食、好きだから、さようなら、それが古い人生。冴えている、時には冴える、時には詰まる。自然との接線。カメムシ色のバイクの隣でシマシマの小さな猫が寝ていた。呼吸をしていた。上下していた。文字と暮らす。不安のバスがやってきた。ししゃもの味を忘れた。華奢な豪快は重機に潰されない。冷静の適正温度は?油性インクのマヌケな曲線が右腕に出来た。両手を離さない。年齢を解体した。アルコールランプと文庫本の文字に住むプランクトン。アボカドとバナナの石鹸でスキンヘッドの傷口を洗った。向かいのパン屋とウール素材の未来。蛍光灯のお人柄を瞬時に見抜き、修理を施した。その報酬で、ニラレバ炒めとパパイヤのサラダを買った。同じ種の犬の顔の個犬差が身に沁みた。内面も同様。夜の散歩のドアは今日も開いている。欲望とダンボールの回収車の運転者は干し椎茸の香水を身につけている。続きと断絶の調停。息切れはまだ先。さようなら、あらゆるカルチャーの化学調味料。素材も調理もまだ知らない。気取り屋は靴べら柄の手袋で寒さをしのいだ。ひらがなをほーむぱーてぃにまねいた。覚えていることを確認しよう。頭に被った移動庭園の点検で、空気は清浄化。手にする楽器を間違えた。ポロシャツの色を間違えた。超満員の衝動が銀座線を突き破る。ライクアローリングストーブ。トークショーで質問をするというよりは、付き合いが長い友人に気になっていた素朴な疑問を聞くような感覚で、生きていること、肉体と脳が動くことを疑問に思った。不思議な生命。「今日のぼくは落ち着かない」、この文章をシャチハタじゃない印鑑にしてくれ。シャチハタのことはよくわからない。大きな公園を右手に歩いていた時に、雨のカーテンを被った。コンビニの屋根の下の雨宿り。大きなタレ目の犬と麦わら帽子を連れた女性は、この雨が俄雨だと見抜いている。鶏小屋と大きなビスケット。スポーツカーのような艶のあるボデイの体重計に乗った。痩せていた。痩せている理由は狭い隙間に隠れるため。身体を収めた時点で目的は完成している。好きな色のリボンがついている。ライムティーのレシピの合わせた未来を片手で握りしめた。掠れた声が野球場に響く。立体的で流動的なカルボナーラの恋。出番を伺うカブトムシ。パイナップルの太陽。湿気に連れ回される毛髪。静かな街、雨の横浜、甘くないクレープ、紅茶の店主、お酒に似た名前の栄養ドリンク、値段が倍になったハンバーガー、ショーウインドーの酸素カプセル、採れたてのバッドモーニング。メトロのしゃべる声。アンプラグド・ハグ。昼寝と嘘と食パンの耳。言葉尻でチェスをした。ハスキーなキャットウーマンと歴史の授業。畳に滴るバニラエッセンスと飢餓感。メッセージ「シャツの襟がくぼんだ」口癖も、辞書も放り出した。ビーフジャーキーと血の詰まった試験管。顔面をフェイクマッサージ。歌のうまいサニーレタス。清澄白河豚とさざなみで泳ぐたい焼き。志と昆布出汁ベースのスープ。エフェクトを突き破る裸体の声。「年齢」の数え方が消えた世界があったとしたら?実験室の退去日を知らせる生命線.。ため息、耳鳴り、ローズマリーの吐息。奥二重のチーターと芋焼酎。空腹のための準備、空メールの返信を目にしない人生。マスタードからの退き時とエチケットの学習。

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新年の良産が顔を出した。恐怖を疲れをもう少し振り回せたらいい。アフリカのキレ、ブラジルのコクを今日も淹れた。幸先は名づけたもの勝ち。後に引くのは飽きていい。夜の煙の中を極力軽い荷物で駆け抜ける。身の程がすり抜けていく。警告と格調の高い窓硝子。人生のオープンキッチンの来店者は。ステレオタイプ七面鳥のホイル焼き。メフィストフェレスハモンドオルガンが朝の空気を震わせる。国道線沿い、ファミレス隣のペットショップで引き取った伝書鳩。ふしだらなかすみ草とアンダーシャツ。言葉を跨ぐ、人間橋。家族と食事をする他人の写真で安らいだ。何でもいい。ルールを作り替える。元々作られていない。枕は固すぎる。空洞の味を、甘さを知る。諦めへの憧れがタンポポの綿毛。頑丈で軟らかい夢を生きてみる。マシュマロと一張羅。小松菜と自由が足りません。さようなら逃亡者。何もわからない。地図も手引も経験も土の中、雪の中。シャツと外食、好きだけど、さようなら。冴えている、時には冴える、時には詰まる。自然との接線。カメムシ色のバイクの隣でシマシマの小さな猫が寝ていた。呼吸をしていた。上下していた。文字と暮らす。不安のバスがやってきた。ししゃもの味を忘れた。華奢な豪快は重機に潰されない。冷静の適正温度は?油性インクのマヌケな曲線が右腕に出来た。両手を離さない。年齢を解体した。アルコールランプと文庫本の文字に住むプランクトン。アボカドとバナナの石鹸でスキンヘッドの傷口を洗った。向かいのパン屋とウール素材の未来。蛍光灯のお人柄を瞬時に見抜いた。その報酬で、ニラレバ炒めとパパイヤのサラダを買った。同じ種の犬の顔の個犬差が身に沁みた。内面も同様。夜の散歩のドアは今日も開いている。欲望とダンボールの回収車の運転者は干し椎茸の香水を身につけている。続きと断絶の調停。息切れはまだ先。さようなら、カルチャーの化学調味料。素材も調理もまだ知らない。気取り屋は靴べら柄の手袋で寒さをしのいだ。ひらがなをほーむぱーてぃにまねいた。覚えていることを確認しよう。頭に被った移動庭園の点検で、空気は清浄化。手にする楽器を間違えた。ポロシャツの色を間違えた。超満員の衝動が銀座線を突き破る。ライクアローリングストーブ。トークショーで質問をするというよりは、付き合いが長い友人に気になっていた素朴な疑問を聞くような感覚で、生きていること、肉体と脳が動くことを疑問に思った。不思議な生命。水菜とパプリカとお好みのシンドロームが海辺のカフェのメニューから消えた。背骨の痛みも消えた。プラスマイナスゼロ。パープルジョークが空き地にばらまかれた。名前を売って、好きなだけラムコークを飲んだ。従兄弟の子供の膝がスラップスティック・コメディを観て鳴いている。閉店セールの末期に炊きあがるパエリア。ぼくの命はパルメザンチーズ。似合いの瓶を見つけて。

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晴天は強引にはじまる。となりまちのプール日和。観覧車もメリーゴーランドも噂の中にしかいない。カサブタ不定休にぶちあたる。なかったことにされ続けた、形の悪い物語を香水にしてサマースーツにの下に隠した。起きたての珈琲の能動感。古典の絹みたいな柔肌にハイタッチ!初稿の曙光がチラついている。理屈はともかく同じ朝じゃなかった。置きっぱなしのカップスープパスタ、エレベーターに住むランニングシャツ。手付かずのタロットカードと不穏なそばかす。閉館中に撤去された青写真。言葉が出ない理由を誰もこたえてはくれない。こたえることができない。甘さを欲しがる時間帯。珈琲を待てずに付け合わせのワッフルのストックを頬張りつくした。パンの味は珈琲のいない寂しさの味。ガラクタと個人的な事象。停滞は人懐っこい微独の蛇。体内のスパイは聴診器の気配に気づいて、息をとめている。ならず者は味のないエクレアの鱗。呼吸の素行不良を取り締まるすべがない。慌ただしい歯車の開店と重たい両腕。メモリーのない監視カメラ。Tシャツのプリントならば咎められない。千鳥足のココナッツが舞い踊っている。包帯もなくベッドもない。透明な悲鳴と獰猛なアップルタイザー。大半の本番は住民票を失った。白地のTシャツに黒字の(英字)プリント、ショートデニム、赤い口紅。よくある景色に顕微鏡を備え付ける。昨日はどこかに帰宅した。スピーカーから正しい呼吸を流してくれ。ヌイグルミ、毎晩の叶わない約束。夢の中で優待券を探した。あの子も隙間を見抜いた。胸をかきむしるような暴食の音で、産まれたてのヒヨコは眠れない。不眠のアルペジオ。不機嫌な青空と謙虚な雲。慰め下手の朝。ココロとカラダのモンダイ。錠剤はバイオリン教室をサボタージュ。リスクのある暮らしは砂の上のヌイグルミ。時々希望もやってくる。恥を忍んで初心に帰った。人生のコンセントが外れそう。孤軍奮闘のカツカレー。不調と再々会。目を合わせられずに「こんにちは」。残念ながら異常は認められない。緑色のマンゴー、気怠いフローズンヨーグルト。不気味な育ちが繁殖。つぶらな瞳とデスクワーク。お呼びじゃないリクエストは壊れた洗面台。ジェラシーのバニラシェイク。やけにコクがある。ジプシーのストロベリーケーク。やけに端正な見た目をしている。マトリョーシカの密かな夢。呆れるくらい、リフレインのない暮らし。左胸の豆腐の薄切りの果てが油揚げ。個人主義と断絶と楽園のアップデート。不安定な滑舌は原始のエフェクター。姿の見えないおでんは逆さまになって、床の上で項垂れている。嫌いになって、表明して。曖昧な視線の鋭さで生暖かいミネストローネ。感覚の感情のエイジング。老化ではなく、熟成、発酵を待つ。準備は制限時間付き表舞台の本番。座右名詞と振動詞。整理が足りない。気分屋知らずの世間様。故障で結構。保証書は破り捨てたか、失くしたか。鋭敏なコーティング。後が大変というささやき。道を作っている。スペインのルックスを愛する。構えが良くない。株主が坊主にみえた。

 

重い荷物を安いコインロッカーに預けて、夜の散歩がしたい。身軽になりたい。おせっかいはかたくなった蜂蜜。チーズフォンデュと宗教家。自由と仲良く暮らすための静電気。エアコンのせいで、寒くて寝れない。原点が聖典。10年ものの鍵を使う日は近いうちに来る。若い噂とナチュラピータン。手ぶらの散歩は時間軸のないミュージアム。純粋で深遠で爽やかなくだらなさ。嫌いなものを吸い寄せるフェロモンを手放せない。冷笑パスタと壊れた壁掛け時計。慣れ親しんでない言葉、デニム。街では騒がしい主役が飽和状態。地上に長居した天使が黒ずんでいく。新品のモップは挫折も皺も知らない顔。恐れは敗北の大根おろし。--------------------------------------------------------------------------------------------------

午前3:33, 、ブラジルボブリンクレゼルバ珈琲の朝。脳は比較的快適、舌は寝ぼけている。水筒を使ったジャム作り。せっかちは珈琲の出来上がりを待たずに3個のドーナツを完食。カスタード、ストロベリー、ハニーチュロお茶を濁すだらけの半端者での結構。洗練でなく鋭敏を。不器用と添い寝。間奏のサキソフォンは美しいアンティーク時計の鑑賞。果物なのか岩石なのかわからないけれど、砕いて、溢れ落としてみせる。疲労は屈託のない笑顔だった。退屈とガラクタのマーチ。純朴なフルーツグラノーラ。耳栓とナイトウォーク。ヘーゼルナッツフレーバーのゴシップ鑑賞からの避難を応用。記憶が逃げないように、ドアを閉めろ。不自然なやり方はNO。舌と鼻で感じる珈琲の味も映画も盛り上がり始めた。急かさない、高揚を七輪で燃やすだけ。水道橋に掛かる歩道橋と街のオルタナティブオーケストラを遠くにして。個室で凍る紫の薔薇とハンバーガー。姿の見えないエジプト糸、寝た振りをする貝ボタン。。ヘッドフォンの快楽と布団の誘惑に耐える。他人の生き方、やり方より、他人の呼吸を聴く。決めてやめる。声が枯れてきた頃、違いの同じに気づいた。飽きてもいい、感覚が人体の四季。いや、もっと、それ以上の自然。真新しいコットンの白タオル。炭酸のプリズム。顔も、声も、途切れて、覚えていない。記憶はコピーではなく書き直し。軽快で老獪なマスタード。崇高な嘘で天国の窒息。 シェルターからため息が漏れる。甘さを無くしたジンジャーエールで泳ぎたい。創造を越えたり、下回ったりしない現実に甲斐性なし。言葉は浮世抜けの足場。歯ぎしりは一足早い始発列車。クタクタの煮物の気分はこんな感じかもしれない。両腕は怠惰な振り子。産まれた時から、何もかもが束の間。永遠なんて言葉ができている時点で、人間は夢を、、、、疾走の掠れた透明が近代の休息。ゴールは曖昧な食物繊維。零れ落ちたものは全部、染み込ませた。スポンジ製のそこそこ行儀の良い白い犬。ノートの束とスッポン。輪投げの的が正確無比に暴れている。エスプレッソのおかわりは?睡眠に興味はない。なければ、生きていけないことは知っている。形のない育ての親たる偉大さは身にしみている。付き合い方がまだよくわからない。距離感が配合がわからない。今朝も寝ぐせと生まれ変わりをありがとう。古いTシャツとシナモンと生クリームと洗濯バサミ。0もマイナスもプラスも本当は知らない。自由の顔がみえるとき、古びた辞書から「自由」は消える。時空の空模様は斑。オブサーバーのカクテル。顕微鏡から万華鏡へ、疲労から官能へ。空腹は肥沃な自然。狡猾なカメレオンは近代の天使。言葉は逆さまのバスケット。その下に何かしら埋もれている、時折こぼれ落とす。何がなくなったのかはわからない。文体は赤子の時から囚人生活。それが宿命。焦らず釈放を成し遂げる。交響曲と影響曲。下書きは玉乗りピエロ。怪しげな馬鹿馬鹿しさには採れたてのとうもろこしの根気で対峙する。満ち足りた身体の物足りなさにヒビを入れる。本当に耳を澄ませた経験がないと、ここで告白しておこう。起床の嵐はまだ巻き起こっていない。みかん箱の点検のように腐ったもの、カビの生えたものは後で捨てればいい。家についても緑と青のお守りは手首に巻いたまま。

 

 

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目を覚ます無免許料理人。容易なイメージの葬儀は、(毎日速やかに執り行われる。年明けなんて感覚的なものでしかない。似合う文字を探した。最良の道具への執着心は、彼を洞穴にはめ込んでいく。決まりや優劣の番付の説得力は心許無い。可能性は風来坊。雑食の口で食べ物以外を飲み込み、消化する。線引の主権は自分にあった。巨大な耳かきでグランドから人間を掘り出そう。お気に入りの、まだ飲んだことのない地ビールをクーラーボックスで冷やして、待っていて欲しい。サランラップと油性ボールペンだってやれるはず。鈴虫の声は時間的に距離的にもあまりに遠い。近くの小さな声のリスナーに専念。他人のハザードランプの音の裏拍で踊ろう。電車の座り、立ち位置だけで、見える景色が変わる。出来事は変わる。改札を抜ける誰もが感じていた。強い風も、少し先の未来になれば忘れてしまう。何を思い出せるか、机と足場と壁が必須。指の痛みは誠実。肩こりは苦手。なくせといわれたものを再点検。ドーナツならば穴を閉じる。カバンを枕に、突っ伏して寝る人。ただ振り返っているだけ。再生エネルギーの源泉は過去の記憶の灰。一息を架空のフルマラソンで走らせる。珈琲をインクに変えよう。薫りのない言葉は嫌い。部屋に日が射してきた。 ゾロ目という単語を知って失ったものは?9が7を追い越しそうな日だってきっとある。会話は好きなときにすればいい。理由は知らない。手招きには要注意。不思議は昼間の路地の上できらめいている。どこにも隠れていない。生きていることすらうそくさいのだから、いい加減なことも怖くない。邪悪さに敏感であればうっすら見える橋を渡っていける。カリキュラムを燃やして、泥まみれのバーベキューを開催。人を拒まぬ職業が、庭のプランターで育っている。瞬間と興奮の記憶をあたためる雀。まだどこにも抜け出ていない。泳げないならガラクタのプールで遊ぶ、完成させられないなら未完成と永遠に交際する。事実婚になるかもしれない。穴を掘っている、時々堅さにぶちあたる。ひとまず、ほかに言いようがない。名刺のない絵画、曲名のない音楽の仲間になれないものか。宝くじの原点は、肯定と否定、運と相性とは適当に付き合え。炭水化物を捨てて、やりたいことを毎日摂取しよう。無骨も洗練も信じない。鍵を開け、「廃棄」の判を押された孤児は黄金の人。観念と不可能への正当防衛的暴力。ノルマの壁は白い蒟蒻。脱力の魅力で失神。なくなったものは、作りなおす。騙されやすさを監視しながら、うまくやる。ルーツの蔦を辿る。他人の土地に紛れ込まないように。迷ったなら笑顔で盗む。枯渇は蜃気楼。落ち込むには種が足りない。 土曜の通勤電車は瓶詰めメンマの匂い。クレーン車の色のカラーリングに恋をした。誰もが眼光と鏡でスケッチをしている。空席だらけの腑抜けた食堂。読書中に記憶が逸れた。4年前に亡くなった人のことが浮かんだ。彼を正しく知っていた人はいたのだろうか?ぼくは彼のことを何も知らない。彼はいろんなお土産をくれたけれど、記憶にはっきり残っているのはドトールコーヒーのミルクレープだ。それは大したものじゃないと言われたけれど、特別な味だった。再現は無理だから、もうそのミルクレープを食べようと思わない。かつてのすんなりが、今は難解。今朝からずっと脳味噌がくたばりかけている。情緒のステップに追いつけず、目が回る。乗り物酔いのにおいがした。固有名の物語と赤の他人が同化した。異化のために最後の凱旋。欲望は長いお昼寝中。読み終わりが、生への興味の終わりなら、ページを少し残すことにしよう。サイズが、センチが、数字が、衝動の最大の障害。他人の名前も、自分の名前も邪魔だ。恥ずかしい。そう言いつつ、プロフィールを読む、臆病さ。せめて、身近な人から記号を取り払え。感覚の牢獄を取り壊せ。「直接性」というフォルムが邪魔をする。臆病でも問題はない。雛形を探す。クッキーの焼き上がりに着地。日曜日は、日曜日らしく存在していると見つめるいらだち。家族と通奏低音。離れ離れの毎日。ラテンと雨を免れた曇り空。次の日差しのための準備。閉じた入場門の細い隙間を緑色の目をした二匹の猫が時間差で抜けていった。20時の帰路、体の模様、見えない月、肉体とまぼろしデカンタの赤を持て余し、ふりだしに戻った。適当な最高を話半分で探す。離れ離れの毎日。どうでもいい食欲と一緒に毎夜睡眠の模範をしている。脳味噌が疲れている。足の裏が浮腫んでいる。姫路城をみて顔が縮んだ。挽きたての蕎麦、引き立ての驢馬。洗濯物とレンタカー。置物は高速道路の朱い花。憂えが備えを人質にした。健康のお陰で、この街でも狂っていける。的確な逆回転。ターンテーブルランチのパスポートを刷りまくった。言語の不自由が旅の動機。サラサラとした分裂が瞼からはみ出していく。悲鳴はなんて静かなのだろう。湯気のように霧のように頭上でのび漂っている。教育の準備が心音をテンポアップさせる。筒型の容器に入ったスナック菓子、乳酸菌系の飲み物、参考書。肥え太る萎縮。背中越しに誰かの一瞥。声変わりとゴシップとガムシロップがテーブルに並んだ。追手の爪の鋭さ、身体の軟らかさに気づいた。

白であっても、黒であっても、黄色であっても、それは白。肉眼で触れたことのない海にしか例えられない青に似た白。巨大で穏やかな大地。規則的な足音。パン職人の朝、長距離ランナーの夜?前世はオーダーメイドの自然の不自然。溶けていくいかり、吸い込まれるかなしみ、死に触れるよろこび。開国のためのコネクション、逃亡のためのコレクション。シャチとイルカの歌が聴こえる。揚げたてのドーナツは枕元で待っている。静かに命を燃やす。言葉に頼らぬ敬意を、真っ更な衝動の一筆を。償いのトランポリン。マシュマロのようなバッファロー。巣窟住まいのピーターラビット。「悲鳴」をペットショップで仕入れた。この人生は、流浪の一人芝居、いわばシャドーボクシングでのノックダウン。こんな夜に荷物は届かない。優秀な生卵が擦り切れたキャピタリズムを嘲笑している。見知らぬ名前の束は異国の市場の値札のように遠い響きがする。ペットボトルの1割を染めているジャスミン茶を完全に葬った後に自首をしよう。素顔以上に似合った覆面が見つかるかもしれない。現状維持は高くそびえる絵空事。パーティクラッカーとポップコーンの対談。終わりへの恐怖に腰をくねらせ、踊る。無意味な慌ただしさのトンネルぐらしの中では、静止こそが移動だ。粗削りのチャイムは何度も鳴らない。今の気高さは下落しない。過去の堕落は忘れ去られた輝く歴史。嘆きとの付き合い方は動物園に書いてある。キリンになれない運命ならば、ふさわしい天井と木を探す。再開の前に気取りと爪を切り落とした。足が重くても、闇雲でもイントロを鳴らせ。リフレインでパチパチした虹がかかる。忠告の研究をボイコット。雑音を言い訳にするな。不安は現代のご近所さん?あまり泣かない恐竜に似た灰色の鳥は自分の死期を悟っていたのだろうか?無口でマイペースな気配を机の角や左肩に今でも感じる。写真の表情は封じ込められた時間は固定しているけれど、観ているこちらは毎日移動している。意図せずとも現状維持はきっと絵空事。マーガリンのような理屈で空が暮れる。具体的な犯罪ではなく、埃も舞わないような小さな所作に自分の罪は詰まっている。許されるのだろうか?誰もこたえない。廃車の中で感電を希求している。今夜は眠りたくない。油蝉の集中力。掘り下げるための工房は木造造り。パステルカラーのペンギンが仲間と一緒に去っていく。「ドーナツ盤とはよく言ったものです」完売は創造のブラックホール。意味の堅実な仕事のお陰で、無意味と仲良くやれている。ありがとう。発音の羽ばたきを、声色の微笑みを、視線のLEDを白に刻印する。もう誰も恨まない、そのかわり、その人への興味がなくなります。一夜だけの誘い、甘い缶コーヒー、台風の日の自転車、フォントの気持ち。新世紀では説明が絶命。素直になればいい。ホワイトソースに見捨てられたマカロニの可能性を信じて。窓の外には一度しか姿をみれない人だらけ。情報の千切りキャベツはA4コピー紙の味がした。足りないなら増やせばいい。酸素が足りないままの脳内。「練習」の懐は深い。

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誤操作で12人の警告が浮かんできた。この世の失望をアイスクリームのフレーバーにかえた。アメリカンコミック柄のハンカチーフ。シンセサイザーの音の宇宙と遠すぎる空。譫言のケチャップをポテトフライに垂らした。日差しは夏の名刺。ガラス窓越しに届いてくる。10日以上の濃度の1日を、犬かきで泳ぎ切った後、人間は抜け殻になった。外は涼しくなっていた。駅前のビルのレストラン街に気づいた。鉄道会社のコマーシャルが嫌いになった。質問を救急箱に入れたいイヤフォンを捨てよう。モッズファッションとナシゴレン。再会はもうすぐ。他人はいるけど、いないようなもの。あの人の図鑑は五感でできている。

すれ違い。言葉の昼食バイキング。味はよくわからない。幼い声の平坦な響きのテーブル、休みのない試験勉強のカウンター席。過去には飽きてしまった。形に興味があるようで、実はない。卵から孵った「誤解」には放任主義で対応しよう。この名前、この記号には手触りがない。何かを表してなどいない。捨てられなくても無視すればいい。自分で選ぶことを増やす。想像上のかつお節が路地裏や改札内をスクリーンに流す。

なるべく、素直でいるにはどうしたらいいだろう?灰色の包装紙の分厚さに萎えてしまう。順調は遠くの川で泳いでいる。側に居続ける人はいない。去っていく人もいない。会わなくなった人と会い続ける人がいるだけ。空白期間がどうであれ。綱渡りの先に、スピーカーの故障の先に、再会が待っている。ヤシの木の情熱とサボテンの不自由。穴掘りを、腰の痛みを、音を聴く集中を。当たり前の苦味に耐える両足を、キグルミを被った荒野を渡り歩く軽やかなタフネスを。言葉と行為の不協和音が足元から顔面に跳ね返る。素直な言葉は言えない。小さな繕いも裏目に出る。隔たるぐらいが丁度いいと悟りたい。守った約束も、守れなかった約束も、相手が忘れていく。話したいことが時間に盗まれていく。大事なものは保存できない。もう一度、従順な犬になろうか?警戒心と人懐っこさを頼りに、野良猫の自立を目指そうか?絵の具とフイルムが尽きないむなしさ。バカバカしい落書きに命を捧げよう。強いイメージをもっと、尊いイカサマをもっと。時間はまだあるという仮説でいこう。不毛をスタイリングするための美容師免許をこっそり取りにいく。毎日の歯車は空回る。忌み嫌ったものの絶好な見本に成り果てた。喜びよりも苦しみがまさる大盛りを食べた。ラジオでは若い陶芸家がしゃべっていた。湯呑みの柄が気休めをくれた。新しかったスーパーマーケットが1歳を迎える。路線情報は少しウソツキだった。部屋に籠もることでドアは無限に開いていく。誰の肉声も聞こえないことが当たり前になった。一週間前の遠さがずっしりとのしかかる。構えを取り続けたら、仏頂面の現実も動じるだろう。パーカーのフードくらい必要に思う人とそう思わない人の存在が容易に想像できたら、人に嫌われる恐怖に執着しないで済む。この世の潤滑油は、忘れること。地球の回転と栄養摂取の実感は足りないままでいい。観念と高麗人参。電子辞書に日焼け止め混じりの汗が落ちた。ペンギンと同居するボイラー技術士。浅瀬ではなく海になろう。座っている間は解けた靴紐が邪魔にならない。不安にまでせっかちになることはない。金切り声やひとりよがりの怒りはいつか去っていく。安いチーズを夜道に落とした。空腹と長距離走を走っている。タイピングはうまくならない。手の平、手の甲、血管、爪、骨、形の必然性に興味はない。ただのピスタチオの皮。剥く人がいないだけ。

野生と理知と献身がライオンから穏やかに放たれていく。蝉の声とCDの音飛びを聞き間違えた。目的化という言葉が似合うようになったら、危うい道に堕ちかけているということだ。ため息を堪えて、ブルースを研ぐ。世間体の薄い透明を嘲笑う野ウサギたちのジャズが聴こえる。ラフな格好の中年が、スポーツ新聞とホームランバーで午後を過ごしている。譫言は救いのないノイズ、アンプのツマミを0まで回せ。筋肉質なハムスターが脇目もふらず遊んでいる。「どんな風に今日まで生きていたのか知りたいだけ」。時間をかけて、歪み過ぎないように。心地の良さを積み重ねていく。苦しみは控えミニ。不自由に見えると言われても、揺らがない。忠告の濁り、土足の極み。職人がつくる無形の模型。不公平にかまうことはない。期待と得体への接待はほどほどに。自分にできる生き延びる方法を見つけることが人生だということを忘れずにいることの困難さに、興奮したい。単純な闘牛としての男性脳を味付けする努力を。夢中旅行士に物質はいらない、人間という自然を使い尽くすことを楽しむ。見通しは22世紀的にあかるい。暗い青の深海をモノクロの樹海を言葉を使って再体験する。2重の生は孤独が産んだ胎児。残酷な言葉の顔面はもう見えている。イギリスの古い小説から牧歌が聴こえた。4文字にまとめられた。他人を思えない。辛い。最低な、いらない。辛辣な蝙蝠が身体の周りを飛び回る。口にくわえたiCカード。同じマンション、入退室、他人。そばかす。信号の切り替わり、小走り。経験の一方通行。胸板から腹部まで、汗で濡れたシャツがへばりつく。サングラス、転職、新境地。にやけた顔の理由。ヘンプシャツを着た体毛の濃い中年。足を組むときに脱いだ左のサンダル。相手にしない。一時間、明るい部屋で寝た。ホームシック気味に熟睡を求めた。タブレットに映る競馬のゲーム。言語。手紙うで変身する。夕方、神社と猫の完璧な組み合わせを見た。身軽な暮らしと旅の椅子はまだ開いている。ムリヤリとチグハグにも最低限の暮らしを保証せねば。無名の話で編んだ教科書を読んだ。記憶に残る痛みと傷の両替。何に変わるかは未だ知らない。孤独は貴重?愛情と時間に釣り合うだけの振舞いなのか?

螺旋階段のように人格が入れ替わる狐。白髪交じりの和栗最中。マッコウクジラの魔法使い。ペーパータオルを取り替える鴉。アラスカ仕込みの不眠症

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猛毒な冒涜。無愛想な外装、舌の上で溶けていく扉。引き出しで眠る春雨の鼾。小銭の時間で買い物を。違う世界?に行こう。媚薬と交渉する達観。コスタリカ産珈琲の甘い香りにミツバチの目が開く。忠告、心配、不穏な空模様、角度をつけて受け流す。数ヶ月ぶりの顔、三つ折りの領収書。トートバッグ、ユニオンジャックショッキングピンク。量、決意、質。イギリスのパンクがトースターから出てきた。黄色いワイシャツ。カーディガン門番。似ているけれどお揃いじゃない帽子。年老いた水道局の看板。車道との距離感。靴紐で未だに苦戦。猿に追い抜かれた。入り損ねた19時前の神社。マスカット色のオーバーオール。酩酊のメイデー。金魚が長生きできる鉢のような精神で今日を渡る。照り焼きのパンク?重なる引き出し。唐突な星が似合う。オレンジ色のネックバンド。猫のように自分と戯れる。ゼブラ柄の弁当入れ、横顔が見える角度。施錠について?食わねど変わらず。ちりとりの場所について尋ねる勇気がない。ひとりにさせて?憧れから及第点の佇まいへと落日。何故?の行列に疲れて、無感覚。アルコールを皮膚で飲む。気づかれない。出口と見知らぬ他人のTシャツのバックプリントを確認した。夏の終わり、目に見える汗とおわかれ。人間の仕組みと不和を密かに愛する。冴えは管理人に見つからないように育てる。チマチマした遊びが剥がれ落ちるまで。瞑想はシフォンケーキ。人の気配から隔離された早朝と離れ離れ。叩き割るために、嗅覚を開く。誰もいなくなる。規則的に、キッチンタイマーのように正確に誰もがいなくなる。折れた傘、開かない窓。冷蔵庫の言語。最新は滅びた。革命は見繕いに励む。消さない、菌を殺さない。命を盗難されぬように?余計な名前から逃亡。やっている人が見当たらないことで、身軽になる。爽やかな破損、傷跡のぬくもり。カタカナについて会議。不甲斐ないや。電話をかける相手はいない。無機質な飾りでとりあえず繋がっているだけ。猛毒な冒涜。無愛想な外装、溶けていく扉。眠い。引き出しで眠る春雨。いちごミルクのくつした。違う世界?に行こう。怠惰な活火山。カカオの濃淡を冷蔵庫で拾った。昨夜の空虚な唐揚げ丼を流すように、豆乳に青汁と黒糖を溶いて飲む。クリームのないドーナッツに罪はない。あらゆる甘いお菓子に罪はない。東京タワーが疲れている。偶然のライスペーパーに包まれ、一瞬で過ぎた数年の骨と暮らす、我が肉の臓音。球体を転がし同類へと繋ぐことはできず。喉を鳴らして震わすこともできず。寡黙な本能が呆れて眠る、水曜日。朝積みの言葉を千切りにして差し出し。祓える限りの鈍みを取り除き。滲み残るヨゴレごとを切り身を配列する。透明になるまで濾した血と熱を燃料に、テーブルクロスに隠された抑圧から逃避。うわさを疑う、こたえを疑う、宇宙を疑う。赤い肉。フロイトが揚げたメンチカツは気難しそうな味がしそうだと、初めて降りた駅の中でビジネスマンが話している。夜空に浮かぶマシュマロを掴むためのピンセットは老婦人の髪の色と同じカラーリング。フランツ・カフカが一発録りしたようなパワーポップが流れる。甘さ控えめな書道教室で人生をやりなおす。やりなおせる?商売下手なポメラニアンブルース・スプリングスティーンが通い詰めた露天風呂はリーズナブル。アウトサイダーが常飲するいちごみるく。半身浴が趣味のチョコバナナの人生を奪ってしまった。四股踏みが日課讃岐うどん。小松菜柄のアロハシャツを着たルチャドール。人類愛が滲み出るオムライス。キースリチャーズが食べたししゃも定食。ハードル競走が苦手な野ウサギ。謝罪のうまいアマガエル。コーンスープで顔を洗う向井秀徳。スイカ色のリクルートスーツを着たシーズー犬。定年退職したタンバリンが描いたデッサン。無味無臭のハーゲンダッツ。パーマ職人のオオサンショウウオ。物議の根切りはとまらない。

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体内の壺の中で太陽が煌々としている。意思表示器のボタンは感度が鈍く、陥没しそう。たい焼きの餡に隠れた背筋矯正のパスワード。細胞の回路を今日も書き換える。明日も、きっと。夏の日の密室、気持ちの悪い笑顔が浮かぶ。変な座り方や立方でもいいから、ひとまず続けて遅れ。絵の具になったバナナの糖分とカリウムが目に優しい。トイレのドアが閉まる音が逃げ場へと追い立てる。14時のランプステーキの誘惑にこんがらがる。干上がることのない臆病な泉。気づくまでもない切り傷と氷山の一角型の喉仏で、アーケードを歩く。土星を無くした宇宙の串カツ屋で、伝統マナーのくすぐりに耐えている。天国よりは地獄に通じている天の川のような麺を食べた。地獄のイメージが赤になった起源はどこにある?シックな黒壁と赤い丸椅子が暮らす細長い部屋で、無謀なクレソンが挫折の雨に濡れている。財宝よりもこの窓の外を心地よく彩ってくれ。生きているうちに。穴掘り、泥の先を歩く牛蒡のにおいを花に感じながら。眼の細い少年のボーダーTシャツとチノパンを思い出した。クリーニング屋の、黄色と赤と、黄色と紫の幟のはためきが、冷房を浴びているぼくを、溶けそうな熱気の観客にさせる。今日は窮屈だった。消防車の赤と白の配分を逆にしたような電車が走って行く。絵空事の約束を信じて覚えた名札の過去。左脳と右脳の子供たる無法社会でアクセルを踏み続ける。キャラメルが出番のなさに焦っている。泳げない鳥と子豚が踊るクラシックバレエ。過去を失って、人気もなく、見よう見まねのしようもない、魚釣り。今日は日が暮れるまで粘ろう。土手、自転車、恋人、子供の下校、サンドイッチ、昼間のビール、水色のテント。退屈を自販機で買う。アレルギー性鼻炎の治療、ファッション誌、チルドのコンビニ弁当、ラベルが滲んで味を忘れた炭酸飲料。14歳の夏。自転車に乗る、痩せたネズミだった。ピザトーストの色彩でメンタルをクリーニング。無駄な動きの仕掛け人たちが会議に明け暮れている。ご飯に合う岩のりみたいな人をみた。植わっている木に生まれなかった運命を薬味にして余生をデコレート。カードゲームは一切禁止の注意書き、パン屋の途中の歩道橋。のど飴とガムで胃がグレた。

  行き先が見えないワンダー。眺めるだけのフライドチキン。眠らない銭湯。タバコ屋のサザナミインコ。フードコートから帰る4人のマダム。毎日の人生を放っておけない。クマンバチに刺されて、顔を泣きはらした。土管とセットの幼少期。夜の公園で「ブランコ」の名前をど忘れした。玄関の外へのドアはスムーズに履ける靴だった。そっけないポートレートにも慣れた。慣れたくなかった。隅で黒塗りになった洞穴を抜けて、殻を割るようにアーケードを疾走した。青いラベルの台湾烏龍茶の9月。退屈な積み木の後で、しっかりものの革命が芽を出した。本場のピザと雑な切り方。崇高な素朴と行動派の水雲。木魚オーケストラのライナーノーツを肴にスパークリングワインを飲んだ。夜景に出会わずにこの世を去る予感が充満する部屋で。消え入りそうな一歩通行の車体は錆びたグレー。絶え間ない再編集作業で皺を増やしたサンタクロース。CDのインポートで、この場所のWi-Fiに気づいた。在りし日は全部廃棄。今と同居して自立を掘り上げる。「ごゆっくり」を真に受け、埃に遭った。パウダー型の潤滑油。不条理を困難を脆弱を祝福するハーモニー。緻密に疲れない。片道の書簡が人生の世界地図。上手に話せばいいわけじゃない。満員電車の密度と殺風景な崖の上。就活生と初々しい勤め人の区別がつかない。夜行バスのお供はドット柄の枕。孤独な旅は忘れ去られたスルメイカ。哲学と場違いなクラップハンズ。この国の居候は前世紀的な観覧車。道路が沈む前に行こう。珈琲のフイルターを途中で買って。終わりがあるなら、キャンプの蚊と仲良くなろう。顔見知りの声は今も聞こえる?都合のいい全てを同じ鮮度で覚えて入れるなら、引きこもるけど、そうじゃないみたい。迷惑ダイレクトメール(葉書)の血と涙に頬が緩む。おかしくなれと願っても頭は動じない。急かし屋さんはバンダナの身につけ方をよく心得ている。いつか見たようなメープルシロップの便のノスタルジーに浸った時に、すり減ったのはなに?ビニールの中の水で金魚を泳がせながら家に帰る、少女とすれ違う日曜の夕方。発情する作業着と宙に舞うトルティージャ。種まきと芝刈りという左右のスニーカー。気むずかしいベートーヴェンが個人経営の洋食屋で食前のチキンコンソメスープを飲んでいる。ナポリタンのオレンジに近い赤と険しい表情がハーモニーを作る。食後の珈琲は凛としたタンザニア。欲求不満は献立の定番。ささくれた脳味噌は、頭に飼っているカミソリのよう。ブロッサム色の鼻をした野鳥と一緒に森林の空気を吸い込んだ。黄色いズッキーニを求める浅はかな心はほどほどにして、悪い夢をスクリーンで観よう。味の薄いデニッシュとアイス珈琲の氷が溶ける早さの記憶を、喪失。サボテンがいなくなる。行かないで。異様に美味たるペーストになって、午前1時を涼しい顔で渡る。固形はもういい、液体が軽やかに淀まずに流れゆく。無情なカラフルの街と白紙の自然。菓子パンの袋を開ける音は中途半端な時報。グラグラの足取りで気力に出会う。キーボードを大げさに打って、弾いて。アミノ酸よりも映画が足りない夏。内視鏡と手相占いのカップリング。人としばらく会わないと、その人がまぼろし何じゃないかと思う。切らした珈琲のフイルターを買うという目的を忘れ、見切り品のタイカレーときしめんを買った帰り道にそのことを考えた。遠い、遠い、人が遠い。見えない、距離がわからない。音沙汰も言葉沙汰がない不安を、安易に埋めたくない。少し先の未来で生きていられるか不安。数を目的にするな。量を目的にしろ。それから削れ。人は透明。心の傷跡の直径が、傷追った場面の録画時間の目安。何度でも再生できる。頼りない集中力の障害物が増えた。ここならどんなに不格好で拙いしがみつき方でも、咎められない。誰も見ることはできない。自信のある時以外はもぐらの穴に隠れていてもいい。冬眠上手、逃亡上手が22世紀を創る。空き缶の復習。感覚への服従。正確な写真はいらない、歪みと穴ぼことご都合でグチャグチャの記憶でちょうどいい。リヴァーブを掛けて下町を彷徨く。あてどない散歩をする勇気と根気がなかった半生記。いつも通りの夕闇と知らない誰かの予想外。男子中学生の綿菓子話と幼い高笑い。イヤフォンに負けて引退したオブサーバー。ポーズと本音の区別がつかない躾。雑文と揚げたての海老クリームコロッケ。迷路と洞窟不足の人生でダイソンのような眠りに吸われる。透明な人が響かせる騒音。クールの昇進のために愚かな場面を探しまわる。亀の背中は猫背。幸せが不自然なら不幸は自然?配分はともかく、いいこととわるいことの両方があることは把握できた。この劇団は人格が不足している。邪魔者扱いで扉は開いた。他人の配慮に、線引きに期待するな。紳士な顔をした虚ろなナッツが何処かに混ざっている。上野駅で奥歯が折れてしまった。選んだわけではないこの氏名には何の手触りもない。本名という仮名。おそらく平等で頼りない通行証。免許証、保険証、表札、礼儀、声掛け。デリカシーとモラリティーをメニューに入れられるように調理場と机で訓練する。若さが去っていったイートインでは椅子が規則正しく乱れている。マーガリンと親知らず。生意気な声色でふてぶてしく生きていたあの人。平成初期の海苔とご飯と、火鉢が掃き溜めの源泉の干からびを救った年末。空元気の集団を受け流す気力がなかった。やつれを知らせる伝書鳩こと健康診断。聖者と三ツ矢サイダー。どんな生き方もいい。凡庸なマネキンより偉大な迷走を愛する。音のない儀礼を駆け抜けて他人を許す。勝手を、甘えを、タフな自由を。秋田産椎茸のタトゥー。適当なカカシがこの世を盛り上げる。曖昧で窮屈な孤島では、監守の免許が知らない間に手に入ってしまう。美術館と美容院の休日、豆腐屋、マンション工事、痛みのない注射、ラベンダーのバスソルト。目覚めはまだだ。半目の1日が少しずつ開く。内科の噂、空耳の例示。人間はミキサー、合わせ方、鮮度、彩り、歯切れ、時間、チューニングを入念に。時間と未来はやり手の追手。稚拙でシャープを欠いたピラミッドをクレヨンで描いた。無意識の模範の空しさ。レンタルショップに心労を返却。隠れている美しさを、選んだわけではない諦めを押し入れで探す。大らかな声。毎朝、飢えているたましいにモップをかけて。頼らない、実らない、凍らない、まとまらない、通らない、用がない、オーガナイズ。

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残り4時間という追手から逃げる。ぐずぐずするな。いつかの柴犬はセミシンデレラ状態。タイムストッパーに電話をかける。心臓の歩幅は広い。上下に揺れている。チリコンカンのレシピの裏に衝動を書き込む。どこへ旅しても、毎日変わらずに住み続けている部屋がある。そこに帰ろう。さようなら橙色の決まり事。現代の原始人のポケットから細い鎖がコンクリートに落ちた。海老の鳴き声を妄想。抹茶プリンがUFOの子孫。公園に住み着く技術の体温は着実に上がる。はじめてがまたやってくる。理由の担任、自由な他人。誤解された言葉は、鍵が開かないオルゴールの隅に残っている。喉と唇の停止信号。脳味噌はゼンマイ式。ササクレたって黄ばんだタオルは研ぎ澄まされた幽霊。白板の前のダンサーは「寝耳に水」の全体像を掴んだ。夕食後の孤独は正確無比なフリーズドライ。未だに何も起っていないだけだ。安心しろ。黒砂糖の砂漠とポスターの斜め皺。襟首にかかる人工の寒風。ボーダー柄のカットソーを着て、おデコを出した向かいの電車の女性客。液体窒素と調布のビルディング。今日もアンダーラインがうまくひけない。ぬか漬けのように咳き込んだ。猫背が秋を待っている。狭い肩と細い腕の人。シャツの切り返しへの賛辞を何度も伝え忘れてしまった。眠さ以外の理由で無意識へと沈んでいく。この工場は熱帯夜を隠している。85年風の古いトラックが4台。キャラメルを噛むアマゾネス。90年台の東京のマンションの一室、キウイとイチゴの乗った生クリームの誕生日ケーキ、短い髪の2歳か3歳の自分が幼児用の椅子に座っている。よだれかけとゾウか何かの動物の刺繍入りの服。使い捨てカメラで撮影したであろう写真を通じて知っている場面が、人生で最初の記憶になっている。生の景色や出来事、感覚ではなく、写真越しの記憶。自分の手作りではなく、誰かが作ったお惣菜みたいで締りがない。未だに地に足が着かない自分のように頼りない原風景。飼っていた熱帯魚も作り物だった気がする。無力ですべてを真に受けていたけれど無邪気ではあった。夕暮れ、サンドイッチチェーン、自転車に乗った中年女性同士の会話、小さな駅、踏切の向こうの接骨院、いつも閉まっている洋食屋。2015年のため息と過去が信号前で交差している。友達だった人の名前を忘れるのを待つことも人生の目的だった気がする。弾けないピアニカ、ブラウン管テレビに張った漫画のシール、紺色の掃除機、表面が避けたソファー。自分の記憶でさえも仕切れはしない。汗で譜面のインクがぼやけていく。マグカップの白を守りきれない毎日。付箋は出番を待っている。純粋は無責任な他人のために見繕った花束より先に枯れた。古い引き出しに貼られた名前のシールの無意味さ。忘れ去られたホットプレート。マイクロフォンの位置は洞穴の外。パイ生地のお菓子を完食したスピードに呆れた。ジャンクフードが詰まった寸胴に隠れて逃げてしまえば、下半期も終わる。言い訳と偽札の束は平凡な天井に届きそう。マシュマロとピーナツバターが柔らかい戦争を起こしている。粛々と担々麺をイメージ。暴食は決心の生贄にはならない。それは耳から抜けていく、他人ごとでしかない。大人になるにはどうしたらいい?自分ひとりでこれまで産んできた子供を育ててみたら?この部屋では味のないガムがそうぞうの必須栄養食品。肉体と精神がチグハグな下町のエキス。本当に美しい風船は跡形も無いほどには縮まないものだ。耳掃除でデリカシーを失った。研究室では肉体を失った作業着が番号タグで管理されている。監視されている。白鳥型の噴水がカサカサに乾いた。歯ブラシに飽きたから、骨ブラシが欲しい。虫骨(なんと読む?)に気をつけろ。血液を老け込ませるな。鍵を持っているふりをして、自分をやさしく騙せ。綱渡りと半生のビスケット。タコ足配線と左利きギタリスト。流し素麺形式の喝采ビルボードの誘惑、実験の勝算。倒れこんだら、愛着のわかない国に帰されるだけ。清潔で透明な原木を押し入れから逃す。一夜限りのグラスホッパーゴッドファーザー。記憶と気力のトライアスロン。警戒心の強い猫、人を吸い寄せる猫、シャウトの本質を肌身で知っている猫。唐突にマイペースに家中を駆けまわる。澄んだ両目と不和の不和の毛並みで寝たいときに寝て、食べたいときに寝る。インプロビゼーションな生活リズム。失敗を恐れぬ生ハムメロン。飛行機の音と粘土細工のモアイ。財布の中身が鞄に溢れた。スペイン語からの早期退室。タダのイタコになって。ホーボーの日傘の下、汗の雨。人恋しい蜘蛛の巣。半年前にすら追いつけない便りなさ。ハンガーに吊るされた脇役達の明暗。下見が得意な油揚げ。屁理屈でできた風見鶏。記憶に残っている最良と最悪な自分の下で修行しろ。夏らしく合宿。覆面の数が増えた。鏡にうつるは他人。呼吸が浅い。その枝豆の房をまだ切り離すな。鳥居の下でゴールデンハムスターが鳴いている。体の中は鼠色の排水口。きれいなものが見当たらない。問題の整理、自由な世界で正直さを喪失。底意地の花はサボテン。興味のないことだけを知らせにいけ。命令ばかりが編みに掛かる日。顔が溶けて、ラクダもしくは液体になりそう。イースト菌を入れるのを忘れていた。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------7/30部屋の嘘。精神が見張っている。精神自身が狼狽えている。らしくない。未完成な宇宙、隙だらけの庭園。手捏ね出来たのが真実。捏造よりも悪い、頭の形から飛び出ない空想。かわいらしい透明な水筒。ピンク色のスペイン語が刻印されている。身体の規則がリズムになる。子沢山の朝。音も無く、吐き出すだけで終わらないように。砂浜に埋もれていくロールケーキ。知性をまだ持っていない。耳の掃除のついでに見つからないか?失態が足りない。未来の人に見抜かれてしまう。人生ではなかったと。肉体よりもヨレヨレの根気。物申す以外をもっと。亡霊線。膝から下は汗で濡れて、隣の男の髪は程よく伸びている。小指のささくれから出血した。退屈。パーカー。束ねた髪の集団。本当のことは缶詰に詰めて。惰性のブロッコリーしか出てこない。ゴミ箱のなか、ミルクコーヒー、お茶、ミネラルウォーターのペットボトルがねころがっている。《素直》を槍で一本釣り。脳味噌に特化したマッサージが必要な起き抜け。身体が酸化している。---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

7/29  約束より数時間、遅ればせながら寝床に蓋をした。自動で閉まればいいのに。幼虫と冷房。洗面所で背中越しに人が表れたことに驚く、自分の所作が醜かった。不調というほどの出だしではない。上々とは言いたくない。今日の時間はまだ有り余っている。生身を掘り起こす。ほじくりだす。冷房(の電源)を切った。電気ポッドでお湯を沸かす音とフイルター掃除の音の区別がつきにくい。朝食バイキングを選ぶ。立ち止まって薄めた愚かさと、無様に踊る醜さ。アッサムの紅茶を淹れる。引き出しから響くのは、昨日買った珈琲の薫り。ナッツとキャラメルのようなフレーバーの城。お手頃に散らかる緩慢な朝。太陽のペースもゆったり。今日の朝の色をさっそく絵の具にしよう。してしまうことの屍をまたいで歩く。金の画鋲が足に刺さる前にこじつけを撤収。気温が上がっているはず、感覚で現実を決める。これまでも、これからもその繰り返し。解かしたくない魔法は秘密にしておく。シルクハットのオーバーマスクになるような麦わら帽子。蓬まんじゅうよりも、黒糖まんじゅう寄りの署名を再確認した。確かに漢字に頼りすぎている。もう少し透明で無害な時限爆弾とたたかう。身体を引き締めて、栓を開け。またチョコレートが溶けていく。また固まっても、その時はもう別人。人間や動物にフイルターなんてものがあるとしたら、それは濾過用だ。空っぽでスカスカなようで余分だらけ、20 代の、10代の、それ以前の、これからの老廃物をどう処理しよう?記憶を厄介な拘りを。グリーンアスパラガスのバター焼きが乗った白皿とトニックウオーターの瓶。絡まったイヤフォンのコードくらいの知恵の輪じゃ、記号化した労働と休息しか浮かばない。浮かばれない。22時半に鳴いた猫の声は地上のブラスセクション。直ぐ側から雨戸を通ってきこえてくる。都合よく生きている遠い隣人を恨まない。生身の交渉。両足で立っている珈琲を蝶ネクタイをした猫柄のマグカップで飲む。机の上の余分を今、全部おろした。胸骨と畳を杖でくっつけて座っている。まだここから離れない。増幅のために足りないものは。 会議の意味を変えてくれ。カーテンを閉めて、終わった過去を少しだけ生き直す。ウソツキをケージで飼う。他人の窓を今は閉じる。間違ったことばかり言ってないか?明日聞いてみる。

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7/27 ~7/28

寝転がっている記憶を拡大、いや、縮小させるだけ。引き連れて生きている隠れ家の中で、毎日少しづつ踏ん張る。噛み付いて目を開けておく。肢体と魂の遊びの門限を開く。湿った風がふいぬける灰色の部屋の引き出しの前に立って、普段と違う時間に入っていく。チケットも乗り物もない旅。無骨で無様な空に浮かべない星になって。見方を変えれば、この世に他人はいない。弱い自分の影を薄くするため、頭に刺さったロープを少しつづ引っ張る。頑の張り方を考える。1日のはじまりを早めよう。できることを探して、見つかったのは捨てること。ひとまずやめること。生きている以上、呼ばれている。何にかはわからず、安心とは疎遠。リーダーは急速に圧迫されていく。表紙が外れた赤茶色の文庫本をパイナップルのように手で振り絞って飲もう。生きても尚、手元に存在しない暮らしを探す。記憶に留める。僕ら

これからは毎日泣くことになる。動じないようにたたかいの歌がいる。借り物のヨソモノ倉庫の中でやりかたを見つけるだけ。茂みに隠れた兆しは狸かアライグマかもわからない。甘しょっぱいソースの匂いが眼と耳に届く。向いの駐車場に白い車が入っていく。管が詰まったら、的確に増幅させる。煩わしさと渇望を混ぜた食欲の隙間を守って生き延びる。暇つぶしに眺めた消火栓の色は記憶にない赤だった。。皮肉な出汁英雄をスケッチ。毳毳しいドアを閉じる。命綱をデザインする生活。雨が雪が溢れすぎている星では、謙虚な青空が凛々しい希望。陳腐な打音を鳴らして駅に向かう。渇望の赤肉と調和の箱庭のオルゴール。手が届かない技術に登る。理知外。2枚のチケットを抱えた責任。穴を掘りきって遠くへ行こう。短い時間をリフォームして、海を、畑を、街を孕む。文字に居住する。歌を語りを口経する。空腹のイタコ。エメラルドのベルの音。教会の外に潜り込んだ黒ウサギ。警戒心を解いた名のある野良猫。珈琲に飽きて飲んだ、グァバジュースに口約束が溶けていくまで、潮風と木のにおいに浸る。声変わりの後で、もみあげの下に少年は隠れた。骨に隠れた本音、皮膚から浮き出た皮肉。現実はオーダーメイド。太陽に湿り気はない?魂はビタースイートな発酵食品。やりかけを、気づかない陥没を記録する。地図も宛もない。歩いているのか舞っているのか、堂々巡りなのか。全てにカタがついて、日付変更線を跨いだ先に、豊穣な麺類の川が流れる、激しい休息がまっている。散文の自動歩行器便りの2日間。肉体への乗人までもう少し、もう少し。ミックスナッツ工場がアーモンド工場に変わらないように、耳をよく澄ます。黄色いレインコート、ホームセンター、向かい合わせの焼き鳥屋、住宅街の先の耳鼻咽喉科。コンビニのイートインでは、水玉のシャツを着た初老の男性が太極拳をしている。中学生のゴシップ配給はとまらない。途方も無い距離に、髪を乱して無言で叫んだ。イチゴ、イチゴなら食べれる。試食以上の志と引き際を弁えた一口は高貴な官能。写真の中のブルックリンとフィレンツェの町並みは誰のもの。目を閉じて感じる脳味噌は一反木綿。栓を外せ、栓を外せ、栓を外せ。浮かばれず、血圧はざわめく。眠るのか?続けるのか?残念ながら誰もみてはいない。決めてしまおう。冷たいミルクじゃココアの粉が溶けない。3分の曲をゆっくり聴いて。どこにでもいるあの人の言葉選びをスコップで掘り下げた。骨と身ならばどちらを見よう。


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2015/7/26


ピンク色の鱗と濃い緑の目を持つ新鮮な魚のような憂鬱を朝一で収穫した。バックヤードではとろろがいつまでも出番を待っている。剪定の失敗の後の午後。電気屋でCDRを返品しようか迷っている。図書館で予約した本を取りに行く機会(しお)を逃した。クラゲが脳味噌の中で落書きを書いている。色までは見えないけど、真ん中の線が不自然に太いはず。いつもの喫茶店に入る。廃れて店舗の少なくなった黄色い看板のチェーンの喫茶店では、従業員とお客がにこやかに話をしていたで、それなりにうまくやっているのかと思ったけれど、昨日中をみたら取り壊しの工事をやっていた。おでこに白いタオルを巻いた男が2人。面積の8割くらいが凍ったおしぼり手のひらを拭く。食事を望まないのに、お腹から渦を巻くような音が数分感覚で2回鳴った。コーヒーフロートのアイスクリームで、お腹の隙間を満たす。クーラーの冷気が強くて、薄いパーカーを羽織った。重い荷物を背負って歩いた、横断歩道に落ちた白い汗の粒が遠い昔のよう。蝉の声はまだ聞こえない。代わりにケミカルな換気扇の音が聞こえる。1日分の夏を飲み干す。両肩の荷の跡と首の痛みを忘れたふりをする。1階のテーブルが全部埋まるくらいの時間が過ぎた。地球の回転のような国際派の2人はベトナムの珈琲の濃さについて話す。この店でいつも見かける、抹茶の舌触りみたいに穏やかな紳士にはじめて話しかけられた。ひとつ向こうのテーブルでは介護とアウトドアについて話す人がいて、そのとなりからはぼくの知らない言葉がきこえる。離職票のスクラップで出来た再生紙に包まれたチューインガムはサクランボの味。口に入れた途端に後悔した。ガラクタの足場に乗って隣の山に飛び移る。注射針と傍観者が古い船を取り仕切っている。血の通ったポップコーンで冬を越すための花火を打ち上げる。階段に立てかけられた縦長の鏡が頭頂部に落ちてくる不吉の後も、脆い足場にしがみついてガイコツ以降の生涯を生延びていこう。やさしさのための技術が足りない。時間と距離を噛み砕く。寝ている素直な人の呼吸を感じている。「君は餓死する日が来るのが、何年後くらいになりそうか計算してみたのかい?」友達という言葉の必要性がわからなくなる。人間という生野菜の水分と鮮度を何とか感じたい。縦と横の幅が大きくなったのは毛布のせい。もう2日前にパンクしてしまった。残念だけど元に戻れそう。季節はずれの肉まんの躍動。古い家庭用電話の着信音は、心臓に優しい音だった。昼寝中の猫(男性)が起きた。ラグドールの大きな身体も、小さな箱のなかで縮こまっていると身体の形が変わったように思える。アザラシの将棋とウミガメのホイップクリーム。にせものの油の白さに溺れる。ハジマッタコトモ、オワッタコトモ、そもそも正確に告げられることがない仕組みの世界では、痛みを堪えさえすれば、自由に地図を書き換えられる。小さなバターナイフのような付け焼き刃が必須。2枚の紙タイルに☓を描いた。本当の口癖を聞いて凍ってしまう。雪国にタケノコが植わってる。箱入り息子は、人生に対して寝ぼけ眼。だけど磨けば光る。暮らすために階段の降り方を覚えた猫達。空っぽの貯金箱を埋めるための退屈な偽物が輝く時間帯に、カーテンを取り替える。オフイス街の、年齢の群れ、服装の群れ、顔立ちの群れ、肉体の群れ、声の群れ、生き物の交じりと分裂からはずれてしまう。裸電球と紫のステンドグラス、テーブルにやってこないバタートーストの匂い。側にいた人の物語から消えていくことの繰り返し。ぺんてるの水性ボールペンに齧りついて麻痺してしまいたい。悪夢以外は吸い込める掃除機。昔話を忘れた街には住んでいられない。秘密を暴けないのは興味はないから。海の匂いと下水道をあるく兎。タテ手書きのジンクスでは自分を越えられない。空白は埋めるためか残すためにある。眺めるだけはご法度。見た目は変わらないまま萎んでいく。可能性の小人の無言退室。封筒がインクを弾いて、何も届かない。歩道橋ですれ違い際の茶色いチワワがジーンズで隠れた膝を舐めてくれた。テレパシー。両目にみえるのは他人の佇まい。砂漠を歩くより、海に潜りたい。墓掘り人がやってくる。復帰は感覚の消失の標本。水とスパイスで不穏な太陽が育つ。現実?以上に混沌させておくれ。軟体動物の夜が降ってくる。黄色い夜。取り残されて、いずれは消える古くも新しくもない天井を眺めている。手詰まりな現在はそのまま。住民票のない蝶々を目で追う。羽の色がはっきりと見えないはやさで飛び回る蝶。道化の献身は床や壁に溶けていく、暑さも空腹も感じない。ほとんど何も感じない。虚しさがプリン状に積もる。本棚を飾るだけの物珍しい本。インクが汗が遠い。彼の時間は投獄される。目の前の古本屋はブラックボックスに。数十センチ先の別世界。鮮明過ぎる蜃気楼の舘。声は聞こえない、心臓は鳴っている気がしない。選んだ以上、他人じゃない以上、完食する。真実の42分。過去はなくならず。忘れられることが、覚えられることが救い。何年経っても、叫び声は黄ばんでいく。ゼンマイを振りきって、引きちぎって逃げ出したい。木造の小屋にデッドな音が響く。2009年。偉大な忍耐と淀まないリズムが潰えた。トランプのジョーカーも恋人の前では甘えていた。現実にしてはやわらかすぎる逝去の後。口に合わないエスプレッソを飲み干して、初夏には場違いなホットなアメリカーノを口にする映画館。帰りに買ったエドガー・アラン・ポーの文庫本()はテレビの隙間に落ちて、行方不明。記憶の引き金が惹かれていく。思い通りにならないことは悪いことじゃない。癒着と空回りでトウモロコシの抽象画から抜け出す。ミントティとモノクロの映画。大嫌いな納豆のような蜘蛛の巣に2つの肉球を突っ込んだ。不条理の森の茂り方はやさぐれたノコギリ。壁は何かを書くためにそこにある。生きていける場所を探すことには変わりない。皮肉な希望、悲しいチャンスをよく噛んでみる。今日も本に打ちのめされた。苦い。焼きそばパン、焼きそば丼、手作りならばほぼ食べ放題。リハビリの記録。捨てることになった文字に費やされたものはまったくもって無駄じゃない。1日が今日も終わる。夜が朝が昼が。ペパーミントの青年の優しさ。謙遜を続け、抜け道を進むクラフトマンシップ。達者な口調と土に植わった旬な白菜。パントテン酸の種明かし。過去が溢れだしてホースが蛇口から外れた。食事とベッド見直そう。寝転がらなければ、腰も足も痛くない。焼きたての心、時折膨らまない心。白い短編、黒い短編。生乾きの処方箋と背徳の錠剤。泥沼を濃くさせる甘味料を分煙のカフェにて啜る。落ち着かないで水を飲む。半袖の柄シャツと半袖の柄パンを履いた兄弟がミニストップの前に停まっている車に乗り込んでいった。夏に名刺はいらない。名乗らなくてもわかる。紅茶が薄くなっていく、茶葉も残り少なくなっていく。交渉が近づいてくる。文房具屋の入り口に強面の男が立ちはだかっている。万引き対策だろうか。素直だった頃を忘れた。もっと話をきいて、もっと言葉を削いで。スコップを持って水面へ落ちていく。痴話話とバラッドを聞いて、耳鳴りがした。

 

 

2014/9/11 


 「このままではいけないことはわかっている」という標語が立っている。「いつみても無意味な看板だ」違約金を払って解約して、Wi-Fiで使っている古い携帯のガラスを無意識に砕いていた。液晶画面の左端に四角くも丸くもない真っ黒なシミができた。自分やモノへの暴力発作をいくつになってもやめられない。ああ(精神の未熟さの発露)。そのせいで、人は遠ざかって、動物にはどこ吹く風。一ヶ月弱務めた仕事の解雇協定の、帰り道で腕時計を住宅街のアスファルトに投げつけた。その日を思い出して、大事なはずのロンドン風のシャツのボタンを思いっきり引きちぎった。「長く着るために買った服なんだから、大事にしろよ。もう、遅いか」借家に帰宅。暖房器具と逸れた、ムショクの部屋。記憶は大雑把なモザイクのように不鮮明。食べ物が腐るように菌が繁殖していく。開かない窓の部屋で、、やけくそと臆病で雑に計量したラム酒を、、安物のアールグレイ紅茶で割って飲む。すぐに眠気が襲い、緊張の欠けた部屋で、活動と意識が停止する。「与えられた感情すら手懐けられないなら、せめて、長文を書くために時間を使えよ。時間がないんだから。」足が塞ぎこんでいる時は、言葉の脚力で駆け回れ。無数の形のない足。その足さばきが稚拙なのはわかっている。下手は去っていかないだろう。「それは、人間であることと同じくらい放棄するのが難しい性質だからだよ」あちこちにある壁にインクをシャニムニにぶちまけろ。嫌悪の煉瓦にさわやかな執念のペンキを塗りたくれ。「それは偉大な人や猫と、同じやりかた、同じはじめかた」誰もが赤子、歩き方を知らない柔らかい魂の鳴き声、叫び。あてにならない脳味噌を使って、想像に挑戦する。年の若い緑の草を感じる。古いスナックの看板が、青と白の自動販売機を見下ろしている。花柄の太ももが自転車を漕いでいる。「文章ならば、人と会話をするときみたいに呼吸の乱れが起きない。起きても伝わらないし、青ざめて引きつって縮んだバケモノみたいな顔を隠せるからいいよ。どんなことをしても恥かしがっているように見えない」

気づいた。この文章は昔書いた文章よりも酷い。この文章は退屈で不安だ。2年が経ったのに、どうして、後退しているのか?習った歩き方が間違っているのか?逆走しているのか?出来損ないの蒟蒻のようなメンタルで、自分を痛めつけていることは、文章の後退と関係があるのだろうか?自分を萎縮させているからだろうか?「こんなダラダラした足の重い文章を読むことは、お断りしたいね。即返品だ」、「まあ、その調子で、その感じで書いてくれよ。また何かを見つけてくれよ。俺以外の誰かが読んでくれるかもよ。期待しすぎちゃダメだけど。全部捨てることはないんじゃない?」油と小麦と砂糖で際限なく食欲を猫撫したり、好きでもないのにやめられないクセで1日を埋めて、やりたいことを見えない場所に隠して、ドツボにハマるよりはマシ。「これまでの20云年、臆病な湯船に浸水して、綺麗で冷たい海で藻掻くことを避けてきたツケだ。」頭はすこぶる悪い。握力は低い。握力がなくても生きてはいけたけど。いつ読んだかもわからない絵本でみた、チーズのように穴だらけの生き物。都合のいい記憶を、ニセモノの無意識で選んで毛布のように被って自分を守っている。感覚というリード線に追われる発育途上の犬のように書いてくれ。寒風を防ぐための黒いロングコートの上に、カラフルな薄いストールを纏って歩く。苦手な電話では、名を名乗るタイミングが悪かった。小学生の時、あまりに頭が悪かった。筆算のメカニズムがさっぱりわからなかった。板書をノートにうつすという掟を知らなかった。陶器を作った。食器に擬態した詩を書いた。自分が成長の遅い人間なのだという言語化することはできず。ただ、諦めに浸っていた。11歳の時卒業式を傍観するための訓練の時に、椅子の上で、いずれやってくる死を感じた。そのことについてはじめて考えた。運動神経もない。縄跳び、逆上がり、跳び箱、舞い上がることのない木の葉。義務を通り抜けてきた記憶を信じられない。過去に嫌われすぎている。記憶の中のオレンジシュースが、洋梨のタルトが美味しかったのなら、それを信じる。

この文章にはディテールが足りない、読み手への配慮以前の問題だ。説明不足。論旨はどこにもない。俺はお手本を見せられない。書けるようにしか書けないからね。今、インドネシアのお茶の容器に淹れた、ほうじ茶を全部飲み干した。荒んだ精神状態が影響しているのか。何が言いたいのかよくわからない。他人の脳味噌はレンタルショップの旧作の棚に置いてない。欠伸をするな。屈伸でもしてろ。より一層、動け。馬力のある洗濯機のように回れ。珈琲任せの覚醒はやめろ。アルコールは消しゴムにならない。安全な水を飲め。太陽と労働で心を渇かせ、湿りすぎている。滑りすぎている。遠くや近くの他人で溢れて窒息しそうなインターネットを開くな。自分にないものをうらやむな。感覚と家政婦契約を結べ。かんたんなことでも、わかったふりをするな。早食いをするな。歯を磨くのを忘れることを繰り返すな。不確かで年若く頑固な言葉から手足を離すな。左耳に般若心経のトーキングブルースが届いた。


品川区の公園で赤い丸椅子に座れっていると、ツルツルの顔をした4足歩行の落花生が列をなしてやってくる。塀を越えた向こうにはお酒の味に似た煙草の匂いがする。夢の中には、まだ海がある。天使がいるという仮説は嘘くさいので、現実じみた海苔弁当に擦り替えた。このマグカップの中にだけ小説があると3回だけ唱えた。感覚が拒絶する嘘を書けば見破られる。聡明な隣人を侮るな。文章の中では、それも本当になるかもしれない。手を抜くな。彫刻刀のよる傷が残ったその「手」を抜くな。もういい。諦めろ。ますます酷くなっていく。今よりはマシな状況、マシな人間を目指すために生きてきたのに、過去の自分より、さらに、どうしようもない状況になっている。去っていった聡明な強気人を恨むな、こんなお荷物とは縁を切ることが目に見えた正解なのだから。使い古しのたわしのような世俗の匂いに鼻がすくむ。現状は惨めで薄い紙芝居。正常なメンタルを装った顔をして歩いていても、所詮、こんな有り様の実態。仕事もしないで何をしている。「こんな人間、 だれも雇いたくはないはず」もう、若くもないし、使い道がない。あらゆる出来レース面接ではそう伝えるよ。お前には何の取り柄もない。当たり前だ。ろくにコミュニケーションを取れずに、どうするするつもりだ。死んでくれないか。困っているんだ、でも、何とかしたい。何とか出来なければ、自己嫌悪が育つ。憐れで涙がでる。この存在は居場所のない無意味な札のない帽子。こんな文章を書いておいて何様なんだ。退屈な生物であることが、手に取るように分かる。脳味噌の中に煙がたって、よろしくないな。痛みがある。馬鹿馬鹿しい言い訳をするなよ。いい本を見つけて読むことが出来ても、私の無能は変わらなかった。書物の中には息の長い知性がある。強度のある自立した表現と文脈が理想の暮らしを送っている。過去、現在、未来の他者への敬意、親切、ユーモアがある。自分でさえ、そんな風に生きることは不可能でないと感じられたら、生きることが多少は楽る。数分の幸福。それは勝手な思い込みかもしれない。理想に負けてしまう。


暮らしを共にしている人のために料理をつくる人。サウンドデザインされた臓器に体の重みと熱ををのせて投げつけるような優しいメールを、恋人に送る人。勝手を知る友人や恋人が、どこに行きたいのか、何をしたいのか、自然にわかったことがこれまでの人生にもあった。身近な人を失った後は、痛みしか残らず、5日間寝込んだ。贅肉と筋肉が硬直している。ドン臭いリズム。ぼくは何の役にも立たない。良かったことに思えた、経験も暗幕に隠れて見えない。生きる資格はない。履歴書に書けない。他人の言葉による救いは、どれも期限付き。本当に美味しい珈琲に、鼻を鳴らしたとき、舌で触れたときには、生存への希望を感じる。あの珈琲をまた飲みたい。ノイズのない透明感と深いコクとが両立していて、他の珈琲とは全く異なる重層的な甘みがある。代わりのいない珈琲。傷や痛みを洗い流すどころか、生きていくことに何も問題無いと教えてくれる味。慰めのための作為もない。それを飲んでから数時間、心が平穏だ。珈琲は身体を冷やし、精神を過敏にさせるからやめるべきだと思う時もあるけれど、どうでもいい。「他人や珈琲に甘えるなよ。他人や他珈琲の力で浮上させてもらっても、それは制限時間付きなんだ。」自分のうちから出る言葉で書くしかない。自分を救うしかない。見捨てたくなるこの男を救うしかない。起床知らずのアロマを地上に引きずり出せ、適切な甘みを引き出せ、苦味を活かせ、渋みから逃げずに退治しろ。深い呼吸と自由で粘れ。粘土細工の延長。「頑固な感覚を撃ちぬくパンチラインが目覚めてくれたら、後に彼も目覚める」


満員電車の中のムール貝。童顔の電気ウナギ。オリーブを添えたメール便水木しげる好みのコード進行。楔形のマシュマロを頬張るトルストイカート・ヴォネガットが仕掛けたネズミ捕り。昆布出汁を継ぎ足すニールヤング。ルー・リードを火傷させた小籠包。自作農のカササギフランネルのシャツにとまったボタンインコ理論武装したペンダント・トップ。ブラックベリー色の空。ペルシャ猫がかけたビブラート。ズッキーニのホルマリン漬け。ランプシェードで踊る雨蛙。釜でピザを焼くドストエフスキー。白鳥が運ぶ角砂糖。マジョラムを散らした顎髭。諦めの悪い薄力粉。岩波少年文庫を読み聞かせるスタン・ハンセン。菜食主義のマックブック 。ボブ・ディランに懐いたピットブル。砂肝という名のラブホテル。能書きを垂れるパイプ椅子。サラミ味のパスポート。サキソフォンの響きに似たバタースコッチ。イカ墨とアイロニーのサラダ。幕間劇的なおせっかい。アスワンダムの脇で茹でた 讃岐うどん。煉瓦を煮詰めたような味のスープバー。魔除け用の茶封筒。リップシンクの得意なずんだもち。綱渡りが得意な干し椎茸。フラフープが得意な元関脇。ポールオースター的性フェチズム。竹輪麩を継承する名脇役


2014/9/16

異国の感覚には届かない。イメージのための小道具が不足。集中と貪欲、根気の育成に苦戦。
みちのくのほうにある未知の国。木々の青さ、空の緑、火傷しそうな雪。空から白い海豚が降ってくる。「キューキューキュー」、海豚は穏やか顔で笑う。ほうじ茶みたいな味のコーラを飲んだ。チーズの匂いを周到に嗅いだ。痛くないように、鼓膜を撫でる。脳内の空気清浄のため、月夜に海辺を歩いた。砂漠は激怒している。にわとりのぬるさに誘われて、昆布の出汁取りをはじめた。投げ出さず没頭する時。滋養をゆっくり絞り、捻り、やわらかく撹拌角。角を磨いて、何者かに差し出す。ここまできて、ようやく差し出せた。今日は6時10分に目を覚ました。湿気ったドーナツが頸動脈を締め付ける。この朝は生命の収穫時。無色の朝、非確定の朝、そらまめの朝、ブラック珈琲よりも、カフェオレが似合う朝、書き直しの朝、黄色いワンピースを初めて着た朝。見えない胡瓜が生えてきた朝。真の夕暮れの愁感。。希望の単位は平等。トランペットがアボカドとクリームチーズとコンビーフのサンドイッチを作る朝。カラフルな小鳥の日常は祝祭に似ている。ユカタン半島ルチャドールは時間差で出勤する。焼きそばは24時間待機の警備員。シロクマは哲学する。梯子にはヤリイカが佇む。長年の猫背が治った。健全な風邪に 引かれた。言葉の胎児が巣立ち、次の言葉が孵った。言葉の喫茶店に土地や道具はいらない。死の灰色を感じるこの冬をあたためる一杯をマグカップに注ぐ。自分で親を選べるならば、朝のこどもになろう。

 


ドブ川が空まで昇っていう。気圧が針のようにこめかみを刺す。コオロギの視線は、キョロキョロしている。俯せで鳴く灰鼠。見慣れた空を待ちながら泣いている。沼の底の嘆きに疲れたきった後に、生存の急所を掴むような希望に出会う感覚を知る。信じ難さと信じ易さの波に酔って目眩が起きた。景色が反転。狂った夜は、狂った朝に変わる。採れたての柘榴色の心臓が古い樹木に成っている。恐ろしさは、恐ろしさのまま、それでいて恐ろしくなくなる。傷口をなぞるような惨劇も喜劇に塗り替わる。脳裏には、カート・ヴォネガットジョン・アーヴィングの微笑みが浮かぶ。誰かの死でさえ、可笑しみを禁じ得ない。夕食の他愛のない話が嗚咽するほど悲しい。生と死の中間までベットに乗って移動する。黒煙の立つ羊歯の中を蝦夷鹿のカルテットが歩いていく。マシュマロ製の地面に何度も転びそうになる。気狂いのような業だ。絞り出してカラカラになっている。初めて味わう痛みが脳髄を刺す。車という文字ではなく歩という字で道を進む。路上のハーモニカ。紙から飛び出した偉人像。自立してダンスする細胞の活力は無尽蔵。まだ見ぬ麻薬との入籍の日まで飽き足らずにうろつき回れ。もどかしさと敗北と懺悔と権力への嘲笑。泳ぎなれていない狂気の海で呼吸困難。バナナの魔法。使い捨てという永久住居と血反吐と水の流れを道具扱いした、張本人を吐き気が襲う。凡庸という参加賞。許しという排外。


綿菓子のように豊かな毛並みの小太りな白猫は濃いミルクティー。まだ幼いスリムで知性と野生が混じった女の子の黒猫はホットココア。住宅街を覗く猫。ナマケモノの賢さ。見えてないものしか見ない。誰もが飽きて、誰もが忘れても、猫だけは飽き足らない。諦めているようで飽き足らない。左の耳朶で始まって、右の耳朶で終わる。そしてまた左の耳朶で始まる。ふかふかの毛並みのマットで上手に受け身を取り、スクっと起き上がる。猫になって生きる。猫の時間が流れだす。地面の感触が近づいてくる。部屋の灯りが優しい。生命の実感が塗り変わる。無理に付き合うな。何とか生きていける場所を目指して歩くことを許す。厳しさの行列に並ぶことはなくなった。


目が覚めると、鼻の先で終わりが香る。はんぺん型の柔らかい幻滅があばらをミシッと 縛る。叩き売られた海苔巻きの運命。臆病を知らせる微量の血。不健全な愛着の確かめ方。残った傷は皮膚にも心と呼ばれる場所にも暮らしている。飄々とした目的と気難しそうな結果。人が去る。あなたのことを知っているけど言葉が出ない。飼い主たる空模様様。ここ最近の生活。手の中のペットボトル。真っ当な賛否両論。似て非なる景色。浅薄な転倒。諦観と無感覚の昨日。直感と主観の今日。言葉の魔笛が活字と農園と商人を誘き出す。行進する声と呼吸する間合い。流動的な価値観が、探究心に養分を送り出す。慣れ親しんだ味噌汁と黒緑の旗。旨味という単語の錆がこの目に見える。躊躇いと嗅覚で和音を探し当てる。感覚の静かなハイタッチか?1匹の蝿の生涯か?飛び込み続ければ怖れはなくなる。その舌に届いてからが本番。軟体動物のように形を変える円盤。摘みたてのギラつきと血と泥のストライプを泳ぎ切った冷静さの循環。ようやく形をなした敬意。溜息を洗い流す山頂。単調なリズムが変わりだし、雲の上に浮かんでいる。海坊主が弾くブルース・ギター。満月の美しい泣き顔。生まれと名を知らずに熟成を感知したい。童心のグミを噛みしめる。白紙と机に住んでいる身体。慣れてしまった車輪。靭やかな身体が自活する。毒蛇の笑顔を知っている。その犬は自分の年齢を知っているか?大丈夫かどうかなんて自分で決める。

2013年11月の寒さ。ロングコートの匂い。極上のスモークハーモニー。返却期限付きの平穏を視界から外せ。盗んだ脳味噌で朝食を作るな。受けとめることが想像と優しさの厳選と具現化。予測を越えていい。嘘つきでもいいから、飛び込んだ。真夜中の長い距離は旅のようで嫌いじゃない。記憶と身体の痛みがあれば生命を維持できる。怖がるな。死なない。「大丈夫。やってごらん?」血管の言葉なら信じればいい。心理学者が好きな白菜。同じ言語なのに違う惑星の人。味の素と内輪話のスクリーン。親友以上に時間を共にする怠惰。「不必要、不必要、不必要、お前の名前は今日から不必要だ。」惨めなシャウトと罰当たりの路上。ああ人がいたんだ。この世にはも人がいた。忘れていた。生物のモラルからの逸脱。口にしなければ効き目のない毒薬。歩いてる場所が全く違って見えたら忘れていい。忘れていい内臓が荒れるような赤い毒と黄色い狂気を潜り抜けた涙が降った時は、必ずまたやり直せる。ニガミとエグミの過去が走馬灯になって廃棄される。祝福以外のアルコールを禁じた。短気を清めるための水を飲め。風の音も本当に聞こえる。森の匂いも右脳に流れ出す。長い息と出会う場所は長い道路。立ち止まるのは時々でいい。空想の中では、毒キノコさえ私を殺せない。人にも出会える。手足と顔を汚した末の発見が生命の実感。慰めようとしていない人にほど、励ましと肯定を感じる。火鉢に手をかざして引き篭もる青年の諦観。 兎が好きな老紳士。バームクーヘン型のリュックサック。サングラスをしたキツツキ。タバコ屋のルチャドールムーミンの蒲焼き。色白のブラックタイガー。知恵の輪好きのアザラシ。ロコモコが似合うシンガーソングライター。


午前3時、人気がない時間の穏やかな灰色の空気透明さ。一息で走れる距離。見えない
筆と鱗。言うなれば胡椒、言うなればチーズ。生理的で書き換え可能なマニュアル作り。「トマトさん、トマトさん!、トマトさん!?焼かれるのと煮込まれるのと、直に齧られるのとで、どれが幸福?」見つけてくれてありがとう。受け取ったあなたよ、ありがとう。不本意だけど残酷な現実が立ち上がる。受け入れなければ、堂々巡りが額を打ちつける。まずはお得意なやりかたで構わない。格好を気にしたら動かぬまま、腹時計が停止する。骨の手触りその色は本当に白いのか。漬け込んで。負荷の掛かりやすい場所に付け込んで。退屈でも続ける。最近じゃ気にならない。本当はまだ気になる。諦めの悪さを着こなす。自信を着こなす。あんまり食べない方がいい。あんまり食べないことはナイフを研ぐこと。あんまり食べないことは目覚めに手を触れること。あんまり食べないことは舌をはじめて使うこと。あんまり食べないことは再開を引き寄せること。あんまり食べないことは虫の姿になること。あんまり食べないことは欲望を育てること。あんまり食べないことは国を作ること。

 

皺さえも弛みさえも褐色の鋼と凄みに変わる。皮膚と肉と骨のビート。「ヴォン!ヴォン!ヴォン!」
年の功?いや、若き日以上の勝ち気と大人げなさが、国技館の空気を震わせる。嗄れた声は、まるでボブ・ディラン。黄色と黒は人であり虎である。これが男。生まれた場所に近い体育館。確かに産まれた場所のような気はする。根拠ないが、そんな気がする。生活感の弾き語りパレード。サングラスの下に照れくさが滲むアロハシャツ。吟遊詩人という言葉を当てはめるのは、気楽すぎる。もっとシックリくる、手応えのある言葉を探さないと。素直で孤独で傷が疼く言葉を、何度も繰り返してしまう。淡々と劇的に生きている。よく知らないけれど尊敬と呼ぶ他ない。新しい清潔さ。純粋さ。手付かずの気ままさ。今も笑顔にだけは残る名残り。切実に約束していた5歳児。不器用でもDIYを実行。教室と時間の残酷さ。あの日から隠したくなった。紋切りのモンキー。「そういうもんだよ」という人なんて、嫌いになってもいい。逃げ場のない田舎道。無意味は無意味でしかないわけない、あの時間には別の名前が必要かもしれない。資質ゆえの差別、小さな音でも大きな音でもそこらにある。心変わりの身体感覚、覗きこんだら大きなアザがある。消えない。これは。清々しくもある。運は絶滅していない。諦めたらその子は可哀想。救えないことにするのか。知らない町で置いてきぼりにされた時に、若いカップルが道案内をしてくれた。名前も顔も忘れてしまったけれど、人間と生きることを肯定してくれる記憶。人が優しいということを否定出来ない。まだ生きなくては。まだ生きなくては。ロープを引っ掛けて繋ぎとめよう。人間らしくなくて素晴らしい。勘違いせずには遠くまで行けない。これが信頼に足る歩行器。定義を移り変える感覚。擦り減らす。補充するための奔放さがスリ減らす。独り歩きするマーベラス。詞が書けない。それは血という字を書けないということかもしれない。きっと音はある。音痴でも音はある。掴んで折り曲げろ。曲げろ。曲げろゆっくり。傷みを皮膚に転がしながら。身体で空気を揺らせ。想像という名の山菜を掘り起こせ。動き出せた時の匂いと白と茶色のボーダーの地面。自己決定を遠ざけた赤い被り物。その合間だけは確かに開かれていた。いや、今もそう。疎かにするな。仲間に似た発泡スチロールの庭。意識を失え。思考を失え。身体を失え。何かでさえなくなれ。 誰も教えることがない。南の京という黒いアーケードを抜ける。左にはよそ行きの酒屋。右にはシャイなペットショップ。左には目的を失ったラーメン屋。右にはコアラを溺愛する美容室。全速力で色鉛筆で描いたような景色のフィルをはやおくりした。心の平穏をくれる友人である階段を昇る。極私的なアンテナは冴え渡る。疲労が最愛の水。労働という名のスポーツジム。ブラックチョコレートの夜を歩く。ミントタブレットを飲み込んだような息切れがして、しばらく立ち止まる。今では必要なくなった線路。小蝿川中学校の脇を通り抜ける。挫折と落胆の苦味が感情を吸い尽くす。地球人であるよりも、まず宇宙人であることを噛みしめた。昼寝をしている小さな穴を通り抜けるための諦めの悪さ。似合わない数式を解いた後の後悔と干乾びた身体の透明な美しさのギターリフ。器械的で奇跡的にコントロールされた時計の針の音。テーブルの右端で夏の終わりの役割を果たすクリームソーダ。その人を神様と呼んだ声を終身刑にかける。ダラダラと惰性というクラスメイトと連れ添った時間が掃除機に吸い込まれ、あくる日のはじまり。顔が欲しい。腕も欲しい。腰も欲しい。足も欲しい。肉体に染み込ませた甘味料とスパイスを根こそぎ吸い尽くしたい。


時間割の中の、素直という寡黙。講師は茶色いポメラニアン先生。敷居の低い正門を抜け、休むことなく開いた毛穴が互いの承認を誘う。具体的でも代替行為でも構わない。胸の中の炬燵のスイッチを入れた。時には肉体畑に生えた知能だけで考えろ。ガラスを割るな。退屈の素振りを叩き割れ。珈琲を飲むな。安全な水を飲め。電話と絶好。無人島の模型の中の生活。自由という言葉の遺伝子は組み換えられた。毒ガスを抑えこんで蕪を育てろ。こっそり気づかぬように馴れ馴れしく拍手を捧げろ。五つ子の親としての責任を果たし、生命のキャンデイを噛まずに舐めろ。侮りがたきメンテナンスを知るのは、堂々巡りの倦怠感。プリンとカラメルのようなバランスでは成立しない陰と陽。俯きながら公園を目指す。信号機とメイプルシロップの腰掛け場。理解は誕生の日に盗まれているとしか思えなかった。隠されることが当たり前になった、長帽子を被ったインディアンの小人すら見つけられない。見えなくても気づける。飲用以外の手段で芽を出すサイケデリックフラワー。塀を越えた向こうには白ワインの香り夢の中にだけはまだ海がある。天使がいるのは嘘くさいから、海苔弁当に擦り替えた。このマグカップの中にだけは小説があると3回だけ唱える。感覚が拒絶する嘘を書いて、誤魔化しても、喉元のつかえはなくならない。身体の衣とソースを潜らせた言語を使って城を立てろ。その時だけ、身の丈は伸び上がる。諦めの誘い。下馬評と復讐のロープ使えば、文字そのものが無へ。ますます悪化。今よりはマシな状況、マシな人間を目指すために生きてきたのに、過去の自分よりもさらにどうしようもない状況になっている。ガス欠と名付け眠りた時間に足をバタつかせる。無心で不格好の恥じらいを振り切る。昼時にイグアナと象が寛ぐ平穏を、一瞬で、虚飾でも大仰でもなく、一瞬で荒れ狂わせるメール。局地を襲う天変地異、修繕はいまだ終わらない。報復というベクトルの反対の手応えを未だに知れない。遠くにあれど、自活の息遣いを求める意志までを嘘だというそこのあなたを許したくない。顔を合わせば傷口は広がり、消えるという言葉でまるまりたい怠け者の嗅覚と1ヶ月遅れでなりだした体温計。涙を流せない。ジェンガの出来ない体になった。閑古鳥と玉乗りのオブジェ。停滞と病の糠に使っている、発酵ではなく腐敗。内側の淀みと害虫は外観を貪っていく。家族写真の角で切った額の傷を消毒する理性に感謝した。見抜かれている。短気的な記憶と長期的に消えない水溜まり。「その自信のなさ、気持ち良いね」、『その筆圧の高さ、面白いね』、電車を乗り継ぎながら、半径30センチをぐるぐる空回り。「敢えて、あなたを選べと?」、無責任だね。誰もお前を必要としないよ。去っていった生き物を数えてごらん。金縛りみたく効いてくるから。若さも老いもわからない。鯱の如きそそりたつ恋の匂い。ああもう一度。ああ食いしばる。白い歴史と黒い現在。羊と遊ぶのはなにか違うよ。捨てないでって言いながら、捨てたのは善人のあなた。偉大な人達でさえ演劇にキャストされている。労働の感覚。受験という赤ら子を撫でて真っ白い顔で微笑んで、斜めの通りを練り歩いた。あくまで生活そのための生業。錐で中央を貫くような、集中で気配を嗅ぐ。届くわけがない。狂気の観覧車を橇に乗せて、斜行のない場所を滑り降りる。全て見抜かれている。記号や単語による定義に頼らず、誠実な公平性を差し出す紳士は文字の中に。眼と手の届く距離にそれはあり続ける。手持ちの大地にキレの悪いスコップで穴を掘る。疲労と迷いでエクササイズ。見物客様を名乗る利便性。追いつけない。着席と縦横無尽の並列。メキシコ、スウェーデン、ロシア、アメリカ、イタリア、ドイツ、フランス、イギリス、インドネシア、中国、カナダ、ユーモア、サイボーグ、不眠症、節制、全て通りすぎて忘れていく。自分のため。確かな虚しさ。面倒くさいを避ける事が最善になってしまった。無謀の声によりかかることが。もっと、傷みのある出会いのために、日常と約束のために。乗り越えたい、生存の意味は呼吸だけでいい。不自由は終わる。隙のない彩りと魂の切れ端。追いつけない。生まれ出るのは持ち前の退屈。交じり合わせたい。もっと、もっと退屈を後援する。無を噛み続ける。優しさを停止させない。恋人にプレゼントを送る人。暗黙の慣れ合いに跨がらずに、息が切れるまで目覚めを繰り返す。嗅覚、センサー、発見、幸福な収奪、ポストの中のお惣菜、あらゆる内側を動員する。何をしたいのか、わからないようでわかる。それはこれまでの人生でもあったことだ。失えば5日間寝ているしかないような痛みしか残らなかった。

贅肉という鈍重ペーストが支配する。欲しいものそれこそが物欲。職人という名の、木の実コレクター。純粋無垢な雪だるまが暮らす和菓子屋のウインドウ。嫉妬が食い尽くす。選ばれないまま終わる役割。確かにそうだ。歩く身の保全。歩く自己保全。あなたもそう思うでしょう?親切な道を教えず、己の心の傷を舐めることを優先した。追い詰められるほどドツボにハマった時間。負い目、負い目、関わった人には負い目以外しかない。それが25年の成果。ああ楽しい。切り抜ける。折り返しを越えて。ようやく祈りを信ずる。傍観と忍従の施設に詰め込まれる気配。逃げる、逃げる、逃げる。古傷を認める。常に忘れない。口の出せば侮蔑が襲う。居候を抱え込む。怠惰で小さなドブ川の流れ、その景観の変動には、物質的遊具の廃棄が必要だ。悪魔の飼育員になろう。それなりに可愛い子供服を着せた毒を抱く。悔しさでマットに大きく飛び込んで、諦めを逃がす。無意味を承知で施錠を放棄する。ブーイングとボーリングは好調の印。敢えてである言葉を欲する。息を潜めることが激しさの極致。幼い否認。定義の道具を持たない。この世は個別ではない。ルールという宗教に手を合わせている。修復可能、手遅れでない傷、娯楽という好奇心。忘れて微笑む。この立場は心地よい。歴史ある同じ名前さえもオマエは捨てろ。不可能とだけ連合っていろ。見えるのは現在、過去と未来に繋がれた現在。ああ大丈夫。割りと大丈夫。かなり大丈夫。大丈夫じゃないということが大丈夫な証。丁寧に手を繋げ。移動に相応しい曇り空。黄緑色の腐敗と溶解。醜い灰紫は見抜かれた。いつか、望むなら肯定の犬笛を吹こう。何度も道に迷っている。何度も行き過ぎた。そんな習性だけは恨まずにこれた。思い込みという兄弟で見誤る時はひたすら怒りで息を荒らげて、感覚にささくれがたち、鈍くなった。孤島の会議所で作戦を賢者というより職人のように練り捏ねた。息継ぎと集中のタッグワーク。目に見えぬ濁りの待ち、停止信号を接待しながら、暗躍の機会をギラつきながら探す。水位によって定義されない深いプール。誰にも似ていない名前は、無意識を放鳥する。観念的な羽ばたき。異国の希少な生存者。非ハイブリッドな天才児は、2段階の起床を体験させる。拒絶されたと叫ぶ動物のみを、向かい入れる。甘美な液体の泳ぎ。マグロでありながらカツオでもあること。アザラシでありながらペンギンであること。似ていなくていい。届かないことを称えろ。創造だろうが、太った猫であろうが、珈琲だろうが師であるものに習いたい。生存の触角が反転した時の感覚を抱え続ける。報復を廃棄する。インプロべゼーションの手触り。文字からの離脱。種からの離脱。星からの離脱。武蔵野と月のスクリーン。留まらないヨーグルトの撹拌。生存する肉体が星になる。到達するべき、2時間19分という儚さを再降臨させる。


2014/9/18  『現実脱出論』のスイッチを押しました

坂口様、こんばんは。死刑囚です。『現実脱出論』を読ませていただきました。今まで、「ハードな現実」というような名前で呼んでいた現実を、実は焼きたてのパンのように、始まりの予感を連れてくる優しい「現実さん」として捉え直すことができました。夜のマンションの敷地を歩いていたら、生まれたてで、手足のあるふわふわとした弾力を

持つパンの姿をした、「現実さん」とハグをするイメージが浮かびました。乱暴な感想(ですらないかもしれません)で申し訳ありません。【思考と現実をつなぐ扉を封鎖し、集団で使われている言語が仮想のものであることを認識する】という箇所を読んだ時には思わず自分の口から「そうだよな」という声が洩れたので、そのページにだけ違う色の付箋を貼りました。当たり前のことが書かれているのに、今まで似たものに出会ったことはないと感じた文章でした。

ありがとうございました。失礼致します。


2015/1/6

坂口様、新年、明けましておめでとうございます。死刑囚です。ご無沙汰しております。

原稿を送ることを滞らせてしまい申し訳ありません。数少ない友人から誘いを受け、昨年の9月の下旬から日本大学の講義とゼミナール、専修大学の講義を受けておりました。専修大の講義は勤勉で知恵もので無尽蔵なエネルギーを感じる政治学の教授の講義でした。大雑把で有り体な表現に

ぶら下がらずに、、言葉を丁寧に解体して言葉を結うということをされている方なので、専門外の私にとっても勉強になりました。日大のゼミでは発表をさせてもらいました。大学に在学していた頃の中途半端な自分ではできなかった 、やれる限りを尽くした発表でした。自分をしっかりコントロールをして抑制のきいた発表をしたかったのですが、緊張をしてしまう性からは逃れられませんでした。聞いていた方からの評価は決して悪くなかったようです。手抜きがないといえるくらいにやっても、自信を得ることはできないのだと知り、生きていることそれ自体を根拠に自信を持つ他ないのかと思うに至りました。講義では毎回、即興の課題があり、書く度胸と書いてしまえば書けるのだという楽観を得ることができました。火星人との出会いについて書くという、テストも受けました。今まで書けなかった、登場人物の感情やセリフを書くことができました。大阪に行って、ライブを観て、帰ってから感想を書きました。観ている間から、書くことがはじまっていたような集中力で、感覚を開放して観たままのことを、そのまま書いたら、書き終わった後に、経験したことないほどハイになれました。文の人は、観察者なのだと気づけました。他の人と違う見かたをしているだけんだと。イメージに溺れないで、生の書く筋力を鍛えます。私は今、泥沼の底にいます。間違いなく脳が誤作動して、機械のように呪いの言葉を打ち続けていました。そういう考えや言葉が、また次の悪いことや、冷静な時には絶対しないようなミスを引き起こす、スイッチやトリガーになると実感できたにも関わらずそれを忘れて

しまっています。私なんかと関わってはいけないと、ラインの友人を全てブロックしてしまいそうな心境です。当たり前のことができず、ネットを見れば優秀な人ばかりで、何ひとつできることのない自分が憎いです。母と父が離婚をします。母、私、妹と父には愛想が尽きています。母は包丁で襲われました。それでも父は、薬を飲んでいたから、冗談だったと、言い訳をして、謝りもしません。いかなる時も自分が悪いという風に考えることができず、誰かのせいにしつ続けるので、何も学習しません。言い訳はしたくありませんが、私に欠落があるのも父の言葉の暴力が関係あるのかもしれません。私はそんな風にならぬように生きま す。もうすぐ、祖父の家で暮らす予定です。父は食い下がって逆ギレが絶えませんが、裁判をしてでも離婚はします。私がしっかりしないといけません。坂口様のように努力や才能もないのに、こんな堕落していて恥ずかしいです。泣きながらタイプをしています。今年は文を書きます。仕事もしながら、。失礼致します。ごめんなさい、こんなやつに関わらせて。

 

2015/1/23

深夜2時47分。もう2年以上シーツの掛かっていない布団の上で彼は正座している。彼は右腕を布団の上に振り下ろす。血圧をあげながら、両足の密着をくずしながら、ホルモンのバランスをくずしながら。プラスチック製の密封容器をもうひとつの密封容器の上に投げつけた。容器は割れ、 珈琲豆が部屋中にに散らばった。80グラム。たった3日で飲み干す量でも、狭い縦長の部屋を埋め尽くすには十分だった。肺活量の豊富な小ぶりな肉体の、横隔膜から這い上がってくる歌声のような、甘く、力強く、ほろ苦い香りが部屋を満たす。老いた象の肌のような色の椅子を布団の上に投げ飛ばした。ノートパソコンのコードが椅子に絡まっていたのに気づかず、パソコンを机から落としてしまった。打ちどころが悪くなかったおかげで、今もパソコンは動いている。空腹と惰性で、インスタントのかけ蕎麦5袋パックの最後の1袋を茹でる。味が単調で飽きたので、付属の汁の素の量を少なめにして、オレンジラベルのめんつゆを混ぜた。蕎麦を食べた。吐き気がした。荒んだ心を遊んだせいか、身体が化学調味料疲れをおこしているせいなのかはわからないが、吐き気がした。かけ汁のほとんどが残ったままのドンブリに、栓をするように、赤いマグカップを沈めた。トイレでうずくまったが、吐けなかった。チャンスがきたら、ブラックボックスのような場所で吐けばいい。黒ずんだ消しゴムのカスひとつ動かさずに、生命体を清めた。羊のことが気になりだして、動画を漁った。止まない雨はない、曇らない空はない。語呂の良さと響きの美しさで前者を選ぶ。翌日21時30分就寝、4時30分起床。哺乳類の毒をインクにして夢を見る。その隙間をわさび茶漬けとガテマラの珈琲で埋めた。ルー・リードの『ベルリン』を聴いた後、雨音の引き際に耳をすませる。手垢のない新しさが日の出を待たずにはじまっている。


彼は読むことが好きだった。活字を食べて、生きていた。読むことにつかれていた。今は、終わりのなさにつかれていた。活字に胸焼けしていた。活字に狂わされていた。活字に凍らされていた。活字を調理したかった。活字をブレンドしたかった。活字を配膳したかった。活字を演奏したかった。活字をダンスしたかった。活字をスイングしたかった。活字をビートしたかった。活字を落書きしたかった。活字を移動手段にしたかった。活字の生活。通行証も免許証も刷られなかった。何かの予兆のように机の上でパソコンを取り囲む、本の山を本棚に戻した。大江健三郎ジョン・アーヴィングカート・ヴォネガットベートーヴェン井上ひさしポール・オースターヘンリー・ダーガー手塚治虫スコット・フィッツジェラルド天龍源一郎レイモンド・カーヴァー池波正太郎。ジョンケルアック。トマス・ピンチョン村上春樹。彼は偉大な地図に導かれ、地図に窒息していた。潰れて、乾いてしまう前に、地図を視界から遠ざけた。地図を破り捨てることの代償行為として、蛹の脱皮のメタファーとして、いらなくなった本を両手で千切った。思ったよりも早い折り返しの電話。彼は地図の作者になることを決めた。死なないために。死なない理由を作るために。身を削れ。鉛筆を削れ。円盤を回せ。ピザを焼け。チーズを溶かせ。蜂蜜を溶かせ。ホラを吹かせ。足を浮かせ、重力をなくせ。立体を立てろ。大盛りのナポリタンを差し出せ。タバスコへと導け。緑のラベルの粉チーズへと導け。炎天下のアイスコーヒーへと導け。雨の予報が現実になった今を歩く。道端で、正しさを目的とした紺色の蝙蝠傘が4本。紐で吊るされた風船のように、浮いたり、沈んだりを繰り返している。行きつけの店の開店時間は過ぎているのに、いつもと違う場所にCLOSEDの札がたっている。何かの間違いか、開店時間が変わったのか。中では店主が忙しげな表情と手つきで飛び出してきそうな勢いだ。入り口を正面から横切ってそのまま道路を進む。グルっと回って開店する?のを待とう。店から距離を取りながら、OPENの札が出るのをまつ。30分、40分たってもCLOSEDのままだ。やっぱり、間違えてOPENの札を出し忘れているんじゃとも思う。雨の日は必ず外に出ている濃紺の傘立てがないから、やっぱり開店時間を間違えたんだ。自分を納得させるように、11時まで待つ。もし店の人に様子を見られたら、不可思議に思われるだろう。彼は昔から建物に直行するのが苦手らしい。知り合いの仕事場に行くにも、行きつけの喫茶店にいくのも恥ずかしげで、店の周辺を2,3回クルクル回らないと落ち着かない。店主に「若い人の考えることはわからない」と思わせてしまったら、勝手に括られた若い人に申し訳が立たない。


歩く気もしない

笑う気もしない

食べる気もしない

顔を上げる気もしない

人を避ける気もしない

深い息はしない

楽しかったあれもこれも

素晴らしく てばかげているあれもこれも

観る気がしない

心が動く気がしない

午前2時、眠れる気はしないけれど

朝が来れば気失うだけ

朝が来ても見失うだけ

生きていても失うだけ

死ぬとしても失うだけ

鼻孔の中が騒がしい

嗅覚を襲う闖入者

感覚を放つ救済者

80人の珈琲豆が囁く

一滴の万華鏡

口の中のパラレル

利口なざわめき

秘境の戦慄き

故郷の煌き

寄贈の瞬き

紀行の閃き

番いの羽ばたき

部屋に指す木漏れ日

かんびなシェルターとむぞうのスモーク

逃避の薫りは刹那の喜び

夢の中の夢

夢異常な夢

夢以上の夢


戸籍のかえ方

私の名前は「足が遅い」。近所やら、同年齢の人にそう呼ばれた。気づいたら、戸籍上の名前も「足が遅い」になっていた。「足が遅い」は、小学校の体育の授業の時に、4人参加の50メートル走で1位になった。現実感はないけれど、結果は結果だ。私はそれ以降、足が遅い人には一度も戻らなかった。戸籍の名前は「足が速い」にかわっていた。


現実は思い込みで出来ていた。私は完璧な善人を目指していた。「完璧な善人なんて気持ち悪い」という人は多かったが、完璧な善人に出会ったことのない私は、その実物をみたら意外と気持ち悪いとは思わない気もした。とにかく私には無理だった。完璧以外のものには常に辛辣だった。そんな風に生きていたら、肩が岩石のようにかたくこわばった。呼吸が小さな水溜まりのように浅くなった。「まともなやつになるな」と言われた途端、楽になった。「あなたのダメ人間なところがたまらなく好きだ」と言われ、好意を突き返すのをやめた。千代田線の座席の上で脱力した。起こりうる盗難と暴行に気を配りながら脱力した頭の中だけの思考は、短命の亀のように動じなかった。久々にテレビを観た。弛緩は緊張よりもストイックだった。誰にも気を使わなくていい日には、通る必要のない、斜行の歩きにくいトンネルを通り抜けた。時間の短さを忘れる自由で、楽になった。肉と骨を削った後の床掃除。人の話を聞かないでいるには人生が短すぎる。はじめて、亀を飼いたくなった。


無力感のキグルミに似合うコーディネートで無理やりドアの外に身体を放り出した。主体的なハムカツサンドをランチに食べた。。キャンパスと同化する白狸の喉は渇いて。夢の中で映画を観に行った夢から覚める。水が燃えて炎が凍った。猫が吠えて、金魚が泣いた。椅子の上に立ち、青空に坐る。あらゆる信頼が同時に家出をした。瞼の裏で芸術が共同生活している。定義の隙間からだけ経験が溢れだし、虹色のアマガエルと鉛色の犀のハイブリッドが生まれた。狡猾な秘密を狂い書きする。しょぼくれた犬のフォトグラフが飾られた、カレースタンド。優しさは誇らしくない。優しさは富を生まない?優しさは縋られやすい、それでも優しさを手放したくない。分析をしないまま分析をする。男性脳からリフトオフ。口にした、または書いた言葉への「変身」。白いベッドに画鋲を敷き詰めて退路を絶った。行列のための行列の最後列から香るコンビニおにぎりの萎びた匂い、赤と茶色のマフラーと地球の回転。義父母から届いたボーダー柄のギフトボール。遮二無二かっぱ巻きを食らうゲイシャ。地下鉄はスモークチーズと腐りかけのバターの匂いに包まれる。衣食住の伝道師は余生的な青春を謳歌する。コーヒのシミに似た輪ゴムを指で弾いた。体調の良い日は、太陽の系譜を辿る。


組体操の小出しのようなツイッターに、液体をぶちまけたら、YUKIのコンサートの誘いが届いた。雨の中、人を詰め込んだ渋谷を歩く。パルコの中の文房具屋でペルーのピンを買う。直感の出場権利を買う。冷やかすという言葉も浮かばないような寒さの中、ファミリーマートセブン-イレブンデイリーヤマザキと梯子をして、温かいほうじ茶とメンチカツサンドを買う。挙動不審なせいか、対面した店員が言葉に詰まり、「いらっしゃいませ」の声は居心地悪そうだった。NHKホールの屋根の下で、雨をよけながら、冷めてしまったメンチカツサンドを頬張る。開演30分前になったので、建物に入った。係員のチケットの切り方が雑で、券が斜めにちぎれている。よくみたら、席の番号の印字箇所まで切られていて、席がわからなかった。興行会社のスタッフらしき人に事情を話すと、驚いたような苦笑いの後に、申し訳なさそうに謝られた。その後、無事に所定の席に座れた。こういう経験をしたり、蕎麦屋で2回続けて、注文したものと別のものを提供されたりする私は、そういう星のもとに生まれたような気がした。地球と大したことないけれど不可思議なトラブルと縁のある星。悪くない人生だった。YUKIのステージは夢のような時間だった。これを観ることは決められていたことだったと思える時間。ステージが進むに連れYUKIの歌声の調子は加速し、生の感情が振り切りながら、とめどなくスイングしていた。人間は動物だと思い出させるような、YUKIの自由なダンスが私のあちこちに焼きついた。気がついたら、身体が勝手に踊っていた。この日の2曲目の『JOY』という曲の、「いつか動かなくなる時まで遊んでね」というラインで吹っ切れた。その歌詞を黒いメモ帳に書き写した。「常に今が最高」とYUKIは言った。終演後、携帯が圏外の建物から出て、メールをみた。これからやることが決まった。死なないために書く。書くを生きる。21時に夜明けを感じた。ようやく年明けさえも感じた。記号を離れた「あけましておめでとう」。

 

2015/1/24

目が覚めて、携帯の画面をのぞく。待ち受け画面にうつるイルカの頭上に0時3分の表示。日を跨いではいるけれど、起きるには早過ぎる。もう少し、現実的に継続していけそうな起床時間ならよかった。この国のどこかに、いるかもしれない、毎日0時ちょうどに目覚ましをかけている人の姿を想像してみる。30代の男性。その人の顔に「毎日起きなきゃいけない時間が早すぎる」という不満の影や曇は感じられない。血色はよく、淡々と自分の仕事をこなす職人のような凛々しさがある。お湯を沸かし、パセリと玉ねぎの入った粉末スープを溶かし、薄いオレンジの液体で身体をゆっくりあたため、着替えて、出かけていく。僕は、新しい雑誌の発売日が今日であることを確認し、ベースボールキャップをかぶるためにヘッドフォンをするのをやめて、イヤホンを注文した。 昨日、人が多すぎて、手動で身体を押して動かしているようなスピードでしか歩けない、大きな電気屋で音の良さを確認しておいた、パイオニア製のイヤフォン。さっきから、染み付いた癖の逃れ方を探している。ネットを、他人の文章を、自分の文章を漁り読んで、1時間くらい過ごしてしまった。今は、受容も復習もいらない。5分前に呼び声を聞いて、2時からそうぞうをはじめた。バラバラを、ツギハギを、風やら雨やらに運ばれた土に埋もれて見えなくなった轍を線にするだけ。人の話はどうでもいい、と思っても、記憶から消えなかった人の話だけを忘れなければいい。2日続けて、人の話を途中で遮ってしまったことを反省した。唇からの新しい誕生を 、潰さずに受け止める。あれも、これも、聴くことではじまる。耳の形を意識する。昨日は隣の隣の駅まで歩いた。横に身体が滑り流れされるような強い風。目的地は違うけれど、風に臆さず快活な表情で前を歩く女性に励まされ歩みを早めた。競馬場に向かって歩いている、男性は地面に落とした食パン8枚を急いで拾っている。国道を抜けて、駅まであと少しというところで、急にパトカーがサイレンを 鳴らしながら反対車線側に曲がって加速したので、私の方に向ってくるのか(そう錯覚しような軌道でパトカーは走り抜けていった)と思って、心臓が縮みあがった。急に加速できないパトカーなんて無意味だけれど。やましいことは何もしていないけれど、怖かった。そのままパトカーが私を轢いていくように改変された映像が、フラッシュバックしている。ただ、私の前を歩いていた、男性とその男性よりも前を歩いていたヒゲの濃い男性が振り返ってパトカーの進行方向を凝視している。自分の時間を中断してまで、視線を向けるようなことには思えなくて、なぜだか少し腹が立った。イライラしながら歩みを早めた。腰を180度曲げて歩く、老女がいた。その後も、足や腰の悪い人を何人か見かけた。他人ごとではない。何の根拠もなく、自分はそうならないと考えてしまうのが自然かもしれないが、それを疑ってみる。今と同じが続いた試しはなかった。自分に対してすら説教臭い考え方に嫌気がする。電車から見える、土手と青空をみて、ジョギングがしたくなった。秋葉原駅に到着。目的地である行きつけの喫茶店へ向かう。はじめて会った人に、その店の場所を紹介するとき道順をうまく伝えられなかった。方向音痴で、地図が読めない生き物。あらためて、ここで道順を書く。秋葉原駅の中央通り口を出て、ヨドバシカメラのある方の歩道へ渡る。そのまま直進して信号を渡る。左に曲がったらそのまま直進し、ドトールコーヒーのある通りを右折する。通りを直進して3つめの曲がり角を左折すると、目的地の喫茶店が見える。落ち着いた赤色の屋根と「サイフォン式コーヒー」の文字が目印。思い切ってドアをひく。スピーカーからボブディランの『モダンタイムス』の2曲目がきこえてくる。店主と挨拶を交わす。「こんにちは」、まだ夕方だ。店の住民2人の姿がみえない。猫は「民」ではない。いや、2匹の白猫は国家や社会の一部じゃない。独立している彼と彼女は気ままに生きている。尊敬の対象の猫。「尊敬する人は?」という質問じゃダメだ。「あらゆる生き物の中で尊敬する存在は誰?」と質問しよう。3時26分、寒さが堪える。湯たんぽを温めよう。お湯のつまったペットボトルに薄い毛布をかける。アールグレイに千切ったリンゴをうかべる。久しく食べてないドーナツ気配を感じる。足元に妖精が落下している。一昨日の雨音が恋しい。喫茶店の先客は落語家のような話し方の気のいい社長とその部下。社長はこの店の常連で、「ザ・クロマニヨンズ真島昌利さんがバンダナをしていない時の姿を観たことがある」という話を彼からきいた。ハーブティーにするか珈琲にするか悩んた。深煎りのブレンドコーヒーを注文した。家で自分で淹れる珈琲よりは少し薄いけれど、しっかりした味のインドネシアの珈琲を味わった。小説の中の大江健三郎も数ページおきに珈琲を飲んでいた。店主に友人を紹介された。少し猫背のドジョウだった。小さい頃からの友達らしい。「ドジョウはお友達。ウナギは食べ物」と彼女は言った。正しさのための正しさが浄化されていく。猫のように「民」からはずれたい。今日も人生が短い。暖まりにくい憩いに火を灯す。疲れ果てるまでという時間無制限を謳歌する。人形から生き物にかえる。人間に成れた人はまだ少ない。 書くことの、自分を搾り出すような苦しさがすっかり薄れているのに気づいて、かえって不安になる。以前より、純粋な「書く」になっていることは間違いない。他人も、自分も「その調子」と言っている。ジッとしたら落ち込んでしまう。踊り続けよう。幸い、おとがめはない。あっても気にしない。「この話、大丈夫でしょうか?」、返事はない。きっとみんな眠っている。都合のいいように眠っている。健全な眠り。雑誌の中で誰かの結んだ髪が葡萄のように垂れている。哲学と酸素カプセル。データが消えないようにクラウドに打ち込む。ヒューマニティキーボード。食パンと不食パン。酵母を肌で感じる。文字列にに体重をのせる。遮二無二落ち着きを追いかける。湯たんぽの熱がさめていく。熱がさめても、アタタメナオスコトハデキル。パレードに目を輝かせる人を地下鉄でみかけた。ようやくクラゲになれた。「ありがとうございます」。4:44。強き人の書いた地図が自分には似合わないことに気づいた。楽しさの飼育員。職業が増える。添い寝と草枕。再開。男女の生誕、本当と嘘の生誕を創造する。タイプライター兼タイムマシン。操縦不能を解き放つ、ノールールの街。お決まりのドアを閉じて、真っ暗な海?に潜る。猛牛魚雷のように飛び込む。水の外では、フクロウがシャチを迎えにきている。コンバースについて歌ったワンヴァース。兵隊は栗のにおいのリップクリームをつかう。饂飩を愛する囚人たちは集う広場。学割の効く命綱。コブラツイストのような磨き砂。振り返ると気づく。ラッパを吹いてるガイコツが笑った気がした。骨の髄まで笑っていた。コイの鱗が歪んでいく。「たぶんね」と前置きして、悪いうわさをつぶやいた。

 

古の丘とターバンと緑茶。数カ月ぶりに、毎日会っているはずのビタミンの名を口にした。テープの剥がし後で星座と黄白いミイラをつくった。滑茸がポテンシャルを発揮した。液体状ののりでグリンカレーのにおいをけした。青山四丁目のハンバーガーショップでブロンドヘアーの少女がガソリンのような味のソフトクリームを手にしている。チョコレートの箱と読書灯。14時半の薄暗い喫茶店、カウンターには、郵便ポスト型のオルゴールと黄色いラベルのマスタード。老いた山羊が淹れた泥水のような珈琲と湿気ったホットドック頼む。死刑台の上のスルメイカと、哲学するシマウマが出てくる夢をみた。くすんだゴシップ誌とあざやかなかき氷。XTCが鳴らす発酵と熟成とフック。正しさにも真理にも本質にもコリゴリしたアルマジロになりたい。目が覚めると、手足が痺れていた。寝苦しい夢をみていた。夕方に飲んだ珈琲の効き目を感じる。充電していた携帯で時間を確認する。3:38分。早すぎず、遅すぎない時間。起きよう。キーボードを打ちながら、画面と向き合うことへの不安。新しく借りた6冊の本の中からどれを最初に選ぶかを決める。食後の温い眠気をこらえて、4人分の皿洗い。書きはじめるまでの弱気は浸っている惰性とかわらない。身体ではじめて、身体でおわる。安心と不安が天気よりは激しく移りかわる。滋味という言葉が似合う、80歳のレナード・コーエンの声。歌は歌い続けないと歌えなくなるときいたことがある。黄金の鹿の絵が書かれたラベルを貼った無印用品の黒いメモ帳を開く。昨日は一度も外出しなかった。今日は、図書館にいくのはやめて、世田谷にいこう。新しさについて誰かが語る言葉はひとつも新しくなかった。文庫本より小さい、(作家の直筆)原稿用紙を眺める。6枚ぶんの文字の少なさに驚く。数ヶ月間生地を重ね続けた、甘くてコクのあるアップルパイを仕上げなければならない。村上春樹の『風の歌を聴け』をリビングの本棚から取り出す。裏表紙には、ビーチボーイズの『カリフォルニア・ガールズ』の歌詞と¥690の印字。この国に消費税がなかった頃に出た処女作。心臓への励ましがきこえる日はやってくるのか。


北欧への憧れ。ずっと変わらず行きたいと思い続けている数少ない場所。空港が美しい。目を疲れさせない色使い。調和とエッジ。緑と赤とシマウマと番傘。食器が連れてくる異世界。階段と柱。姿に無駄がない。存在が自立している。ベルビュービーチ。潰れたレストラン。カプチーノとニュースペーパーと暖炉。夜が更ける。窓の外の車のフロントライトが光る。クリスチャニアのグラフイック。ノルウェーの緑。18の風車。スモーブローを食べる。ニューハウンのビル群は虹のよう。原稿は20枚突破とつぶやこうとしてやめた。慣れた言葉は白い砂糖のように身体と気持ちを甘くしてしまう。言葉の詰め放題に意味が詰まった。カエルはマシュマロを摘んでいる。


2015/1/26

5時に目が覚める。Twitterで「おはようございます」や「おやすみなさい」と文字を打って、流すことに嘘くささのようなものを感じるようになっていた。今の、今日の、気持ちにはそぐわない行動だからやめた。何かをはじめたり、おわらせたようなつもりにこれ以上なりたくなかった。休館日の図書館のポストに借りていた本を返却しなければならない。昨日かった、カップラーメンよりも安い歯ブラシで、ゆっくり歯を磨いた。昨日、一昨日と買い物以外の外出ができなかった。世田谷文学館に行かねばと思う。まったく読んだことのない岡崎京子だからこそ、呼び声のようなものを感じる。作者の過程と断片にふれるのは楽しい。それ以外の楽しいことは駅の長い階段を無心でのぼる時ぐらい。世田谷文学館までは家から2時間近く(1時間45分)かかるからそう思うのか。モスバーガーの4階で、何回も大声で電話かけている、トイレのドアの扱い方が乱暴な女性を物語にスカウトした。リンゴジュースとオレンジジュースの糖度が多い方を、当てるクイズに正解した。見掛け倒しではないかもしれないことを、みかけでしか判断できない、シュークリームをお土産に買ってかえる。

 

坂口恭平さんのことは、石田衣良さんとの対談がテレビで放送された時に知った。妹がその放送を録画していた。番組で2人が発していた言葉を思い出そうとしても、何も思い出せない。雲を掴もうとしているように、言葉の形が崩れて無にしからない。石田さんが髪を染めていたこと、モバイルハウスの画像、映像についての記憶がある。坂口さんは青いネルシャツを着ていたかもしれない。何となくだけれど、坂口さんの考えを石田さんの正論が 押し切って終わったかのような番組作りだったような記憶がある。後日、坂口さんは「石田さん、ああいう風に振る舞ってくれありがとう」というふうにTwitterで言っていた(記憶がある)。それから数ヶ月、渋谷のタワーレコードの2階のタワーブックスで『独立国家のつくり方』(講談社現代新書)をみかけた。たぶん、立ち読みをしたはずだ。どんな人だかよくわからない坂口さんについて知りたいという欲求が無意識レベルであったのだろう。後日、アマゾンで本を注文した。本の中で坂口さんは建物の基礎工事への疑問、その必要性について書いていた。当時、記録カメラマンとして、マンションの基礎工事をしている現場に出向いていた私は、読んで心苦しかった。おかしいとわかってしまったのに、それに関わらないと仕事ができないことが。本は面白かった。表紙を剥いだ状態で、付箋を貼り、文章にアンダーラインがたくさん引いた。「生理経済」という言葉が記憶に残っている。言葉とそれの意味するところ知ってからは、自分でもそれを実感することがある。坂口さんの存在と思考に説得力を感じはじめた。尊敬する後藤正文さんの新聞(「THE FUTURE TIMES」)に、彼との対談が掲載されていたことも知った。Twitterで、2つのアカウントでフォローをしてきた人をブロックしたり、現政府肯定の人格に変身したりするのをみて、気軽に名前を口にはできないなと感じていた。その後、しばらくTwitterから姿を消していたそうだ。気がつかなかった。医学書院から出た『坂口恭平 躁鬱日記』は手に入れるのに苦労した。地元の本屋を5件梯子しても見つからず、隣町の本屋に電話で問い合わせをしたが、結局手に出来なかった。それから数日後、恋人に捨てられる。2013年の12月13日。リビングでテレビを観ていたら、「もう、あなたと恋愛関係を続けるのは無理だ」というメールが届いていた。発狂した。電話をかけたけれど、繋がらない。来年から受講するライティング講座のオリエンテーションが夜にあったけれど欠席した。彼女の職場近くのドトールコーヒーにいって、せめて直接話しがしたいというメールを送った。結局、会わないまま別れた。帰りに、本屋で美輪明宏さんや佐々木敦さんの本など数冊を衝動買いした。ショックで、5日寝込んだ。その後、『坂口恭平 躁鬱日記』をアマゾンで注文した。どこかに買いに出かける元気なんてなかった。書かれていることを受け止めきれる状態ではなかったけれど、全部読んだ。鬱の時も、躁の時も書けるならかけばいい、書いている間は死なないから、まとまったものを書けというメッセージを受け取っていたかもしれない。そろそろ図書館に本を返しにでかけて、散歩をしよう。ラーメン(化学調味料の量を減らしたいので簡単なスープを自分で作った)を食べたら、眠くなって6時間も眠ってしまった。図書館に返す本を鞄にパンパンに詰め込んで、珈琲を注いだ水筒を(万が一、液体が漏れて本を汚したりしないように)外ポケットにいれ、準備は万端だったのに。明日は友人が企画する見学会の顔合わせに出かけるから、今日の予定だったことはそのついでにやろう。『躁鬱日記』を読んだ時の記憶を思い出した。坂口さんは、いのちの電話をやっていたけれど、もうやめてしまったということだった。恋人に捨てられて、沼の底から抜けられずにいた、当時の私は今こそ電話をしたいのにと思っていた。翌年の8月、いのちの電話を再開した、坂口さんに電話をした。話のリズムが悪く、元来電話が苦手だから電話するまでは何度も躊躇して心臓が震え上がった。死にたい(死ぬのがこわい)、もうダメだと考えてメンタルに裂け傷のようなものがはいているみたいにボロボロだった。何かを話せるというような見通しもないけれど、それでも死にたくてもうダメだと思ったら、電話をかけていいということだった。iPhoneから、動画やラジオで聴いていたのと同じ、坂口さんの声がした。とりあえず、「文の人になりたい」ということは伝えられた。電話の最後に息子の玄さんの声をきかせてくれた。書くことで、その時の感覚や時間がよみがえってきた。それから何度か電話をかけて、坂口さんに原稿を送ることになった。何かの感想でも、純粋な日記でもない文章をはじめて書いた。20枚くらい。自分を絞り切って書いている感覚と脳の鈍い痛みはあるけれど、どこまでいっても自分の表現を抜け切れず、無理やり引き延ばしている気がして、書いている時、書き終わった直後は随分と不安だった。坂口さんは「いいと思うよ。」と言ってくれた。「つまらない」とは思っても言わないはずだから、それでも不安だった。私は中学生1年生の時に、小学生の頃の友達に手のひら返しのように去られ、いじめの対象になった経験のせいか、他者からの肯定を簡単には信用できなくなってしまっている。もらった言葉を身体に入れて覚えておくようにはしている。その直後には受け止めれなくても、忘れてしまうくらいの時間が経ってから、突然わかるようになっているものだと確信できる。書いた文をしばらくしてから読んだら、自分にとって全ての行が意味あるものだった。何かは起こっていた。『現実脱出論』は発売日にジュンク堂で買った。駅前のモスバーガーで珈琲を飲みながら一気に読んだ。2015/1/26/21:06にいる私は、この世に「現実」はないという感覚を部屋にいて感じている。誰かを恨んだり、憎んだりするには人生は短すぎる。振り返った時の人生の長さは、一瞬ぐらいの短さのように感じるはずだ。『現実脱出論』を読んだ後、感想を坂口さんにメールした。この本を、新しい友人(女性)にすすめたら、買って読んだくれた。私よりも、6歳若い女性。そんなこと、別にこだわらなくていい。その人は、最終的に自分にとっての正しい道を選ぶことのできる人だと思った。そう言い切れる、何かが彼女にはある。私にとっては、不思議なくらい気の合う人だ。むこうもそう言ってくれた。私の名前は彼女のヒストリーの中に載っているそうだ、素直に光栄だと思えた。9月12日に東京のゼップダイバーシティエレファントカシマシのツアーの初日を観た。彼らのステージは20回くらい観ている。その日、生演奏では初めて聴いた曲があった。最初の所属レコード会社エピックソニーでの最後のアルバム『東京の空』に収録されている『甘い夢さえ』

 

[大きな声じゃいえないような 

そんな甘い夢さえときには何よりも輝く 

素晴らしいことほどなぜかしら口に出すのが憚られ

それじゃダメさ言葉からなんでもそうさ 

言葉から始まる 

言葉から始まる】


この曲を聴いてから、私は作家になりたいということをはっきり口にするようになった。つい最近、肯定的な意味で、「そういうことは普通は恥ずかしくて口にはしないものだ」と言われた。これも今の私にとっては普通のことでしかない。『現実脱出論』という装置が起動を継続しているのかもしれない。9月28日、25歳(生誕から四半世紀)を迎える前日。今度は名古屋でエレファントカシマシのライブを観た。Twitterで彼らの曲の中で一番好きだと書いた曲、『クレッシェンド・デミネンド-陽気なる逃亡者たる君へ』が演奏された。その曲に入る前のMCの時から何となく予感を感じていた。単なる偶然ではない気がした。こうして思い出すだけで、その時と同じ種類の涙が流れる。そんな瞬間や、会う約束をしていなかった知り合いと偶然会えた時、人生は美しいと感じる。世界情勢の暴力的なスピードはそれをみえないようにしてしまう。生きていることはそもそも「不」だといろんな形でいろんな人が垂れ流している気がする。それとは違う時間や世界を作り出さなくてはと思う。それは既にあるはずだから。自分でみにいけばいい。そのために書く。先人のように潜るところまでいかなくては。ここに書いたことは本当のことだけれど、坂口さんに対する内輪的な話になってしまっていて退屈かもしれない。『躁鬱日記2』を読んだ。最初の『躁鬱日記』よりも重たく感じる。それは悪い感覚ではない。私にとっての新しさが読むことで起こっている。都甲幸治さんの本を読んだり、村上春樹さんのインタビューからの影響だったりは共鳴するところがあった。私が読んだ、都甲さんの本は『生き延びるための世界文学』。読む前は、文学(その言い方にこだわることもないとは思うが)はそういうものだと理解しつつも、タイトルをそれにするのはどうかと思った。読み始めたら、この本のタイトルはそれしかないと、考えを改めた。本当に生き延びるための話だった。読んで、書いて生き延びる。大学の先生にもこの本をすすめた。坂口さんに言われたように、改行をしないで書くようにしたら、自分の言葉がちゃんと文(ライン)になって、おどろいた。このまま350枚、無事に書けそうだ。ちゃんと世に出したい。誰かに読んでほしい。(観念ではない)死ぬ気を実践することで、生きていけそうな気がしている。イチゴジャムを煮詰めた夜。

 

2015/2/5


目覚めた。身体が重かった。肩こり。背中の痛みというほどでもない感覚。シャツのボタンを2番目までしめて寝たせいか。重い荷物を運んだせいか。また少しの時間、寝転がったままでいた。夕食を多めに食べて、すぐ寝たせいもあるはず。実感。まだ消化が終わっていない感覚。燃えている。焚き火のような揺らぎ。ききたくない声を塞ぐための眠り。食事の量、食べ方、睡眠時間の設定。わりかし小気味のいい課題、問題。前日の起床時間よりは早く目覚めるという「決意」。愛憎交じる単語、動詞。泣かなくていい。04:59分に起床。タイムカードへの印字。大きな問題だってある。冷静に。四半世紀かかった。具体的すぎる文字列。そろそろ振り切っていい。固定されたまま不器用のまま、愛すべき器用のものまねを。相変わらずの丸メガネ。ごく周囲だけをみれば、早起きにあふれている。その逆も中間も、7:3など諸々。言及しきれずともイメージ。リビングへいこう。まだそれほどの寒さじゃない。どこにも移動しなくていい。その必要がない1日。恐れ。手書きの地図と他書きの傷。お互い様。用法に注意。野生。大まかにいって半分。ホームセンターの風景が浮かぶ。記憶は膨大。眠っているだけ。言わずにいられない。気を確かに。精神状態を推し量る。今は美術館にいかなくていい。納豆の洗浄はやりたくない。分業しよう。巨大な寸胴を洗う。椅子の、本来臀部を当てる場所に、両足の底をあてる。無駄な行為。批判をするのも無駄な行為。無駄な好意。終着点は無。本当か?甘い匂いがやってくる。旋回式のお説教。世俗をアルコールで割った。蛍光灯を消灯。朝の光に任せる。オルガンと広告表示。アーモンドの香りの珈琲豆を嗅いで。赤ワインのような香りの珈琲を飲んだ。今日何度目かの白湯を飲む。敏感。鬱陶しいミルクキャラメル。垂れ流しは悪くない。必ず抜け出せる。永久の牢獄はない。監獄固めを持ち帰る。準備をしておこう。気分次第で。感情が多すぎて冷奴になる。間違えた、トコロテンだ。ピエロのようなアイスキャンディ。感情の飽食常態。賃貸の天井を見上げる。何も変化はない。変化があったら困る。罰金が生じる。不調も絶好調もない。違いが見えない。乗り慣れていないエレベータに乗車。階段は紳士的。チョコでもまぶしてくれ。なんたら病。ご自由に。エレベーターの開くと、閉じるを間違えた。はじめてあった人を挟んでしまった。「すいません」。第三者も何が起きたのかわからない表情。1階のタイルの上で俯く。消え去りたい。上下移動の乗り物でさえ、ペーパードライバー。講習を受けたい。気を、取り直す。15:53分発の電車に間に合うように、急ぐ。階段をのぼるというよりも、跳ぶようにあがる。間に合った。マスクをしたままの、自称ヴィンテージ全力疾走。心臓がとまりそうという感想を胸にしまう。大げさの入場お断りを経験しすぎた。グラスゴー出身のバンドのサイン会。とある雪の日。今日も雪が降るらしい。緊張した。英国の言語、英語。ハローが精一杯。表情と気のようなもので人のよさがわかる。率直に。せめて、そのことを言葉で伝えられたら、リベンジの点をつなぐために線を書く。よりすぐった子猫の姿を添えて。ピアスを食べた。美味しそう。飲み込まなければ大丈夫。いざという時に向けて、記憶。批判をするより、個展を開こう。今日の結論。さようなら。猛暑にやられそうな人をこの部屋に呼べたらと思う。自由の発見。眠るな。これが既に眠りなんだ。エッジの効いたスリープに出会ったら、手拍子を。メモ帳が手元にない。クロスワードパズルにふれる勇気が湧かない。足首を固める。しばらくの間。誰が褒めるでもないないんて、最高だ。ゴムのような関節。ビルボードへの理解不足。末永く間違いを起こす。忘れられていくだけだ。救いはある。この状況においては。「あなたの小説には 感情ってもんがないわ!」、手にとった文庫本の中のルーシー・ヴァンペルト(『スヌーピーののんきが一番④』P29)の言葉が目に飛び込んだ。未来の推敲。水回りのダライ・ラマ。寒い。ヒーターは偽りなく、背を向けている。向きを変えて、スイッチをいれる。ヤケド注意。皮肉の切り身ばかり。公園に行けば、逃れられる賑わい。


2015/2/1

部屋の隙間から風が吹き込んできて、憤る朝。暴力的な満腹で身体が覚めた昼。6つの課題にようやく手をつける。この文章達のタイトルを探している。『出汁とまねきねこ』にしてみようか迷う。書き終わるまで迷うことにした。電気ポッドのお湯が沸いた音に従って、カレルチャペック紅茶店ハーブティーを淹れる。チープなドット柄のカップを(お湯で)あたためて、ティーバッグをいれて、お湯を注ぐ。ラベルに描かれた丸い黒目の蜂の絵をムーミンのキャラクターと一緒に模写した。人に見せると「ムーミンたちの中に宇宙人がいると」言われた。木彫りの熊がテーブルの上の地球の上に乗っている。今日は寒い。ここ最近の中でも特に。多数決よりも感覚重視。思い切ってリビングで書くことにした。暖房とカーペットで体温をあげる。赤ペコの四肢が足場からはみ出した。キムチ鍋を作る。イカのエキスが入っているほうの素を選んで。もやし、長葱、牛蒡、人参、白菜、舞茸、木綿豆腐、豚バラ肉。キャベツは補欠。野菜の水気を見越して、味を濃くして備える。この文章は煮込みに近い。活字のステーキにわさび醤油をかける。いつになったらできるのか。「主張に一貫性がない」と言われた人は、過去を忘れてしまったわけだ。この件を責めるのは筋違い。白シャツとレモン汁。丸いメガネの流行という時代のしるしを書き残す。県民共済と使い捨てマスク。エクレアとトラウマ。停滞が涙を誘発。亀との遭遇回数と他人の家の炬燵。マシュマロとブルドッグ。「猫なで声」が「鳥なで声」に変わる日まで生きていられるのか?デミグラスソースと足ツボマッサージ。身体のコリをほぐしたい。失うかもしれないことばかりを怖がっていることを回想。パソコンを閉じる。キムチ鍋ができた。ステレオタイプに髪の毛をシェイクする。濃い目のスープとため息。新年会のオファーはこない。空っぽのお菓子の袋が3つ。アーケードとポトス・ライム。変換で・の位置をしる。全てが滞って、全てが普通になった。中島らもの『エキゾティカ』をめくる。魚の骨を無意識に拡大表示してしまった。レンタルカードを作るときに郵便番号をど忘れした記憶が蘇る。


2015/2/2

たったいま、コーヒーメーカーのスイッチを入れた。この機械とは6年以上の付き合い。物持ちが悪いのでこれだけ長く使ってきたという愛着がある。人力で淹れるには、細口のポットを手に入れないといけない。昨日は夕食の時、貰い物のビールの最後の1本を飲んですぐ眠ってしまった。自宅でアルコールを飲む時は、その日のうちにやることを終わらせてないといけない。自分で作ったキムチ鍋は美味しかった。味も彩りも文句を言わなくていい出来。いろんなことを分断させたくない、「日常」という記号のディテールをつめる。記号から抜け出す。許されるなら名前を捨てて存在する。逃げるためではない、何かしらの「真」という名の大事な「偽り」に近づくために。キッチンからマグカップを取ってくる。それ以上に大事なことのために、トイレにこまめにいく面倒を放棄する。計量カップの珈琲をカップに注いだ。朝の濃いめの一杯。南米のイメージが口から脳へスライドする。家族で行った、渋い飲食店で「子供はダメんです」と言われたことを思い出しました。居酒屋と書いたら、あたりまえだと思われてしまう、と感じた。居酒屋ではなかった気がする、大人だけの空気を守る場所だった。目覚めた時まで遡る。いつも、起床してから2時間近く布団で過ごしてしまう。直ぐに起きたほうがいい気はする。プレッシャーはいらない、時間制限付きの実験を恐れずにやればいい。最初にかける音楽は、佐野元春の『VISITORS』に決めた。30枚入りのCDケースを捲ると、迷いだすが、最初の決断を尊重する。ノールールを定着させる。新しい友人のように住まわせる。壊れたプリンターの上のオブジェを眺める。銀座の三越で買ったリトルミィの人形と、後楽園ホールで買ったポラドールジュニアのマスク型のコインケースが並んでいる。東京駅で食べたカレーライス。雨の日の水道橋駅の外に掛かっていた歩道橋。初めて降りた大阪をあてどなく、ただし道に迷わないように真っ直ぐに歩いたら辿り着いた通天閣。歴史の教科書のような修学旅行。入らなかった動物園と工事現場の野良猫。ローソン、かけうどん、栄養ドリンク、焼きたてのメロンパンの香り、喫茶店のテレビに映るニュース、串カツ屋の緊張感。タワーレコードで聴いたファンクのCDとarcaの『zhen』。珈琲館で読んだポール・オースターの『闇の中の男』。次に読んで欲しい人に、私そびれた。渡しそびれたの誤字、悪くない。慎重に断言。駅ビルで食べたベーグル、誰かのノートパソコンに貼られたMr.Childrenのステッカー、見つからなかったバス停、2杯のハイボール。パーキングエリアで食べた静岡おでんがMVP。どう考えても日本は広すぎる。急ぐ必要はないけれど、あまり悩んでもいられない。それよりは動けなくなるくらいの肩と首の痛みに出会った方がいい。死に様だけが目的地のタイムマシーン。深呼吸にもなれた。万華鏡がほしい。友達よりも、お金よりも、プラネタリウムだ。優しく騙して救う。部屋の中の色彩と配列を認識できる生命体としての実感。知らない感覚を発掘できている。価値を見いだせなくなった、純度100%の徹夜を実行できそうな気配。夢中が呼吸している。罫線のないメモ帳が黒字で埋まっていく。本を出すなら、一箇所ぐらい文字の色を変えたい。頭に浮かぶ自由。浮力は無力。無力がある種の強さなのかもしれない。どこかに連れていってほしい。例え一歩も動いていないとしても、どこへでもいける。恐怖も厳しさも必要ない。勝手知ったるアナウンスはいらない。逆の電車に乗る、知らない町で下車する。知らない人に出会う。ありきたりすぎる。そのありきたりを怖がっていた。今なら不自由なくできる。「オールライト」。青山三丁目で聴いた、「オールライト」。古本屋からきこえる、噛み合わない通話。辛口のジンジャーエール。テーブルの右端に座ってオムライスをカキコム。変換の果てに従う。機械とダンスする。初めて入る美容室。受付の女性との相性の悪さを感じた。人は鏡、不調和のエスカレート。「こんなものは文学ではない」。何もかもがはじめてだったことを思い出して、一から編み直す。全身をマッサージしてほしい。野生を知りたい。野生にかえりたい。ソーシャルを捨てる、人間を捨てる、創造の中では許される。このままいこう。何もかも大袈裟過ぎる。「それどころじゃない」時も、「それ」をやり続ける。かたちをなくす。Writeでくたばる。忠告をするくらいなら、自戒を定期購読しよう。ジップロックを鷲掴みにして、珈琲豆のにおいを嗅ぐ。5感を具体的にトレーニング。寒さを自覚しはじめた。どこかのタイミングでリビングへいこう。もうどこで書いたっていい。また部屋に戻ったっていい。誤字をなおした。そんなことよりラインを遠くへ伸ばすことに専念。観念をこえること。無の存在感と対峙すること。ひよこにおもいを馳せる。失っていい、衰えたっていい、そのかわりに何かを付け足していく、そんな成熟なら歓迎。感慨が飛び出していく。跋扈という名の日本酒。赤い紙袋エンゼルフィッシュ。哺乳類の発酵。ターバンと自動掃除機。足の踏み場のない高級ホテル。美術館と鼻息。キーボードから流れ出る和音。電話帳の上のスクランブルエッグ。収集なんてつかなくていい。終わり、朝、救いが表紙、残酷が背表紙。新しい。「明日を古い1日にしてみないか?」。狛江駅ドトールコーヒー。外し忘れたヘルメット。小田急線と台湾烏龍茶。いつもの光景なのに、誰の姿も思い出せない。立ったまま眠るマッド・サイエンティスト。鴉と原稿用紙と水溜まり。ベンチの上のハーモニカ。代々木公園の先の古本屋。へそくりのように野望を隠す。蝶々結びからのエスケープ。ペットボトルのお茶をいつも余らせる。緊張で縮んだ食欲の記憶を思い出す。今はない校舎。どうだっていい。嘘はつかなくていい。風の音をきいている。名前もない。昨日と同じ風かもわからない。ペガサス型の陶器。ピアスと杏仁豆腐。川沿いでトンボをみた記憶が無い。ロイヤルミルクティーに化けていた三毛猫。似合う服を知っているようだ。80年代、90年代、2000年代、2010年代、生きていた時間を思う。ウッドストックと扇風機。あきらめかけていたことほど、よきせぬ和解にかわるという経験則。ペンギンはノーガードだけど、ふれることができない。バラの花とインスピレーション。ますます恐れはいらないと確信。5日くらいまとまったものを書くことを休んでいた。今日は流れるようにすすんでいく。どこにいくのかわからないまま。理屈とオニオンスライス。ボーダーはいらない。綱渡りでも楽しければいい。シンバルたたきのゴリラのおもちゃのように両手を動かす。コイントスで決める血液型。あまりに非現実。一貫性なんて別にいらない。「変わらないから、いくらでも変わってっていい」。言葉が自分に跳ね返る。羽蛙。感情を鎮静ではなく、抑制する。不条理と頭脳の数が足らない。偽物の会議を開く。この世のスピードに怒る。行き場のない感情を放置も放棄もしなくていい。絶対にそいつらを殺させない。やりかたを探し始めた。正しさと盲目の愛を追うのはもうやめた。盲目の愛の方は時には許せばいい。ここに、死んだことのある人は誰もいない。今はそのままでいい。空想の中で天国への階段を昇るようなイメージのラーメンのトラウマがきえない。足だけでも、感覚だけでも旅はできない。その両方、その他諸々で出かけよう。些細な事で別離は起きる。それは本気の世界じゃないなんてことを理解できるほど器用ではない。何通りもある去り方のどれかを実行するだけだ。メープルソースが微かにかかったサンドイッチを、脂汗をかきながら食べる。両サイドの席の老人の視線におびえている。隣の駅まで急いだ。道に迷って、郵便局をなんとか見つける。めったに訪れない場所の行列をみて、身勝手に意外性を感じている。もっと甘美なものを感じたい。200数十円を出して原稿を送った。開店と同時にジュンク堂に駆け込んで立ち読みをして時間をつぶす。図書館の前のケーキ屋で、メレンゲホワイトチョコレートときなこで包んだものと、お手頃で日持ちする半生菓子を買った。自分のとおみやげ用。無事、4人の顔見知りに渡せた。水道橋に向かう。約束の2時間半前くらいについた、飲食店だらけの通りを歩く。焼肉屋のにおい、腕の全体を露出しているモツ鍋屋店員。()が多すぎると読むときにめんどうな気がする。スピーカーから流れる女性DJの声がきれいすぎて、心地よくなれない。難しさの出現。大学の食堂でカレーを食べた。盛りつける人と器が違うと味も違う気がする。美味しかった。約束の時間が近づいていたので、駅に向かう。「と場」見学のための顔合わせと雑談。まず、最初に大学の先生に会った。実感の伴わない「あけましておめでとうございます」を交わし、話をする。次に企画を主催した女性や、初対面の学生など7人が集まった。自己紹介があった。緊張を避けられず、空中を眺めながら話しはじめてしまい、用意していた話題を記憶からとばしてしまった。それから徐々に順応できた。話す時間が足りないくらいの、盛り上がりの開けた雑談。人数が多くても、会話と時間の密度が薄くならないことがあったことを、頭でしっかり記憶しておく。交友期間の長い友人と大学の屋上で会話。この後、受ける試験を健闘を祈って、彼と別れた。水道橋駅から秋葉原まで歩く。本格派の担々麺を出す店によった。夕方5時半なので行列はない。美味しかった。そこの担々麺とインスタントの担々麺は、生観戦と録画視聴ぐらいの違いがある。本物などわからないが、本物の担々麺だと言いたくもなる。閉店一時間前の、喫茶店にかけこむ。担々麺を食べたので、お腹に優しいクリームココアを注文。緑と白と金色のソーサーが綺麗で、目にやさしい。店主の誕生日が2日後と知って、ささやかなプレゼントをわたす。ネコにはあえなかった。またの機会に。帰りの電車の中で睡魔に襲われ、足を何度もカクカクさせた。友人が読書に励みたいというので、本を選書する。紹介文をメールで送った。カップの熱かったお茶はさめてるどころか、ひんやりしている。ブルーというより青のニット帽。テレビゲームでエディットされたように非現実的に吊り上がった眉毛の中年男性。ドジョウを巡る恋人。裸をみせると汚れる世界。裸をみせても汚れない世界。町を捨てて書に出よう。いい匂いのおしぼり。冷静なホイップクリームと紳士的なチョコレートソース。自信も懐疑も一端忘れる。抑制、抑制、抑星。目に見えなくてもわかるもの、鳥肌との遭遇。クルイソウ、クルイソウ。変化は暴力的。絶対に感動なんてせなくていい。視線を研ぎ澄ますだけ。スーサイドに似たスリーピング。インパクトにさよなら。荒唐無稽なフィクションショック。根菜を海に潜水させる。靭やかな筋肉とねばり。絶望しない。屈しない。気力を失わない。「る」にも「ろ」にもみえる手書き文字。証明写真の撮影は本来不可能な行為かもしれない。時間はそっけない。屍を捨てにいく途中で、「あなたより屍のほうがいい」と言われた。「言葉が少なすぎて、何が言いたいのかわからない」痛いところを突かれて、寧ろ痛みを感じなかった。文章は書く、そもそものきっかけになった本、高橋源一郎さんの『13日間で「名文」を書けるようになる方法』がリビングの本棚に横たわっているのを見つける。冒頭あたりで、引用されているスーザン・ソンタグの文章のほとんど全部にアンダーラインが引いてあるのをみて、笑ってしまった。食後に体調を崩して、寝転んだ。身体から煙が出ているイメージ。「肉桂色」について検索する。スケッチブックと嗅覚。子供の頃の最初の記憶、キウイとイチゴののった生クリームの誕生日ケーキと一緒に写っている写真。そのイメージがあるから、ローリング・ストーンズのアルバムを一枚選ぶときにケーキがジャケットの『レット・イット・ブリード』を選んだ。フルーツはあまり好きじゃない。何も浮かばない。液体のりで書類を汚した記憶。この世に必要な物なのかわからなくなる。鉄人とソバージュの相性。黒いチワワに怯えた過去。カマンベールチーズと水菜を仏壇に添える。BMWとおばけかぼちゃ。破けたレギンスと発芽玄米。赤いポストと赤いコーンと赤い自転車が並んだ通り。緑が茂り、横にも縦にも巨大なビルがそびえる。ローカルなスーパーマーケット。暗闇の中の狼のオブジェ。カワウソと逆立ちするアブラ揚げ。お腹を満たすためにじゃがいもを2個切って、電子レンジで予熱にかけ、オーブンにかける。塩をふって、フライドポテト風なものに仕上げる。その間に浴槽の掃除を過去よりもシビアにおこなう。変化がほしい。仕事だ。仕事を探そう。部屋とリビングの気温が違いすぎる。寒い。風が吹いている。


2015/2/3

昨日の夕方、家の住人が狂人のような叫び声をあげていた。最初のうちは叫び声かどうかもわからなかったが、声が聞こえてくる場所から考えてそう判断するしかなかった。寒さでふるえる時とは違う震え方で、全身が震えた。椅子の上で、したくもない体操座りのような格好でうずくまる。何が起きるのか想像できないような現実は恐ろしいが、どんなことも、最悪という言葉を与えたくなるようなことも、起こりうるのだと想定して、何かしらの準備をしておくことが、恐れをやわらげるために必要だと感じている。恐れずに平静に、身体があたたかいまま、眠りを迎えられたら幸福だと。今は思う。暫定的な結論。19世紀にかえりたい。19世紀をまだ知らない。19世紀は未来。脳の中でかたつむりと出会う。室内で魔法瓶を酷使した。知り合いから「わたしと話すとあなた(私)は傷ついてしまうようになっている」というメールが届く。どちらがいけないでもなくただ、「相性が悪い」ということを共有できた。共通理解は、無理だとあきらめていた。時間による解決はこの世になくはないと実感。格言は嫌い。それでも、格言が好きかもしれない。「優柔不断」。言葉が長すぎる。語感が良すぎる。ジャバン。クリームバン。バイナップル。パをバと読み間違えていた。2時台に目が覚めた。またもや布団で惰眠?寝ている限りは、寝ていることから抜け出せない。脳内が脳内のまま終わるとしたら悲惨だ。区切り良く2:22に起きようとしたが、気がつけば3:01。3:03に目覚めるのはあざとい気がしたので、それがすぎるまで時間をやりすごす。起床は3:06。白湯、温いお湯を飲む。珈琲を淹れる。「マニア殺しの珈琲豆」と紹介された、ジャパニカ種を選んだ。これをジャパニカ種と誤読していた。これはダージリンティーのような味わいらしい。他にはチョコレートのような味、ドライフルーツのような味、ナッツのような味など。それなら、本物を飲んだり、食べると言いたくなるのは全くもって正論だ。タモリさん、森田一義さんが、「蜂の子はピーナッツみたいな味ですよ」と言われ、「ならオレはピーナッツを食うよ」と言っていたのをおぼえている。小学生の頃の記憶。それでも、珈琲でありながらそういう味がすることが大事なのだ。イメージや変身の楽しみ、優しいおどろき。味の言語化は本当は野暮かもしれない。でも、それを楽しんでいる。珈琲は美味しい。温度が下がって味が落ち着いてきた。佐野元春さんの『VISITORS』は毎日聴くことにした。朝起きて最初に聴くのも、1日の終わりに聴くのでもどちらでも、それ以外でもいい。一昨年、大失敗をして、これからどうなるのか(杞憂に終った。)と沈んでいた時も、新しく手にしたこのCDをかけて、音がなった瞬間は何もこわくないに等しい感覚を味わっていた。去年、このアルバムが30周年を迎えたということで放送された、ドキュメンタリーを観て、このアルバムをまた聴きたくなった。小川洋子さんや、伊藤銀次さん、宇多丸RHYMESTER)さんといった方々がこのアルバムと佐野さんについて語る言葉は、それ自体が作品といえるほど確かで知の通った声だった。作品は受け止める人間があってのもの、人は出会う人があってこそのもの。もっと、もっと人が必要だ。数ではない。人をしゃぶりつくしたい。ニューヨークで生活も音楽も一から作りなおした、27歳の佐野さん。下手にニューヨークに行ってしまうより、このアルバムを本気で聴いたほうが、その場所を知れるのではないかと、こじつけのように自分を説得していた。ようやくその感覚が、自然なものになってきた。毎日、このアルバムを聴こう。毎日、書き始めて1時間くらい経つと、右手のひんやりとした寒さを意識するタイミングがやってくる。とある相撲部屋の親方が四股を踏む時、足が顎のところまで届くという話をラジオで聴いた。下半身を鍛えよう。なんでもいい。下から突き上げる力、身体を支える力が必要な。足を研究する。部屋にはマグカップが3つ。多、すぎるは言い過ぎだが、無駄に数がある状況だ。一年か数カ月ぶりに使ったカップもある。時間が経つと見え方が変わってきて、急にお気に入りになったりもする。2010年の干支、トラのマグカップ。時間の流れ方は変わる。早すぎる、一瞬に等しい面があることも感じる。生きるのは今だ。未だに今。未来も過去も生きれない。ここでなら?白紙の上なら?どうでもいい。呼吸に感謝。誰にも何にも押し付けることなく感謝。呼吸は毛むくじゃらでカラフルだった。


これ以上ない区切りだ。気は未だ高まって、震えているけれど、このままいけばいい。下手が誤解されている。無骨な一手。寒い、寒い、ここは冬だ。心の弱りを死のにおいをばらまく冬を記録しなければ。夏になれば大丈夫。春も秋も。まだ四季はある。歪みでかまわない。メモ帳、髪には否みと書かれている。信念とそれ以外を調和させる。新年と終末の境目はもうない。26年分の激励。コールとチャントの区別もつかない。フードを被ってかみを隠している。神は隠されている。痛みを隠しきれている。暴力、あらゆるかたちのそれ。いけないことだ。しかし殴っていいもの、蹴りつけていいもの、叩いていいものだってあるにはある。今それをしている。今にこだわりすぎている。ドラムの音がよく聞こえる。祝福だ。毎日祝えば、全てを祝える。拙い自由。禁じ手と耳鳴りはない。草の模様とカバの太鼓。砲丸を宇宙に投げ込む。息を深く、長く。反抗をやめる。未知よりも、呼吸に出会いたい。呼び声を吸収する。コーリング(仕事)を吸収する。吐き出すような勢いはいらない、穏やかに吐く。コントロールされた呼吸。生命体のシークエンサー。凍えながらキスをする。相手はいない。砂袋を鳴らす。隠し方を覚える。変わっていったものを数える。ナルシスティックな金魚鉢。妙に軽やかなティッシュケース。墨だらけのコースター。ほうじ茶のカフェインと緑茶のカテキン。なんだっていい。木槌をてに取った。UFOのような黄色いお皿。イメージの弱体。骨をならしても友達は現れない。朝食の匂いがする。越食のにおいがする。衣食住の牙城を崩す。大切さを噛み締めながら。汁を啜る。ススル。スグススル。電車の音がする。ガタの後のゴト。この世界にあって、極めて従順で規則的。湿ったタオルがカラカラに乾いた。小休止。ここはサブマリンルーム。プールのかりを、海辺のかりを、この場所でかえす。扁桃腺とフルーツパーラー。力づくでナチュラルに。全てをやってしまう。両手をダランと垂らす。寒さが限界。限界の前に限界と言っていいケース。内側から熱を注ぐ。生涯注意力の差で生涯賃金を代用。どうでもいい。嘘を書いてしまったという、本当を責めることはおかしい。二重構造の空間。液晶の中のコキンチョウ。きこえる音が変わった。スローな濃度。強風になって歩く。城壁が信号機にかわる。何が言いたいのか?いらないものを自然に選ぶ。五感の牢獄から逃亡する。スピーカに齧りつく。チーズの塊がみえる。姿勢を整えて、位置関係をいじる。ブルックリンラガー。想像の中で3年前の味を思い出す。酒屋でビールを落としてしまった。駅でサイダーを落としてしまった。事実上の誰も覚えていない過去。今まで移動していくしかない。全部おぼえているから大丈夫。命を謳歌する。安らかに。空気で箱庭を膨らませる。マスキングテープの中で蟻が暴れる。実物のアリをみた記憶がひさしくない。20年近く前くらいの感覚だ。ブラウスとシャツ、襟に守られている。カレーライスを作るスケジュール。カレーはあまりに創作物的すぎる。日常に馴染みすぎている。どうせなら、地球をもうひとつ作りたい気分。カレー以上に馴染んでいて遠くに感じる地球。哲学には懲りた。通学路の途中の精肉店、昭和という記号のパン屋。真新しいスーパーマーケット。学習塾の乱立。独り歩きする鯛焼き屋。まだ知らない路地。雨の中の人だから、ゆっくりすぎるスピードで、ムカデの身体の一分になったように、前後の人を気にしながら歩く。閑散が欲しい。清純な閑古鳥の鳴き声をききたい。誰も傷つけない回転があればいい。チベットの映画を観た帰り道に、衝動的に映画館に飛び込む。知らないだけで全てに等しい幸福な無があった。数えきれない分岐点。沼の底では忘れてしまう。忘れてしまいたい。落ち着こう。真冬の汗は防ぎたい。コピー機カップ焼きそば。プリン体と床暖房。7つのブラックホール。定期通告とマロングラッセに似たフクロウ。オリエンタルなシートベルト。ご無沙汰過ぎるドラ犬。ドライブの誤字。停滞を記録する。怯えを記録する。歯車を回すだけ。噛みあう場所を確かめるな。骨の位置を確かめる。膝頭を撫で掴む。犀はかるくなれない。どんなに早くても重さを感じる。ヨーロピアン式のフォント。エキスが逆流していく。星撮り表は気にならない。気にならないと書いた全てが気になるようにも思える。疑いながら信頼する。固定的な言葉が流れていく。雑学とクラクション。マスターはいない。マンションの全てのドアには修行中の札。後、250歩。歩くに等しい。ゴーストの声がする。見た目は常にキュート。笛を吹く。森のなかを覗く、熊とホタテのバター焼き。そっとしておこう。そう、都合よく鳥が飛んでいるところには出くわさない。湖。雪が積もってすっかり別の景色。沸騰。泡は消えてしまう。付箋は俯せで寝ている。120。かつての自動販売機の缶ジュース。時の流れの印は路地にあふれている。タイミングの問題。それでなんとかやっていこう。ノルマとナルト。外から内に向かつていく。ひびのない時計。フラッシュに驚く。密室で白目を向いた。カスタードクリームと敬称略の名簿。ゴツゴツのまま転がる。そのほうが痛くない。法則と前提に歯向かう。忍者。潜水学部と名乗った過去が、今日を予言していた。そういえば、フォーエバー。スケッチとデッサンが二大巨頭。新しい珈琲を淹れる。古い珈琲を淹れたっていい。未来の珈琲を淹れたっていい。美しい骨。骨を覗きこむ技術を持っていない。フライデーとブラットオレンジジュース。村上龍の愛読者と出会う回数が多すぎる。足立区でも、文京区でも、渋谷区でも出会った。「牛丼屋の時給に負けた」、「これじゃサザエさんみたいだ」、「ノンアルコービールを飲むくらいなら、おいしいリンゴジュースでも飲めばいいのに」。永井荷風と一緒に写った写真を見つけた。4年以上かけて。太ももを揺らす。ファットピーチ。ログアウト。スピーチはやりたくない。フロム雑談トゥ雑談。覚悟を決めた。「枯れ葉が吹き飛んだとしてもあきらめない」。気合いをいれるほどのことではなかった。氷山の上でパントマイム。北欧に移住。やたらと寒さを求めている。説明をやめて、踊って見せて。スチームミルクの暖かさを思い出す。代官山の景色。コンビニもキックボクシングジムも華やかすぎる。決断はやってきた。長く連れ添ったのに、いや、長く連れ添ったからこそ、離れる決断をした。見守る人にかける、ふさわしい言葉は浮かばない。話をきくだけでいい。サンドバッグではなく、枯木に生えた木の実。受けて、ひろう。ボールペンとだってダンスできる。耳かきとだっていい。苦労の滲む顔。また落ち着きを取り戻す。仏教徒の怒り。マジメの中トロ。「緑は美しい」。他人ごとの響きのフレーバーを感じるうちは、声帯の外へ出さない。説明書を朗読。番傘とストロベリーソース。誰かのアイコンが変わった。お酢のにおいが怖すぎた。小学校の教室を覆っている気がした。健康的な恐怖。何かに混ぜて騙して欲しい。直はダメだ。直飲みは。きしめんに似た太い髪。帽子の外からはみだしている。言語感覚とノストラダムス。地下街のディスクユニオン。京都でゴリラに殴られた。リモコンをなくした。瓶詰めの風見鶏。優雅なサンドイッチは遠い遠い記憶。逃げても無駄だ。正確には永久に逃げ続けることなんてできない。気楽なのはもうひとつの選択肢。啓蒙に近づけば、赤いランプとブザーが鳴り響く。今年はおみくじを引かない。人のいない神社で結論。納豆の粘りよりファンクの粘り。土着的。まみれ時が到来。敏捷さ。跳ねるようなリズムを愛撫する。食後の設定が鍵。1日を音楽にしてしまえ。命令するな厳密豚野郎。奇声は恐るに足らず。存在が行為に回収されてしまう。何かが起きた後にうまれる感心。純粋な良きこと。けれど、いなくなった人には届かない。聞こえない。こちらには聞こえるとしても。今、そこにいる人に言葉をかけることを恐れない。後悔を残すことを避けたい領域。伝えておく。終わりは待つことをしらない。愛だけでじゅうぶん。まずは穏やかになろう。いつまでも続かない。そっと忘れずにいるだけでいい。作り物にならないように。言葉を使った分身。老けこむのはまだ早い。そういう声が聞こえた。熟していけばいい。何とかゆっくりと。スピードが多すぎる。速度が増殖している。嫌われ者を抱きしめる。悪いやつではない。始め方を探る前に、深すぎる水溜まりにダイブ。カキフライと電光掲示板。転んで逆さまになった子豚。これは長編なのか?短編なのか?とりあえず全て繋がっている。抜けだそう回線から。さよならインスピレーション。さよならエキストラヴァージン。何も仕舞い込まなくていい。容量無制限のおもちゃ箱。これ以上、何もよくならなくていい。既に良くなった。いつ死ぬんだ私は?知れない。知らなくていい。命はどうやっても燃えていく。燃やし方をかえるしかない。命は火に近い。物欲のかわりが見つかった。権利の関係。疲れている時の振る舞い方を知る。チョコレートを一箱食べ尽くしそうな欲望。頭はボンヤリ。夜ご飯はカレー、一択。柔肌と新しい髪型。ボーダー柄の数をかぞえる癖をつけてしまった。サプリメントとハローウイン。うんざりするならご自由に。去られたことが勲章。柴犬育ちの温室坊や。言葉の流し春雨への参加をお断りする。部屋にミニヒーターを持ち込んだ。ゼロとはあまりに違う存在感。眠気が襲う。目を閉じたらタイムスリップできそうだ。薄い紙ひとつとめられないマグネット。天使の解体新書。ホールトマトと書道教室。糖質の教室。窮屈なダイキュリーアイス。「ようこそ」、今のところ使い道がない動詞。使った記憶もない。後戻りできない。何が起こるかわからない。怖がっていたら身がもたない。

 

2015/2/4

05:02頃、起床。今日も目覚めてから、しばらくの間布団の中にいた。起きてから、食器の整理や身支度をしたから起床時間も正確ではない気がする。起床時間ぐらいは毎日、メモしてもいい。随分長時間睡眠をとった。目覚めはスッキリしている。思考も行動も鋭くやらなければ、乗り越えられない事情を昨日知り、心は穏やかではなかった。夕食のカレー。カレー粉よりも缶詰のカットトマトの存在感のほうが強いカレーを食べてからすぐに眠った。絶望、生暖かい無力感に浸ってさらに眠りを続けようとしかけた。これまではそうだった。パッと記憶を辿って見た限りでは、ずっとそうしてきた。それをやめるべきだという直感。やめた。動いたほうがいい。リズムで記憶を消していく。ごまかしでも、まやかしでもいい。気持ちが良い方でいい。正確な「嘘」ではない。記号はいらない。メガネケースと新聞と回転寿司の古い湯呑み。今日はすぐにリビングに移動した。『VISITORS』は後で聴く。身体のメンテナンスをしよう。呼吸でコントロール。大丈夫。他人と比べなければ、おちていかない。全部シャットアウトしていい。なにかいいことを逃したとしても、平穏のほうを優先しろ。平穏が混沌の入り口だ。単純は大雑把は、付き合いが長過ぎる相手だ。解散。ガムテープを剥がす。油が足りない。塗りたくればいい。絞りとる。ミキサーを久しぶりに取り出した。何故買ったのかも覚えていない。わからない。友よ、本棚をみせてくれ。ミキサーには落ちにくい汚れがついていた。にんじんかバナナか林檎でもかけて、ジュースにする。BGMはアフロビート。固い癖毛なので、わざわざパーマをかける心境がわかりずらい。理解には到れる。ドアは少し開いている。自然じゃないだけだ。気にしなくていい。いや、気にしておこう。「気にしないでいい」は多いが「気にした方がいい」が少なすぎる。均衡させる。バランス。砂漠と波音。イタリアの街は綺麗だった。空になったあらびき黒こしょうの瓶。

エイジングにかける。参加が変化をつれてくる。馴染みの良い味わいだ。時間が足りない。パイナップルの宇宙船。突拍子。グレーのパーカーだけが部屋干しされている。紙袋の中の雑誌の表紙がみえて、ノスタルジックな涙が流れる。脈略はたらこスパゲッテイ。拍子抜け、賞賛、うねりのあるビートを前進させる。瞑想との同化を鼻で感じる。噛み合わないやりとりにドンヨリするコンデイション。なるべく他人を通過させないほうが、うまくいくタイミング。時間の使用法を選択する。孤独に潜水して、街に抜けていく。町のほうをもっと知ろう。歯を食いしばるより、深鈍鋭呼吸。「解放」という言葉も辞書から消されてしまう気配だ。白子とハイヒール。ミントを齧ってプロペラになる。 朝食を終えた。目玉焼き、ハムエッグ、その実はソーセージピーマンエッグ。どうでもいい。知りたくない。かわいい犬の姿の箸置きを引き出しで見つけた。幸先が良い。コーヒーを入れた。パナマ産のティピカ種のいかにも珈琲らしい味の豆に、甘みのあるコロンビアの豆をブレンドした。上手くバランスが取れた。成功だ。マグカップは2つからになって、もうひとつも少し残してあるだけ。チョコレートを食べる。包装紙には名も知らぬ蝶々が2羽。私も1話になりたい。顔と体つきにあった形と色合いの羽を。飛べなくてもいい。思いつき。真剣さも不真面目さも判断しなくていい。後で残るかどうかで判断する。ガラスアクセサリー作家は早朝に眠る。割れ物は美しい。優しく触れて真っ二つに砕けた、魚柄のグラス。運転免許の合宿中に消えた、チョコミント柄のマグカップ。砂のように消える入浴剤。うどんは無力か?『VISITORS』をかける。


つかの間の自由を

ビートにまかせて

転がり続けな(『コンプリケーション・シェイクダウン』)


つかの間の数を増やせばいい。歩くのではなく転がる。全身を地につける。「ロール」に踏み込む。夢を見る。見えているものは誰にも言わない。浸っていく。知らない、名づけようもない液体の中で潤う。薄暗い部屋の長方形。気がついたらビニール袋が濡れている。珈琲をこぼしていたみたいだ。抜け落ちた毛も気にしない。ドーナツを食べるにはまだ機が熟していない。砂糖は多すぎていい、油を受け入れる。肋が数秒軋む。「タフ」。屈強な2文字。手帳を使いこなせた試しがない。メモよりも脳内記憶。1年の付き合いよりも寿命との付き合い。目覚めを長くする。睡眠をしながら覚醒。コーラスを重ねる。ペインティングとミツバチ。学童保育で蜂に刺された記憶。痛みよりも大事に至らないかの恐怖。婉曲された、泣き顔、鳴き声の映像を再生。小学校の卒業式。そのリハーサル、木の椅子に腰かけて微睡む。詩を意識し始めた記憶。阿修羅になりきれない黒いチワワに覚えた記憶。フレンチブルドッグの口づけ。声をきかせてほしい。遅ればせながらレコーダーを使いはじめる。全て記録。用途はいらない。意味が増殖。どこを歩いてもぶちあたる。ハンドクリームの香りがやかましい。ウオッカの代わりにオーデコロンを飲んだ。グレート・アントニオの時代にかえりたい。逞しく綺羅びやかな階段、慄いてエレベーターに逃げる。蚕で肌を作ったチーズケーキのモンスター。肩車をしてロールケーキをまるごと食らう。リピートアフター新玉ねぎ。胃がもたれた。この世は今日も最高。正確な意味なんて流れながらどこかにいってしまう。仕舞いこんだ勝負下着。肘掛けにしては甘すぎる。吐き出して、こうかいに出る。ミーニングのないミーティング。野鳥の会を呼んでくれ。講演の噴水がセットでやってくる。そこにあるとは気づきもしない定食屋。ペダルスチールと九十九里浜。生きている。可能性が飽和しそうだ。めんどくさい。欠伸をした。噛み殺す必要のない場所にいる。臨機応変のトレーニング。取り乱すな。回想シーンと回転頭脳。立ち読みの時間は終わり。踏み込みの浅いコオロギ。同じ空間にいた彼の顔は、常態にして既に険しい。無責任な想像。足止め用の綿菓子。ベクトルとこんにゃくの滑らかさ。両手をするりと抜けていく。よくできている。確かによくできているこの星は。不思議過ぎる。踏みとどまろう。ロスタイム。ピンとこない概念だ。都合よくやればいい。優しく。受け身が大事だ。いい音を鳴らせ。舌を出す。もう少しの辛抱だ。冷静に。マンネリと退屈。全部剥ぎ取った後の支配者の姿。充電は官僚。芋虫とロッピーチーズ。質と量。空っぽがいい。最高の美酒は主観的。雲をめちゃくちゃに殴りかかれ。テニヲハ。貧弱な熱風。人肌恋しい。その感覚を失う前に。手を打つ。空気をいれかえる。丸ごと全部。湿度は100%。愛着がパレードする。楽団と焼き鳥。甘美な、甘美なコンビーフ。久しく口にしていない。得体のしれないままでいい。何もかも認めた。ミイラになって。ソンビになってにしよう。ファミレスの注文選びの比喩。机とメニューと目の前の人が蘇る。弾き飛ばしてほしい。スッパーを。窮屈。優しさ。素直が異端になる場所。抜け出したい。キャラメルカプチーノタコライス。新しいカフェの開店日。いつも雨が降っていた。狂喜のような渋谷駅。イルミネーションを下から覗いた。全ては試しの領域。真実は重要じゃない。雑巾がけ。今ならうまくやれる。過去だって今だった。言い訳をせめない。もう気がついた。あいうえおと内股。3階から見下ろす。ソフトクリームとイースター島。無限と靴下。発展の感触。反省とピンクペッパー。横浜とさいたまの亀ゼリー。天井のシャンデリアはご方だった。蕎麦茶は目薬のように涙を誘う。突然をこじつける。ヒントがあふれすぎている。友からの手紙。違うやり方で全て代弁されていた。テレパシーの研究。くじびきよりはフェアネスな試み。こころを見る。好き過ぎる。生春巻きが。スイートチリソース。はっきりしない名前だ。弾丸の凸起のような愛おしさ。春雨ときゅうりとエビの食感。初体験のオムライス。「ふんわり」という形容詞の付録にしたい。イメージのが楽しすぎる。楽でいい。苦しさはいなくならないから。名前を呼ばなくていい。啓蒙。ああ、憎き啓蒙。蒙古にいきたい。懐かしい。斜めの席から水が飛んできた。起こらせてしまった。自由、尊厳、個人。言葉が邪魔だ。全部音符に変換してくれ。これは楽譜だ。ああ、身勝手。生命体。あと少し。何が?だんまりの子犬たちと。ブルーバードと静かな側転。傾いた18800円。トマス・ピンチョンウルティモ・ゲレーロに騙されたい。プロレスラーの名前の変換が優秀。堤さんとアンコウ鍋。看板に偽り無し。詩人と死人の類似。別の世界で生きている。ゲリラ豪雨と腸内環境。とっくに、とっくに、何もはじまっていない。ブランコの上のダークサイド。言い訳とペリカン。本の帯。長すぎる付き合い。オールドボーイとオールドガール。古男、古女。表皮を剥がす。2015年、数字が大それすぎている。意識したくない。わがまま。痛み止めとアヒージョの素。テープを張り替える。会話が足りない。パンフレット澄んだ目元。ノルウェーのカフェに持ち込まれたグリンカレー。タケノコとスパイス。関係性。同級生。枠の生産者はもういない。無口な孫悟空。うさぎのトーテムポール。ビジネスルックのモアイ像。トライアスロンとバナナのムース。メモ用紙のちぎり方が、雑。偽りのシュウマイ弁当。牛すじカレー。配布されたホッカイロ。ホイコーローと吊り天井。宙ぶらりんなベストフレンド。ページをめくる感触を忘れた。透明人間の弟子が育っていく。70歳まで生きれるのか。あまり興味がわかない。瞬間の生命が観念から抜け出す。イエロースワンのリンパにふれる。細胞分裂、栄養補給。遠すぎる感覚。開始5分後で撤退。もうわかった!聴きたいのは今。何も取り込まなくていい。なかったことにして。懇願をいみする語尾。アクセント。姿を消すことのグラム数の小ささ。「きみ会えなくてよかった」、「安心した」。考えないようにする。考えたら滅びる。向いていない。個人的極論。カリキュラムから削除する。赤坂の路上でメガネをかけた男は、二度、三度、「大人ですから」と返答した。それで押し通した。便利なものだ。くすんだパーカーを染める塗料のことを調べる。未だに染めてはいない。業者は高すぎる。たった今知った。レイニージーンズ。ピスタチオでは月並すぎる。福袋の中身は全て言い訳。思い出話。膿を出し切る。隠れている文も全て。ケバブを焼くように。知恵も資産もない。眉毛が玄人好みすぎる。甘くない砂糖で顎を矯正。肉はいらない。君の嫌いな洗剤のにおい。退屈と心中。先は長い。希望にも落胆にもとれる。液体窒素。豚の横顔。結婚の知らせ。おめでとうのショーケース。表参道。人だかり。ラズベリージュース。疲れ果てた。買取査定に向かう気力がない。後回し。可動域の狭い後ろ回し蹴り。投げ銭式のグランドレスリング。やりなおし。はっきりと、こっそりと。下北沢の天井。レンガにもたれる。ループするコーヒーゼリー。猫を思って泣いた。マンチカンノルウェージャン・フォレスト・キャット。賞味期限切れのキットカット。「くそくらえ!」、「いやだ」。次は1年後に待ち合わせ。区切りがいいか、悪いかなんて、今日ぐらいは気にするな。伝わらない。包帯だらけ。一生分のバルコニー。空腹。スルメを噛むより、舐めたい。上手く隠せない。芝刈りの途中。右手と左手の長さの違い。知っても対処できない。右、左、いや右斜に行こう。利口なフィンガーペイント。数えたら111枚。明治時代の段落の区切り方。ナショナルペイントオフィス。NPO。「お遊び」、無尽蔵の荒野へ。蒲鉾のようなひなたぼっこ。梯子とコンクリート接触をイントロにする。新しい写真。忙しない。オーブンに閉じ込められたグラタンの浮き沈み。泣いている怪獣と体重が。いつでも取り戻せる。回収できる。不気味な空が美しい。少しだけの昼寝。真っ白な肌。階段とダウンジャケット。いつかはやらなきゃならない。「スピード」という名前の猛毒獣がみえる。大丈夫。耐久性について講義できるまで知り尽くせば十分だ。塩化ビニールを曲げた。ハローワークとマンデリン。固有名詞。他の誰とも、どんなものとも、重ならない名前。「クンシャモ」。真実と6分29秒。銀座の街は銀行ばかり。終わりが側を横切っていた。ナイフのような白煙。体温は上昇。体脂肪との3本勝負。マスターキーを出すまでもない。「失笑」された数だけで天まで届く。アウトサイダーのサイクリングショップ。日本を横断した経験。人体を見ただけではわからない。湯豆腐と卵白の白さ。「今日のランチはカレードリア」。カレーうどんは饒舌過ぎる。誘惑すらされない鼠色。悲劇的な指紋の感触。呼吸法。陸地のスイミングスクール。カラカラにかわいて泳ぐ。たこやきのように硬さと柔らかさを両立できたら。ガイコツの歌劇団のために粉物を用意する。終ったことにも気づかない。生きているうちも死に出会う時も。尖すぎる11月18日。あの日からのブラックベリータルト。無理強いはしない。ニュースペーパー・ラブソング。牛が泣いている。真っ黒に毛を染めて。動かなくても知ったことか。カカオ食堂。世界を救う小顔効果。シリアスになろう。時計回りにいったりきたり。のらりくらり。賽の目型のスタンプ。時が経って逆回転。見え透いた大の字。よれよれのバタートースト。スキー板と瞑らな眼のブラックバード。循環していく機内モード。思慮深く、注意深く。抜きん出た解像度の悪さ。青二才とグリーンボーイ。瞑想。黄色と赤の確実な混交。証拠を残す。確実に。出たとこ勝負のスイング。抱え込みすぎて処理できない。手を付ける前に狼狽える。経験のペーパータワー。口にしないことで撲滅を招く。キリがない。今日も過去が新しすぎる。ウロウロと都合のいい場所ばかり。本物のような偽物。

を失えば、ミウゴキガトレナイ。流れに任せる。足元の川の。遠くをみる時期ではない。水面の黒い魚。謎のマスクマンとアボカド。小細工をモザイクで隠す。うしろめたさ。はずかしさ。白髪は隠さない。焼きビーフンと大差はない。負けるにはまだ早い。寒い。イヤホンで呼吸困難。ほんの少しだけ俯く。うつぶせになる。夕立にさらされたハードディスク。披露と穴あきハンカチ。落としすぎた。いや、落としていることに気づいたから、疲労。彼の言葉を、彼女の言葉を。坂を昇る。麻布の坂を。ノウハウは全てやりきった後でいい。言葉はもういい。毛布にしかならない。被ったままでは歩けない。服を着ていても裸。警告は抹茶プリン。朝イチでは胃がもたれる。暴力的なハンバーガー製造。時と場合によりけり。海の中でしか出会えない生き物。潮?のにおいと海藻。怖がろう。弱さを停止させない。荒れ地はクリームブリュレ。好きな食べ物、苦さと甘さ。晴れているうちにいこう。時間はないし、時間はある。蕩けそうな背もたれ。底が抜けそうな足場。おちていきそうな身体。すでにはじまっている。やりかたは正直者。今更かえれない。純粋な時間なんて誰にも手渡しできない。今のために。今に祈りを捧げる。逃げ場はない。矛盾の指摘。安易さは悪魔。ヒステリックを小出しにする。唯一守った約束。未来には興味が無い。頭のおかしいウソつきかもしれない。アコースティックな音色が強く響いた。スモーキーな声を感知しても、騒ぎ立てない。探し方を掘り起こす。うまくやれているだろうか?自己中心的。脇の方に、端の方に自己を置いた絵を上手くイメージ出来ない。その人は足を畳んで、下を向いている。人々は優しい。そういう言える時がある。数え方の問題か?ターンテーブルの上の断定。停滞がスキップをしている。弾みが欲しい。欲しがってばかり。辛くても大丈夫。辛くても楽しい。何が出てきてもかまわない。倒れない。眠るだけだ。ダウンしない。職業はスリーパー。パロールはどこにある?遠くても到着しないわけじゃない。教室の記憶を誘う、机への俯き。上になるには右腕。利き腕。掌底でも突っ張りでもいい。体重を前へ。割くような、張り倒すような鋭さまで連打。「狂気」の定義、ニュアンス。鑑定士は布張りが似合う。停止していた。歩こう、泳ごう。移動手段なんてどうでもいい。コンピューターでも歩かせてくれるなら、それに委ねる。何度も言う。時間はないし、時間はある。カカオの濃淡。パラオの瓢箪。空気の薄い場所になれる。犬、豚、象2頭、羊、蛙、海豚、小鳥4羽、ペンギン3羽、2枚のコイン。机の上にのっている。空っぽの引き出し。さらわれた人生。切れ目のないロングラン上映。異端が風景に同化していく。恐怖のクッキー。家族を消しゴムで擦る。油性のインク。便宜的な表現。それらしく、それらしく。結構なことだ。一理あればいい。錘を脱ぐ。やりたい放題。無料で時間無制限。アンテナを折りたい。「死んでしまいたい」を仕舞いこんだ。姿が実態が尊い。手触りは一瞬。開けにくいドアを上手くすり抜ける。漲るような何かは遠い。落書きがかければ十分だ。通知表の最低点は気にしなくていい。ヒゲを濃くすればいいというわけじゃない。悪口はやめておこう。伸びきったビデオテープ。動画サイトを通じて姿を知る。たった今、口をついて出る声だけでいい。思い出は不自然で美しい。必ず辿り着ける。辿り着く。汎用性のなさは承知だ。パンクしてもかまわない。決まりきっていることはあるのか?静寂。喧しい。故障した機械。ネゴシエーションは煩わしい。ゆっくりいこう。確認ばかり。安心が飽和して、暴落していく。恐怖は優しい。今は終わりを望まない。スリップしていい。再生工場。家賃はいらない。そもそも空間ではない。存在していない。友人との会話。2時間30分。ヒストリーのシンクロ。同じ振付。同じ風景。同じ書き出し。ココアをゆっくり飲む。段取りが下手くそだ。コートを脱いだ。見覚えのある違う顔。喫煙所でも、券売機の前でも顔見知りに出くわす。愛情は理解。入り口は様々。この階に限っては一箇所のみ。繋がらないLTE回線。重たい。何トンだ?ご立腹が生えてきたほうが健全な芝生になる。手入れを忘れずに。石段の上でランニング。米とパンを同時に食べる。ガーリーな装丁の本。私物と見紛う優しいクッション。並ぶ場所がわからない。ファアネスを見失う。スルスル。ついつい時間を延長。誤っても訂正はきく。失敗を避難させろ。シェルターで自由に遊ばせる。クラクションはきこえない。本気の防音。今日は歩いてかえらない。とりあえずの正解。知らぬ間に世捨て人になっていた。先月中は。それでいい。記憶しておけば。根っこを辿る。穢れで生命維持。電話はならない。すれちがい。約束をしたまたひとつ。あきらめない。動く限りは。本当は絶望なんてない。撤回したっていい。回転し続けろ、停止を挟み込め。コントロールのふりでいい。デがイニシャルの単語。ディスクトップ。不敵な涙。綿棒の落下。シャッターチャンス。逃げていくハリネズミ。愛情は伝わった。口に出さずに。コンビニによらない理由ができた。言葉で声を想像。痛み入ります。必ず会う。ヘビー級の死生観。ベースラインは規則的。変わるために代わり映えのない日をこなす。すれちがいの詳細をチェック。本当に、本当に、年齢を忘れてしまったんだ。信じる人を求めなくていいのが真実。部屋に落ちているゴミの色の絵の具だけでスケッチをした。本日のテーマ、メモ帳の封印。そこそこのがんばりとボサボサのなわばり。頑を張るのはいいことか?理屈、疲労、憔悴。新しい友だち。誠意を飲み干す。ゴクリ。音がする。人間であること。それぐらいは認める。また、疑うかもしれない。優柔不断はダンスのビート。どうぞご自由に。何も心配していない。視線は完全には逸らさない。エンドロール。空腹だ。座っていられない。変拍子。うれしくない。ドライアイスのような鼻筋。間を開けると生きている実感が襲ってくる。一緒のホラーだ。襲われたい。圧倒的なものに。キグルミが絶叫。顔写真の海に入浴。鳥肌がやってくる。逃げ出そう。ブーツと4人の微笑み。タオルで詰まりを取り去る。引き際の宅配便。


2015/2/6

布団を出るのが遅かった。昨夜の21時過ぎにも目が覚めた。それから日をまたぐ前に何回か目が覚めた。今日になってから、2時頃にも目が覚めた。どうも布団から抜けだした気分ではない。それからまた眠る。誰かに突き放される夢、誰かに嫌われる夢、誰かを抱きしめる夢をみた。都合が良すぎる。収集不可能だ。6時半に布団から出た。今日は朝食はヨーグルトで済ませて、珈琲を飲むつもりだった。歯を磨いてから、そのまま珈琲を淹れてしまった。パナマティピカとコロンビアナリーニョのブレンド。私のコンデイションのせいか、ブレンドの配分のせいか、前回のほうが美味しかったように思う。仕方ない。終ってしまったことだ。今日も寒い。夜の予定の準備をしよう。書類の記載。手書き。現世的な意味での正確さが必要な作業の時は、音楽をとめる。集中の種類が違う。この最中は間違ってはいけない。異常ではない。いろんな場所にいこう。区切りがついた。日常という行為に切り替えよう。メモ帳を1日ぶりに取り出す。話をよく聞く。目を合わる。顔の角度に気をつける。姿勢に気をつける。言葉を選びすぎない。身なりは清潔に。心は穏やかに。緊張には寛容に。謝罪は誠実かつ具体的に。必然性を頭上に添えて。たった一本の電車に乗って。深呼吸をして。元気よく、元気よく、元気よく。抱え込みすぎてパンクするな。十分に言葉を尽くせ。恥を愛せ。生理的なマナーに基づいた気遣いを。これはマニュアル書?調子が狂うことが正常だ。正常だったことなんて一度もない。つまりは大丈夫だっていうことだ。不安だけでは滅びない。選択する権利がある。バイオリンが聴こえる。アルゼンチンから広島まで。やたらと蝶々に興味がありすぎる。メールはこなくていい。願望、欲望。何も浮かんでこない。部屋が散らかった。心の弱りを認めるしかない。認めることがミントタブレット。すっきりする。「くだらない」。批判にもならない。30分経過。砂時計が美しい。いるだけでいい。子犬の箸置き。拾ってきた場所もわからない。箪笥の中のメッセージ。タケノコはどこだ。緑が優しい。あたたかいタオルを準備しておく。少林寺憲法。このままいこう。空手は続かなかった。白帯、無冠、比喩。タクシーは拾わない。気恥ずかしい。時代の流れ。手触りが希薄。全てがチャンス。ビニールシートを剥がす。打ち付ける音の響きを覚悟している。起きうることのイメージ。シナリオがシールド。横文字よりも靴下がほしい。末端からあたためよう。ヒーターは頼りない。終わりを感じる。今も。かまわない。怖がるなら、今を生きる。大嫌いな教訓が多すぎる。金庫が張り裂けた。うさぎは二重跳びをやめない。ただ夢中。微笑みに終わりがない。人のいない場所で俯いた。今日のテーマは一息。八の字を描いたのはいつだったろうか?鳥という言葉よりも、鳥そのものを眺めたい。恐竜に似た用紙。色彩の豊富さ。時に単色。発情する表情。歩く姿。跳ぶ姿。物足りない。全て持ちされないなら。移動するしかない時間なら。荷物は極力少なめに。体積のないものがいい。経験がいい。文脈とマスクメロン。三日月の角度とフォルム。平穏が足りない。濃度を研究。正解ではなく回転を。寒い。忘れてしまおう。やったことの全てが失敗。死を前にしての実感が、そうであったらいうことはない。頭脳の中の住人が多すぎる。お手頃なのがいい。電車に乗る時は。マンハッタンへのお見送り。行動力なんてくそくらえだ。バラバラで構わない。バレンタインは無力な土。饒舌といちご大福。生々しい苺。混ぜることなんてない。不意をつかれた。涙の河とCDR。心穏やかにたこ焼きが食べたい。つつましく、たくましく。煩悩を吹き飛ばす。また逆回転してもいい。全てを許容という概念を目的地にする。拘束は禁止。感情が足らない。寒さが余計にひどくなる。拙さを許して補う。自覚的。オリエンタルなマリンバ。頭を抱える。首が痛む。ひけらかしはたくさんだ。原稿を燃やしてくれ。情緒安定。ホラーだ。巨大な黒目。エビドリアとカニコーセン。文房具と晴れた1日。雪は積もらなかった。時間の足りなさについて、脚本をかきかえる。恐れないという虚勢を愛する。完璧の価値。悟りは遠い。隠し切れないことばかり。慣れてしまう。いいことなのか?こだわりのない国へ行こう。ピザ屋には行列。古本屋は空き家になった。タイ料理屋は長老のよう。矛盾を恐れぬ黄色い看板。全国に散らばった保健室。お菓子が足りない。マーブルとアポロのチョコレートだけだ。両手で顔を覆う。いつまで生きれるのか?誰にもわからないと書かれていたら正解だ。図書館の記憶。静寂。4階建て。地下は2階まで。圏外のスマート、繋がらるガラパゴス。上手くいかなくなってしまった。行き詰まった。失敗ばかりが突き刺さる。脆い白テーブル。関係のない掲示板。涙はいらない。文学全集、参考書、備え付けのパソコン、外国語のラウンジ。タフなコピー機。一夜限りのかけうどん。寂れたシュガードーナッツ。笑う声が伝える人のよさ。乗馬部のかなしみ。エリアを広げすぎた屋台。清潔なウイルス。悲しみを噛み締める。早朝を恐れない。誰よりも早く出かけていく。日曜日の朝。憂鬱なコールアンドレスポンス。脇見をしているカラーひよこ。苦しい。場所に合わせた発言。引き出しが飛び出している。寒い。弱音は聞こえない。部屋にいる間、永久に泣き続けるのもひとつの手だ。見えなければいい。密室の実験。言えないことは隠せばいい。合法ないで。まだ半分以上ある。朝になったばかりなのに、夜明けが遠いという感覚になる。汚した張本人はどこだ?寒い。いい加減にしておこう。寒い。ボールペンと鉛筆を机の脇に落としてしまった。「もう、これ以上死にたくない」という言葉が頭に浮かんだ。出てきた。日常における言葉の不足を認識。リチャード・ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』をお守りにして出かけよう。まだ9時間近く先の話だ。何度もいい。そこで失敗したっていい。偉大な休息と呆然のために、時間の隙間を埋めておく。言い訳は美しい。スヌーピーは作家だった。場合じゃないと言うのも飽きた。どんなチョコレートが待っているのか。汚れたキャンドルと……。寒さに気を取られて忘れてしまった。密封度の高い袋が膨張している。マスク越しでも十分に届く珈琲の香り。「もし、あの人が生きていたら」、それがこの文章かもしれない。適当なことばかり言うな。鏡が曇っている。髪の毛をまとめよう。若白髪が減った。代謝もクソもない季節だ。存分に伝えきる。終わりは隣人。重複。機が熟したら、あの人にあやまろう。わかりあえないままでいい。あの作家が好みそうな歪んだギターソロだ。アンプ付きのスピーカーにヘッドフォンをつなげて工事の音を遮断している。昼食のメニューはなりゆきに任せる。昨日落とし忘れた、浴槽の汚れを注意深く落とそう。ウイスキー飲む、時間的余裕を作る。ヘルシーな再会。メルシーな最下位。長いタオルを荷台にのせてホコリを防ぐ。歩幅をかえてみる。挨拶をしてくれてありがとう。記憶に残る国語の教師。おぼえていることを伝えたい人をリスト化する。アウトレットの眩しいスニーカー。セオリーが泣いている。アイスクリームは溶けなかったことにしよう。感触。トッピングは面倒でやめた。誰もこなくなった別荘。やけに狭い。猫とピアノがよく似合っていた。いつまでも活躍してほしい。文脈の氷上スケート。戯言とブラウンシュガー。取り合わせが悪い。閉まったままのコンタクトレンズ。メールを読み直す。文章は変わらなくても、読み手がかわる。天気がかわる。全てが変わる。フェルトのブローチは白髪と毛玉を生やしている。噛み締めるものが欲しい。乾燥した烏賊。味の濃いガム。冷やし中華で夏のふり。「冷やし中華」の響きは世俗的だ。対案が浮かばない。「汁かけ中華麺」。食欲が失せた。やはり寒い。3月までは寒いはずだ。少し中断。メールの返信。不真面目だ。これだけに集中することをいずれはやろう。この1ヶ月の間にも、書くことだけをする時間を作る。麺つゆについて教えてほしい。これまでの麺つゆに立ち戻れなくなるくらいに、圧倒的な麺つゆについて。知識と経験が不足している。一から学ぶことになるけれど、これまでやってきたのと同じことだ。繰り返し。ケネデイ大統領の顔の金太郎飴とマロン味のロールケーキ。気配を感じ取る。雰囲気は穏やかで波は小さく。寝起きの写真。無防備な表情。細胞が無防備だ。ワンデーパスでは回りきれない。歯向かうには歯ごたえが足りない。「え」が母音の言葉を語尾にするのが困難だ。現実的な行為ほど純粋な現実逃避に近い。膝を打つのではなく、太ももを打っている。オリジネーターがこれからはじめる実験のチラシを読んだ。頭がクリアになった。全てを自力で、いつか行き詰まる。弱さしか信頼しない。強さは忘れ去られている。移動遊園地になろう。頼む必要のなかった烏龍茶。覚えておくには傷が多すぎる。月島の景色。まやかしでいい。何か別の形でまた出会えれば。いい変化だってないわけじゃない。また言ってしまうんだ。数え方の問題だと。何が理屈で、なにがそうじゃないのか。独り言。静かな相席者が怒鳴る。静かな声で怒鳴る。定義なんて吹き飛ぶ。根に持っていそうだけど、そうじゃなかった。ホッとする。気温はあがらない。休憩をあまくみるな。国が国ならとっくにプレジデントになっている。巨大な器量と物腰の柔らかさ。安心して委ねよう。独立独歩を酸素カプセルに放り込む。メキシコと日本を行き来して、スペイン語と日本語語差ボケ。言葉が通じる人がいない。会った時点でどんな人かわかった。最初の一手は直感。真夜中の帰り道に、公園の木に登る。そろそろ、書経の時間だ。


2015/2/7

言葉から逃げろ。紙の束から逃げろ。今日は受け止められない。スタンプにしか見えない。部屋の掃除をした。箒と雑巾。埃を処理した。排水口を歯ブラシで磨いた。洗面器に張り付いた髪の毛を捨てた。肩が痛い。首が痛い。姿勢が悪い。時間だけでは解決できない。動き続けるしかない。退場を命じるレフェリーはいない。カーテンと窓ガラスの先の晴れ間だけが救いだ。蕎麦屋の手書きのチラシ。誤字は黒く塗りつぶされていた。食卓のテーブルとオーブントースターの隙間から、熊が出てきた。豚汁を信用しすぎている。警戒は怠るな。蒟蒻が詐欺師かもしれない。汁が染みこんで、柔らかくなったキャベツ。細切れの豚がいたのかどうか、記憶の正確さに自身がないよ。付箋の色分けに特に意味が無いことを、日常に応用していく。仕事も休息も掃除も会話のための外食も日常だ。ジッパーを閉めろ。素肌に風が堪える。首の痛みが寒さを紛らせてくれる。どこかで手を打とう。ストレッチにマッサージ。。面倒臭がる余裕が無い。電車の中には黒いコートの人ばかり。オールドスクールな柄の悪さはポテトフライをつまんでいる。体育会系。久しく耳にしていない言葉。麻痺したほうが楽。知らなければ、何も起こっていないに等しい。みたらし団子を垂れ流す。2013年の桜の木がよみがえる。選択ミスだった中華料理屋。プレゼント用のリボンを踏んで、転びかけた。非日常の覚悟。写真が見当たらない。いらなくなった名刺ばかり。住所も職業も変わった。いなくなった人のことを、そっと思い出す。誰のことかも、いつのことかも言わなくていい。内臓の中の嵐。テレビゲームよりもインターネットよりも寝床で考えごとをするほうが失う時間が多い。汚れた上着を洗う。形の潰れた帽子は捨ててしまった。キノコソテーでも食べよう。梅干しは直接的過ぎる球体。口語にこだわらないようにする。でまかせがランチをごちそうしてくれた。身体が元気じゃないといけない。観念は軽くて透明。無。もぐらになろう。後ろ半身の感覚が鈍くなる。待てど暮らせど、小ズルい女はこない。断線したイヤフォンが床に落ちている。狭くても身を細くすれば大丈夫。次の方がいらしています。退散しよう。マヨネーズにこだわりたい。変化のものまねがほしい。一度たりとも途切れさせない。コーヒーメーカの上に飛び乗る。高いところへ。屋上へ。鎖で綱引き。矛盾。もう泣き終えた。電子音と睡眠薬。映画でもみよう。嫌だ。好きじゃない。炬燵にさらわれたバイタリティー。麻酔がほしい。布団を身体に巻きつけた。充電は僅かに未完了。記憶のあてにならなさを、あてにする。痛みに弱くて、チョココロネが好きな男。正直になりたい時もある。アンプのヴォリュームをあげる。木の実を齧る。珈琲豆という木の実。フリスクを買いに行く手間が嫌いだ。目を覚ませてほしい。油田にそっくりなぬいぐるみ。おしるこに何が変えられるのか?ペンキのにおい。お尋ね者は責任。バッグは3つ立てかけられている。トイレに潜むホラー映画。粘土を揃える段階の自覚。ソファーを土俵まで持ち込もう。青汁だって、ずっと認めれたいと思っていたはず。金網と早合点。下手すぎる見出しを読んだ。お菓子の世界に戻りそう。怠惰だ、何も起こらない。サッカーボールの味。9年経過。エンジニアのクビスジのホクロについて、充電アダプターの保証書の空白に書き込む。巨大な写真集をあげ、おろして筋肉を収縮させる。オレンジとみどり色の表紙が転がっている。本棚の隙間で反り返っていたCD。こんがり焼けた小さな魂。4,5時間も昼寝をした。昼寝の後味の悪さに引きづられて、さらに眠ってしまいそう。日は土曜日。2000年代初頭に部屋にあった、小さなブラウン管テレビ。ヒットチャート番組のリピート放送。素麺と天ぷらが夕食の日はいつも激しい頭痛になった。分不相応で落ち着けないホテルで食べたバニラのシフォンケーキ。クチバシの黄色いヒューマンクライシス。クチナシの生命危機。下手くそが!印鑑を2回おした。代々木公園から新宿まであるいた。ワンタンメンを食べた。終電で帰った。1時間かけて、100メートルを移動した。布団から飛び出す。釜玉うどん、粉末を溶かして作ったスープ、誰かが余らせたポカリスエット。ぬいぐるみの猫の姿勢は見るたびに悪くなる。少し修整。椅子から立ち上がる。青緑の瞼は不機嫌そう。忘れられない顔になった。かたまった米粒が金平糖にかわる。涙はつまらない。剥き出しは悲惨。傷口を3箇所消毒。先行投資のようなピンクグレープフルーツ。見た目は刹那的。フィールドワークではなく実地体験。マフラーは白い。ステーキが食べたい。肉の味、肉の汁、肉の赤。あんドーナツをかわりに食べた。。搾り取るというポーズまで使ってしまう。何もない。出てこない。空っぽの井戸。暗く錆びている。修行するしかない。集中力、諦めの悪さが師。1人の道場。少しづつなくなっていた、気力がもどってくる。10分で終わらせて。食事を忘れて、世も捨てる。日本酒を飲み干して、帰路を急ぐ。常識的なフランスパン。中野坂上のオムライス。人違いのサラダバー。見つけそこねたアンダーバー。失敗のアピールが過剰。大概。どんな未来。過去にイメージしたものは間違っていた。その反動で、イメージすることを躊躇。理想。マスクマンとして身を隠しても唱え続ける。絨毯を汚さないように。電子レンジのベルの音。行方不明者のプロフィール。期待以上の巻き髪。白髪の4銃士。大きなボタン。清澄白河バーミヤン。餃子と辛いラーメン、海月のサラダ、ドリンクバー。世界三大バックブリーカー。ゴリラとキャットウーマン。匿名はやめよう。誤解。異常な発作に似た登録作業。スヌークのTシャツ。教会のカウベル。役割を嗅ぎつけて、流れに任せる。前菜の下仁田ネギとベーコンのクリーム煮。長靴が脱げない。2つ並んだビール瓶。気の毒なダルマ模様。反抗期の血圧計。焦げ付いたソース焼きそば。日曜の食卓。開かずの紹興酒。負けてしまいそうな呼吸気管。請求書に板挟みになった世界史の教科書。悪夢以外の夢を知らない。18:53分に炊けたご飯。舌を隠してパリに戻る。安物のマスカットティー。透明のバナナケース。鞄の中で傷まぬように。面接、雑談、情報交換、即興のお芝居。台本なんていらなくなった。緊張と吐き気。全治は面接終了まで。合否の連絡猶予の最後の日に再発予定。誰でも、きっと、おそらく、舞台に立てる。表情の確認。笑顔、ノイズキャンセリングマスク。マナーの体操。魚肉ソーセージで空腹をとじる。水星の上に立つペリカン。毒を混ぜた金柑。ジーニアスとホームレスの夫婦。数が多ければいいってもんじゃない。気に入らなくても剥がせないステッカー。小慣れすぎているのが信頼出来ない理由。ため息と魚の干物。批判だけではビスケットが膨らまない。長野のミネラルウォーター。今日の終わりが遠い。首の痛みが懐かしい。このままでは眠れない。昨日の朝、渡した手紙の返信はない。感想は人づてにきいた。唐辛子がないから、ペペロンチーノを断念。ニンニクだって偽物だ。モロッコ料理屋は行かない内に潰れていた。何となく責任を感じる。アイスクリーム屋、地味な看板の弁当屋。顔の濃い男。頑固で口が悪く正直。そのままでいてくれたら。青年は13歳。カロリーが足りない。開きやすくなったドア。これであの人を招待できる。疲労と同居。感じは悪くない。コンセントを踏まないように。周りからしたら不可解。重ね着しても凌げない寒さ。明日よりマシならこのままいこう。場末を凝縮したカレー屋。痛みは消えない。下手くそ。下手くそ。悪口を貯蓄。おんぼろの封筒。約束までもたせる。不忍池で妊娠。噴水と鳩。動物の言語のテキスト。外国語ではなく外種語。猫だって散歩がしたい。表情から読み取る。正解を確認できないのは優しさの結果。フクロウの丸み。手詰まりで、持ちだしたパイプ椅子。頭上から打ち下ろす。シャンプーハットを外せたのはいつだった?ピンク色のキャラクターもの。記憶は変容していく。非時系列の順序。グラグラの秩序。妻とは?夫とは?夫婦の成り立ちを手でつかめない。洗ってもいないのに髪が濡れている。全ては手遅れでも終焉はこない。無様なハッピーエンド。犬が撫でろと言っていると、翻訳者が訳す。博物館の蓄音機。冷蔵室の日高昆布。パラシュートの様式美。装飾は空虚か?脳みそが漬物状態。休日前のガーリックトースト。届かなかったピンバッジ。いつの間に注文取消し。期待はずれ。ネイビーのダッフルコート。不味すぎるスウェーデンのインスタントコーヒー。泥水に歯磨き粉を溶かした味だ。きゅうりにご無沙汰している冬。会いに行くならコンビニのサンドイッチ。春の足あとは嘘くさい。さくらだ。あの店長はまだやめないのか?幼少期のトラウマ。もしトラウマという言葉を知らなかったら、より辛かったかもしれない。身を寄せるスペースのように名前をつける。孤独はいいが、孤立はつらい。苦しくても辛くても、こわくなければ息が続く。青春のアイコンなんて何もない。退屈な踊り子。曇った日のラベンダー。カマンベールチーズと水菜。和菓子屋の存在を無視する不誠実。夢中で写真を撮り続ける、駆け出しのデザイナー。80歳以上専用のハンバーグ。粗雑なプロット。苦し紛れに幽霊に擬態。鉛色の小学校。カセットテープの標本。ニョッキのバター焼きと虫取り網。生命の数珠つなぎ。チャーリー・パーカーが育てたさやえんどう。ヤングコーンの消化酵素。何もない1日に変装しているスティーブン・スピルバーグ。懊悩の喉枯らし。ハチマキへの嫌気。おやすみを言う相手がいない。一人芝居の延長料金。漫画喫茶で読む文庫本。薄すぎるコーンスープ。水しか出ない病院のシャワー。帰り道の冷凍スープ。睡魔のお面を被ったおたまじゃくし。過呼吸に感情を奪われた。


2015/2/8


手をつけ始めるのが日に日に遅くなる。現実にしるしをつけている。より角度が急になった悪い夢について、目覚めた後に考えた。今は考えたかった。浪費。やりたいように。責任については他人にも自分にも決めさせない領域。比喩的に畑を耕す。直接的に窓を全部を閉める。今日は閉める。閉じると開けるを間違えずにすむだけの余裕がある。深呼吸。室内でしか着れない、色合いのネルシャツ。温かく。気を引き締めて。シャープなだけでは短命。外の空気は悪い気がした。喉が痛い。階段は郵便局員が持ち込んだ台車でふさがっている。勝負に負けた。肉体の逆立てられそうな部分を逆立てた。背中に感じる気配と恐怖を押し殺すために。真っ黒な清掃道具。気が気じゃないクリームチーズ。表情を無理やり作って、車が激しく行き交うスリリングな通りを往復した。人が足りようが、足りまいが、呼ばれていない動物には関係ない。裏読みのルーブックキューブで時間つぶし。天気が良くなったら図書館にいこう。カラフルなボードで通行証を掴む。鼠色の無口な小さい恐竜。大人しさをレコーディング。人見知りが足湯を避ける。隅から腸までチェック。隅という字の片方を腸と間違えた。無縁のワーキングホリデー。嫌味なホットチョコレート。禁止語、「まだやってたのか」。ブルーライトが継続を拒む無力感を連れてくるなんていう言葉は他人の言葉のように聞こえる。工場製ジャムパンの騒音。投資の聖書と古典の文庫を捲る接触音。空豆とラーメン屋の匂いがする車内。先輩風と冷風が吹き付ける冬の車内。直ぐに透けだす。ハンカチで汗を拭き、古いマテ茶で一休み。誰の得にもならない電車の乗り違え。鉄分の足りなさを把握できない。毎日右手を圧迫している。睡眠に不向き。呼吸に不向き。関節に不向き。義務ばかり不向き。落とし穴の中で眠る。渡しきれないヒマワリ。大げさなビニールテープ。協力体制。群れをなす口内炎。あの子の結果はもう見えている。はじめから。考えだすと憂鬱になる。他人からの信頼。生涯縁のないものだ。無能とは?真にやりたいことに行き詰まること。歴史。懇親はいつも空振る。拍子抜けの第一声。入場料を口にしながら。豚に真珠のスピーカー。砕けた木魚を忘れない。白いプラスチックの橋上。緑の枠の砂場。低地の砂山。湿布を拒否して前進する。眼球を上手く癒せない。ささくれのように粗い呼吸。俄雨のように移り気な関心。モノクロで足りないものをまやかしていた。空っぽのウイスキー。香りで我慢。さんまのひらき、凍らせてさよなら。目は覚めた。冷めない映画を観て、感動して、欠伸して。人の音と雨の声が交じる夢。果てしないようで儚い日々を思って、また眠る。絵の具で描いたような海辺に、冷凍保存された痛みが浮かぶ。紳士のふりをした筋書きが、全身を隠した言葉で生誕を押さえつける。大地と空は叫んだ言葉で、狂気の冗談を飲みこむ。浮かび続けた瞼の曇りは消え失せ。叡智は2匹の猫になる。屈託のない二匹の猫と、恥ずかしがりやの1匹の猫。嘘のない猫。今と近似の猫。両手を、首の裏を熱くさせる猫。鋭くなるために丸くなる猫。景色を塗り替えるペインターキャット。儚さを永遠に変える猫。マフラーをした毛蟹。未開封の製本テープ。「生まれてこなければよかったなんて言うな。オマエは何様だ。生まれてこなかった経験もないくせに。生まれてこないことの何が分かる?生まれてきた経験はあっても、生まれてこなかった経験のないオマエ。ワタシは生まれてこなかった人に会いたい。」気に入っていた鹿柄のセーターがみつからない。リンクを知っている子豚たち。スニーカーとTシャツを迷わず手にとって買った、16歳になる年の春。百科事典に出会って傷を癒やした。紙の束で消毒。知識で痛み止め。いつかなんて言葉を口にしたら、思ったら、明日どころか今日も失ってしまう。湿った空気と黒ずんだ黄色い壁。汗の匂いを消して。青年になってから、水を求めない癖をつけた。気持ちに遊ばれている。感情の腹話術。足りないものはわかっている。携帯電話に頼る天気よみ。空腹、無。渇きは従順。べったりと張り付いている。机に座り続ける。誰かの、仕事で疲れて死んだような目をした顔はかわいらしい。

2015/2/9


おはようございます。5時30分前に目覚めた。長時間眠った。寝つきがわるい。目覚めても悲しいほど悪い夢。感覚はあるけれど、左腕を押しつぶすように寝ていた。瓶詰めの醤油のにおい。結論ありきのホームパーティ。脳味噌の眠り、歯茎の停滞。


2015/2/15


信じられない。今日が2月15日だと正直に書かなくても、誰か傷つく人がいるとは想像できないし、詐欺罪にもならないだろう。意味とはよく付き合い方がつかめないもの。この前、最後に文章を書いた日は自分自身が枯渇しているような感覚で、書くことが何も出てこないように思っていた。枯渇の当日だった時は、まっただ中だった時は遠い過去のように感じる。具体的には思い出せない。その日は書くことを諦めた。それからパソコンのキーボードの「G」を外してしまったり、電子レンジを壊してしまった。ナスを温めていた時に、電子レンジが小さな黄色っぽい火花を出し、ブチッという音の後に停止した。それから全く動かない。たまたま、壊れるタイミングだったのかもしれない。何となく落ち込んでいった。新しく、以前使っていたものより簡素な機能のレンジを買った。そして、今日まで。待っていればなにか書けるという感覚というか、体内空気のようなものに浸って書かずに残り時間を消化した。生きている間、物心ついた時から、頭の中で難しそうなふうに何か考えることをしてきたのだから、書かなければ、自然とそっちに戻っていく。それでは、流れは変わらない。生きている、この状態を書くことをしよう。また、手をつけてみる。書いていた頃の記憶。スイッチか飛び込みの合図のように珈琲を飲んでいた。記憶の中のオムライスやドーナッツの味を思い出すように、珈琲を仮想飲する。クリアピンクの箱に入れた珈琲豆の束の中にない種類の珈琲。(ガテマラエス)ペランサ農園の パカマラ種。大粒の珈琲豆。お店の紙コップ。上品な舌触りと確かな飲みごたえを思い出す。繰り返しでもいいから記録を続ける。スーパーで買物。豆腐、白菜、うどん、もやし、ニラ。豆苗はやめて、豆乳胡麻鍋の素も買う。会計を終えて、袋詰をするために荷台に移動している時に、ビニール袋が落ちていた。拾って、レジ係の女性に渡すこように判断。「すいません」と話しかけた時の女性の顔は気分のいい様子ではなかった。何か悪い指摘をされるのかと思ったのかもしれない。女性の積極には何も問題はなかった。私のその後の言葉までに間が長かったからかもしれない。「これ(袋)が落ちていました」。女性は笑顔で「ありがとうございます」と言って、袋を受け取った。袋の存在に気づかずに、袋を踏んで転んでしまう人がいる可能性を考えたら、すぐに袋を床から取り除くという判断は間違いではなかった。そう思いたい。袋がそのスーパーのロゴ入りのものではなかったので、それを店の方に処理させてしまったのは悪かった気がする。もっといいやり方はあったはず。できなかった。私は不器用で繊細ということになっている。一人称を僕にしようかと直前まで考えていたけれど、自然と私と書いていた。不器用なので生きているといろんな場面で形の悪い凸凹のような細部を重ねてしまって、それが自分に強く跳ね返る。繊細ゆえにそれに傷つく。12月21日に埼玉県の越谷市で久々に会った、助けてもらったことのある方の顔に、しゃべりだした勢いで飛んだつばを顔にかけてしまった時に、もっと即座に謝るべきだったと思う。もう一度あやまりたい。反省と自己学習の点を先でつなぐしかない。書く感覚が思い出せない。以前よりもきっと下手くそな文章になっているだろう。より自然な文章でもあるはず。何でもいいから均衡に辿り着く。文体なんて気にしない。ウズラの卵みたいに気づいたら割ってしまいかねないものでもない。テーブルの上のものをまた追い出した。必要ない。今は。世間と繋がってもいいが、こちらから繋がろうとする必要なんてない。これはそういうものじゃない。どんな進行法でも大丈夫。イメージはきかんしゃ。煙をまた吐いて。体力は昼寝している。交通費分のお菓子を買って、歩いて帰ったあとのほうが元気になっている。もう行かない予定の美容室、酒屋、寿司屋、電気屋、リサイクルショップ、和食レストラン、回転寿司、牛丼屋、中華料理屋を通過していく。コンビニで発表用の原稿をコピー。聴講生として通った大学の卒論発表会の前座をやる。緊張からの解放ははやいほうがいい。そうだ長く、途切れずに書き続ければいいんだよ。退屈すぎるところは削ればいい。これ以外は何もしなくていい。パーカーのフードを被った。外気を遮断。机のうえ上には水色とオレンジの付箋が散らばっている。シールを張ったガラス瓶に文房具が刺さっている。カレーを作ったけれど辛すぎた。明日、美容院で髪を切る。今夜の餃子は我慢。生きている間にマナーを示しておく。美容師さんは明後日が誕生日。出会ってから4年近い。安物だけどかわいらしく、お口に合いそうなワインを用意した。ペンギンのカードにメッセージを書いた。友人だった人、深く踏み込むように関わった人達の多くと、今では疎遠になっている。再会出来た人もいる。美容師さんは、ご迷惑もおかけしたけれど、こうして長い間縁を続けさせてもらっているので、何かしらの形で伝えないと。喜んでもらえるだろうか?また生き続けて、会えるようにしなければ。ああ、こんなことを書くなんて。でも、こんな風に生きている。嘘ではない。プール。泳げなかった。せいぜい犬かき程度だ。今更試されることもない。缶詰のシーチキンとふりかけをかけて、混ぜあわせたスパゲッテイを食べる。惰眠の喜びはいらない。眠りの後、新しい眠りにいつでもいける。誰かに伝えられる言葉なんてない。傷ついた記憶をなぞる夢。現実よりはマシな夢の映像、現実よりも不幸で不毛な夢の映像。その記憶が人生で最も重く後をひく挫折なのだと今朝知った。無理に呼び起こす必要はないし、また夢に見たって仕方ない。それを忘れるようなこと、それについての夢を見ないようになることがあれば、人生は十分。何もなくたっていいのに、あるようなふりをしている。物欲にしたがって行動を起こして、食事を我慢するなんていったって、守れやしない。誤魔化すために生きる。自分の付き添い詐欺師を任命して、手を取って生きる。はじめてあった人との会話で、落ち込んだ後に沈み込んだショッピングモールのソファ風の椅子。ポール・オースタートマス・ピンチョンでさえ苦しんだのにオマエにかけるのか?布団に倒れこんで逃げてしまいそう。仰け反るような勢いで沈み込む。逃げ場には画鋲でも敷いておけ。もっと深く傷を癒やすためには打ち込み続けた方がいい。チープなサラミを買って、お金をムダにした記憶。沈み込む。潜り込む。海でも溝でも川でも、甘ったるいサイダーの中でもいい。浸りながら長く深い息を吐く。偽りの微笑みと不機嫌さのサーフィン。原始時代の待ち合わせ。時間の経過を気にするな。ゆっくり倍の速度で取り戻せ。真冬の手が届かないコーラの爽快感。夜食はいらない。藻掻いた羽を焼いて食べればいい。唇が腫れた。腹部に虫刺され。ヒーターを消した。逃げない。呼吸は浅くなる。退屈じゃないか。掘り起こしているだけだ。一息が短い。ホワイトチョコレートに似たネズミのおもちゃが足元に落ちていた。それで遊んでいる猫にはしばらく会えていない。遊びつかれて寝ているそうだ。短い時間でよくやったじゃないか。自分の頭を張った。鈍くなってしまう。呼吸が苦しい。毎日続けるしかない。藻掻けよ、藻掻けよ。そんな声をかける人間は他にいないのだから。指令を出す。爽やかで自己簡潔な服従。悪くない。ワインなら白ワインのようにすっきりしているはず。ケーキ屋の袋とたこ焼き屋の袋をもってあるく老婦人。身体の柔軟性がない。すぐに肩口から上に痛みがやってくる。心配しなくても、明日は美容室のマッサージが待っている。今日から厳格なアラームを設定する。目覚める家の中でも家の外でも人が寝ている時間にかえる。波を穏やかに戻す。夕食が待っている。終わったら直ぐに食器を洗って、部屋にかえる。早にかえる。その時に本物の珈琲を淹れてもいい。お菓子が食べたい。不自然な空腹。ガラス窓にうつる人参。魚に会いたい。あの子の言葉が今は退屈。忘れていないのだから、思い出せる。深海の探検。首を伸ばす。腕を上向きに可動させる。潜ったままで。恐れを膨らませて、自分で潰れていっただけだ。毎日丁寧に続けろ。命令がきこえないくらいに、動を創造する。孤独感を加速させる。敏捷な狐。捕まえなくていい。線香花火と綺麗なホテル。もう用はない。枯渇、文体の枯渇。缶詰が枯渇。ホットケーキが枯渇。精神はバックできない。滑舌の悪い早口。小さいままだ。塩気のあるゼリーと奮い立たないヨーグルト。洗っても落ちない黒い斑点を受け入れる。ショートブレイクが劇薬になる。懐かしい春雨の歯ごたえ。まだ続けろ。ラーメン屋は飽きた。生活費と会話。確かな人生ほど虚構に似ている。わからない。他人なんて居るのか。まぼろしは本当。検討がつかない。私が人生を理解していないことも、あの人が人生を完全に把握したことも、誰にも伝わらないまま意識はとまる。明日はどうなる。確かにわかりそうな人はいない。信用できる人はいる。信用出来ない人はいる。あの場所がラブホテル街だったと1年経ってから知る。運転とマラカス。不在だった頃の言葉に遡る。下品な笑い方の青年。癖っ毛のチェロ弾き。電車を乗り換えるたびに人混みに塗れる。吐きそうになっている。自然なことだ。傷つかなくていい。クラッカーを鳴らして、気分をのせる。


2/16

23時30分のアラームでは起きれなかった。また惰眠。12時間以上、布団の中にいたことになる。もう、私はダメだと頭の中で言った。わかるには十分。次は気合いを入れて、退路を経ってなんて言葉は現実にならない。具体的に、ある種のだらしなさすら避けられない形で、無様に藻掻くことを耐えてやることでしか抜けられないよ。外出のためにヒゲを剃った。この前と同じ箇所で、カミソリ負けをして出血。ずっとこれしか見たことがない消毒液のボトルを清潔なテイッシュにつけて血をおさめる。昨日は、何故かラム酒をいれていた水筒に麦茶を入れて部屋に持ち込む。ニカラグアの珈琲も淹れる。珈琲はやめられない。最初の一杯が次の一杯を連れてくるような中毒性を飲むたびに感じる。これは最近のほうがより強く味わっていること。本当は珈琲だけで食事なんてしなくても生きていけたらいいナン考えが頭に浮かぶことはよくある。昨日は夕食の前にビスケットを食べた上に、ご飯を茶碗3杯分食べた。食欲が落ち着かない。味に対して敏感になっている。より美味しく感じる。でも、それで動けなくなってしまう。当然、眠くなる。だから食事をしないことだって何度もあった。夕食の量を減らして、その分の上、とりあえずその日だけでも満たしてから眠ろう。食欲、性欲、物欲、それじゃ借り物、レンタル中毒。この書くことも、どこから借りていることかもしれないけれど。ずっと掘り起こしがいのあることなんだ。どうでもいいから書くことに塗れてくれ。トイレットペーパーは日々少なくなっていく。外出用の格好に着替えた。このほうが集中できる。外には出ればいい。もっと緊張してもいい。吠える声の大きな犬が暮らす家の前を通るときに、「あなたが荒っぽく吠えることなんて重々承知」という態度でいたら、犬のやるきが減退した時のように。緊張を歓迎する。緊張をドリンクバーのように口に放り込む。見えないものに囲まれる。今日は本物のフレンチブルドッグに会えるかもしれない。欲望をクロワッサン状に捏ねて焼く。感覚の調理。出あたりのレシピで許される。全てある。この行為には、この空間には。正しさや立派さ、鋭さの再現に疲れることもある。どちらを向いても同じではなく、おなじに見えるくらいに疲れていく場所。青と白のボーダー柄の高速回転で目が回る。便利。やることが増えていくばかり。これは過去に戻ろうとしているんじゃない!やめるたり、削ぎ落とすのは、今だ。変化は暴れている。ゆっくりと、なるべく静かに口にしながら、煉瓦を積んでいく。手はかじかんで、煤で汚れる。ニット帽でもかぶって、寒さに備えて。狂えよ、もっと。ニアリーは消す。だれかを罵ることなく。不満にさよなら。微小に自分を殺す時は、丁寧にコントロールして輪の近くに立つ。浅さから抜けれるか?誰にも話しかけられなくても、誰の声も聞こえなくても、耐える。藻がいてみる。恩赦の知らせが届く日はくるのか。わたしは死刑囚なのか?嘆きの苗木を処分できるのか。胸の内は言えない。逃げたい時には壊れられない。TwitterFacebookも書き終わるまでは完全にやめよう。なくても大丈夫だった年に帰ろう。2008年や2010年に日本に、無理だ。でもやめる。枯渇より孤独。孤独を食べても肥えない。鋭くなれ。どんな形でもいい。液体、液体が欲しい!絵の具をぶちまける。後生引きずり続けるような、通知表の数字は塗りつぶして。ペンを何度も握る。つながるな。孤島を作ろう。おしゃべりしながら泣いた。壊れながら終わる若い時間。運転免許。近場の教習所は、固定教員から激しい罵倒を受けてやめてしまった。それ以外の方から誠意と申し訳無さを受け取った。数年後、合宿で免許を取った。緊張しながら、落ち着いて、全体を意識しながら、力まずに集中して。春雨スープ、ベーコンとレタスとタルタルソースのハンバーガー、もやし、サイコロステーキ。 群馬県の青年2人と文芸部の青年1人。元気なのか?ため息とアスピリン。終わらなくても怖がらない。灰色の小鉢で雨漏りを受け止める。工事の音がやんだ。気楽に言葉を出すように、話をしよう。意識は話や音を聴く方に寄せて、滑らかに言葉を。それなら、時に詰まっても問題ない。全体の均衡、緩急、形はどうであれ、生きているこの状態を作品と呼ばずないでどうしろと。やりなおすのも、はじめてのことも大丈夫。あまり届かなかった言葉だけれど、元をたどれば全部はじめてのことだったのだから。新しい0歳児的関係と出会っただけ。心配しない。緊張と苦しさだけでいい。サブマリンの感覚。手足を動かさずに移動ができるわけがない。無様な姿なんて、おぼえている気力がない。救いはパルメザンチーズ。いくらでも振りかけられる。しょっぱさとまろやかさ。抜け出せる。絶対に。棺桶とカラオケ。誘う相手はどちらもいない。シャボン玉が見れそうな場所がわかるならいきたい。マグカップに絵が描いてある。ペットショップで小鳥をみてきた。風が一層強い。巨大な荷物を背負った運送屋の男性。部屋を覆う珈琲の残り香が心地いい。本当に心地いい。やめられない。主体的な引退が許された生命かどうかはわからない。今日会う友人、明後日会う友人はどんな髪型、どんな服装、どんな顔をしているだろうか。新しさなんて唱えなくても、毎日出くわしてしまう。寒さも暖かさも落ち着かないけれど、春に近づいている。花粉を忘れるくらいの量の藁で記憶を埋める。両腕をつかう。気取った鉛筆とサインペンは直立不動。何かしらのランドマーク。傷口やトラウマでもいい。サンドイッチは華やかで上品に盛り付けて。これからは雑務も楽しめる。寿命の壺には入り込んで蜜を舐める。出口がない。今ある出口は全てとりあえずの出口だから。制限時間まで続ける方針。潰れたミネラルウオーターのペットボトル。久しく出会っていないアイスクリームの味と、腸の冷え。どんな衣装?食事はやめる。充実という言葉が嘘くさい。脳味噌とお茶のパズル。経過しすぎた時間の卵、「何でもいいから」。マーブル模様の小動物。木の実を真ん中から割る。踊り終わった後、栄養補給をしながら考える。忠犬のぬいぐるみ。人気(ひとけ)のない人生。思わせぶりな。遠い昔のような日本武道館。月と人工島。暗闇の草むらと川。渋滞と閑散。停滞を自覚して、投げ出したくなる。見ている側の都合だけで同じ景色を保てなかった。バッテリー切れ。身体も脳も傷まない。夏の夕方のバニラ味。クリームチーズ味のスコーン。ディスカウントショップの冷やかし。高島屋の8階にある本屋。アーケード。洋食屋のランチ。神社。パン屋と新幹線。靴下と駅弁。見分けのつかないコーヒーショップの点在。雪上のカスタードクリーム。赤ワインとコンタクトレンズの広告。巻物とデッキシューズ。プエルトリコの噂。前髪とカーテン。国語辞典とクロッカス。マトリョーシカのワッペン。視界に入らなかった貝ボタン。300数十日後のバレンタイン。顕微鏡を覗く姿の浮遊感。おしりはもう向けない。手書きのサービス・クーポン。クローゼットの白いすりごま。言い訳の粘液。やり方を失った。時間は不人気の限定品。わたしが限定品。ことば。リーフ。言いたいこと。把握する必要はなし。区切りなんて気にしない。一息で決められた機嫌までどこまでも。薄い紅茶とバンドエイド。不自然な遠慮とトマトクリームスパゲッテイ。水菜とルッコラのサラダ。頑固な馬鹿者の幼少期。思い出せない牛たんの味。かごの外に言葉を放し飼いするたびに、不安になる。全体が失敗で出来た回路。ミミズの群れ。ロングコートを羽織って読み終わったメモを捨てる。アンプを知らない、怪力ギター。言葉を何も知らない状態を演じている。忍耐と口述筆記。苦手なことを書き出す。


2015/2/18


今日は珈琲を飲まない。胃腸が疲れている。珈琲は飲みたい。今日は思い切ってやめるけれど、なるべく珈琲を飲まないこと以外の方法で胃腸の負担を減らすようにしたい。根拠の無い覚醒と合図の引き金。今日の天気予報は雪。控えめを望む。朝から寒い。気楽に憂鬱に帰れる。帰りかけて、目を覚ます。帰り道の確保。身だしなみを整えた。シャツにアイロンをかけるのは億劫なのでやめる。左袖のボタンが外れている。逃げずにソーセージとキャベツと卵一個を焼いたものを食べる。おにぎりを作る。清潔にした手で直に握って形を整える。今日の昼ごはん。10時30分には家を出る。今日、はじめて会う人が何人かいる。不安の方が大きい。どんな人なのか、上手く話せるのか、僅かな時間で嫌われないだろうか。率直に垂れ流しすぎている。先のことすらわからない、他がある限り。受け入れて、うまくやっていけよ。怖くない振りが得意になったら安心できる。何が起きてもいいと大雑把に唱える。胸の中で恥ずかしくないように、激しく唱える。薬のような窓をなるべく開けないことになれていく。ペースが遅く、手際が悪くても、共同庭園の手入れをする。歩行のできる地上。どこかに行ける、地上。恋のできる地上。野生動物の地上。寡黙な苦情と覚悟。時には大股で歩く。踏みしめる。何人に後ろを振り向かれても気にしない。熱いお茶はどんどん減っていく。アルバムは8曲目。ビニール袋に隠れていたイヤフォン。焼きたての柔らかい生地のパン。歩道部分がわかりにくい駐車場。回転寿司、うどん屋、和風のファストファッション店、駅前のスーパーマーケット。武蔵野線の先頭に乗って、なるべく前を見据えたまま目的地までの39分を過ごす。何十回も乗っているけれど、電車の外の景色をじっくり見る気分になったのははじめてだ。駅のホームの綺麗に塗られたペンキ。緑、白、黒、ピンク。見覚えのある町並み、ベッドタウンと呼ばれる駅に着くと人の数がはっきりわかるように増えていく。誰かが昨日、新宿でお腹を壊した話をしていた。6連勤の仕事、持ってくるのを忘れたカイロ。蛍光グリーンのナイロン生地のカバン。部活動の練習か大会の帰り道の生徒に話しかけるコーチの言葉は、全く聞き取れない。電車の乗換。頼りない味のダイエットコーラ。自暴自棄なチーズスナック。2日後のバレンタインチョコの安売りが原因の行列。肉まんの宣伝をする女性。立ち食いそば屋から出てくる、20代の実在する俳優の偽物のようにシャープな男性。合理的な跳び方で向こうのホームに渡る鳩。公園にいる子供も母親も、関係のない男性も、公園にいる全員が帽子をつもの美容院へ。友人の女性にカットをしてもらう。店に着いた。美容院に着く。いつもは女性が出迎えてくれることが多いけれど、この日は前のお客さんの最後の仕上げの最中だった。珍しく、旦那さんが出迎えてくれた。荷物とコートを預ける。ちょっと待ってて欲しいと言われたので、待機用のソファーに座って、見たことのない、面白そうな雑誌を捲った。気がついたら、ヘアカット用の椅子に坐るように案内されていた。ニッコリとした笑顔が記憶に残る。今は13時30分くらい。待っている時間がもったいないので、旦那さんにカットの前のシャンプーをしてもらうことになった。旦那さんの技術に触れるのは初めて。シャンプー用の席への誘導や、寝そべった後のポジション移動の指示もムダがなく、丁寧で感じが良い。シャンプーも流れるように見事な手つきで全くストレスや緊張を感じないで済んだ。奥様も上手だけれど、お二人とも上手い。職人、確かな手応えのある仕事に触れると、感情が溢れる。人間は素晴らしいと、その間だけでも確かに感じている。思い出して、また感じる。言葉で伝えないと、生きている内に、本人に届く間に。友人とも関係ないけれど、似たような話題を話した。友人は話しやすい相手なのでついついしゃべりすぎてしまう。誰とでも調和できるわけではない、誰とでもスイングするわけではない、誰にでも言葉と感覚が届くわけではない。それを満たせてると思える相手がいたっていい。お互いにそう感じられていたらいい。幸せ、言い切る。魔法に近い。工事はお休み。髪型もとてもよく仕上がって、マッサージで身体の凝りも解れた。友人の誕生日が翌日なのでワインを渡す。安物だけでラベルの可愛い赤ワインを。ペンギンのバースデーカードをつけた。一方的に膨らんでいく気持ちは、お互いを疲れさす。そうならないように丁寧に感覚を交わしあえる関係。理想の設定。許して欲しい。離れても、戻ることだってある。同じはない。新しくはじめる。毎日。穴掘りとパンプキン。マイクロフォンの使い方。声の届く範囲を広げる。不安のブックマークを削除。テーブルの上の広告の束は誰のためなのかわからない。顔のないパンケーキ。バグパイプの値段は¥213840。姿勢を整えた。わけもわからず、大量の写真を大事に抱えてどうするのか?ぜんぶ捨てても後悔しないのに、取っておくために取っておく。私のことだ。時間が経ってほしい、時間が経たないでほしい。安心と不安。対義語を取っ替え引っ替えして暮らす。17歳の観察力。なくてもいい記号。沈水と熟成。椋鳥とウシガエル。小出しにしたら濃縮度が下がる。ドロドロが源泉の湖。粗雑なサンドバッグ叩き。寒くて、両手がかじかむ。うまく動かない。先輩風の気持ち良さに酔うことに警戒。。無料でもらえる何か。ダーツが心臓に刺さっても、強気でいれば生き延びれる。小さな範囲でも、大きな範囲でも立派に振る舞うイカゲソ達に疲れた。ミスター耳障り。緑の帽子を被った茶熊。オーセンティックな赤いオウム。路地裏に逃げていく猫の後ろ姿。サディスティックの方が優しくなってしまうこの世。怠惰と告白を体温と骨で抱えて包む。ハブラシの繰り返し。苦手な深呼吸。度々の意識。ゆっくり、固くなく、重く。泳ぎきれ。スケッチブックを切り取って、注意書きを書く。やめないだけでいい。それだけで初体験。未開なら心配ない。スピーカーから湘南のパワーポップ。あの時、もっと上手く言葉を返せていたら。手を付けられる範囲の現実を補正。これからを補正。逃げたい、逃げたい。気持ちいい。暗室のタイムマシーン。夕食はハンバーガー。発作的な午後。ここの万人。プライベートの毒蛇。クラシカルなゆでタコ。バックシートの烏龍茶。今日は君の話が聞きたい。擦り切れた食品サンプル。溢れる人々。雨の日も風の日も。爽やかな苦虫潰し。交差点を8階から見下ろして。余計で退屈な情報を付け足す。眠れない夜、起きれない朝。感覚も疑わしい。アクシデントと幸福論。コントロールされた後退。毎日が停滞。棺桶にしまった逃避行。鳥居の中のきなこ餅。ジーンズのポケットの中のネズミ。熊を抱える鮭。鍵を外してほくろを数える。進まないカウントダウン。寝ぼけ眼の手がかり。言いたい放題のイタリアンレストラン。ふくらはぎとカプチーノ。甘い香りを嗅いで我慢。厚着をした禁欲。青い電車で横浜まで。エナジードリンクの味が懐かしい。必要ではなく、親しみ。何もなくたって、優しければ同じ。僅かな体感。オーガニックなコヨーテ。耳鳴りのバス停。両手の感覚はない。無我夢中で停止。ビスケットは6枚。昨年の11月12日の雨の日の夕方に初めて入ったラーメン屋で、今日のお昼を食べる。15時過ぎだから、前と同じでお客は私一人。券売機で、体感2,3分悩む。担々麺を選ぶ。薄め、普通、濃い目の3つの選択肢がある。控えめに普通を選んだけれど、濃い目でもよかった気がした。店の外では老夫婦が看板を眺めている。1人だと、緊張する。店の人の体育競技に慣れ親しんできた雰囲気や、柄物のユニフォームがどうも苦手。すごくいい人そなのは、店員同士の会話からわかるけれど、落ち着けはしない。店の人の意識を分散させるために入ってきて欲しかったが、老夫婦は立ち去った。担々麺はすぐにでてきた。最初にごまとすり鉢を渡されたので、あらすじも登場人物もわからない映画を観るような気持ちで適当にすりつぶした。担々麺にはルッコラが浮かんでいる。麺は細くてあっさり。スープはまろやかで優しい。中華風カッペリーニみたいな印象で担々麺だと思うとギャップを感じる。でも、美味しい。やったことのない、替え玉はやめておいた。手順やふさわしい間合い、順序がわからない。そんなに満腹になってもしかたない。その時点での結論。かぶっていた。歩きながら、いい話のご都合を想像。


4/29


2月18日以来のの3月13日。誰にも見られないこの場所で、生きるために呼吸をとめる。ティッシュケースのクローバー。突然の蒲鉾。ステンレスのヤカンが鏡。囚人のドーナツ。クラシカルなパイナップル。血反吐を吐いた回数。ピーナッツ味の生存権。米粒の金平糖。自由が丘のサルサソース。深呼吸と猫わさび。簡易線の並列駐車。感覚が孵る。よれたジャケット。錆びたサーバー。個人的な朝礼。歌人的な長老。メキシコのにおい。なにもはじまらない。アコースティックギターにハーモニーを重ねるキツツキ。記憶が停滞している。過去が他人になっていく。誰にも話せないことだけが山ほどある。登山よりも下山よりも、作山。招待は断られるためのものだと考える。感慨深いカンガルー。ザクロのコンポート。惰性で嗅いだシャンプー。もう少しだけ、生きることに近づきたい。起きるのが4時では遅すぎる。2時ならば普通だ。手紙の肉体、手紙の頻度、手紙の困難、手紙の嘘くささ、手紙の恥ずかしさ。少しだけ試してみる。焼き海苔のにおいでにごりのない海の底に移動。切なくなるキャンディの渦巻き。切なくならないロールケーキの渦巻き。シビアな隣人。私欲で側頭部を打ち付ける。水蛸のスキップ。横文字の箱庭。駅にはえた天狗鼻。重い荷物と町屋駅での下車。選択肢の少ない昼食。日本、地球、食事、水、住まい、お金、衣服。何が正しいのやら、何が最適なのか。残り時間は、答えのためにあるのではない。説教臭いマッシュルーム。卒業のためのミキサーと肉体と時間。青い空が全てにとって青い空であることは言い切れる。気まぐれな雪はあてにしない。もう何も荒らげたくない。燃やし尽くすだけ。秘密は秘密のまま。人生以前に立ち還る。人の噂にウロウロするな。何も決めなくていい。敵にすら助けられてしまう時間帯。めちゃくちゃなブラックペッパー。黄緑色のクジラ。目を覚ませば痛みは消えていく。他人でも自分でも遅い。手も足も出なかった幼少期を思い出しながら、深い水に浸る。より深く、可能な限り、呼吸を気にしながら。一時の国を、一時の星を作り出せるのが人間もしくはその他の生命体。まともだった歴史など調べようもない。受け手が全て。とんでもない意志。掃除機のような叫び。生涯は停滞。白紙のまま増えていくノートの数。滑らかな両足と、すぐに切れる息。階段はクッション。無心で癒される。それぞれの聡明、それぞれの失敗。形が違うだけ、伝わらなくても気づけば十分。最奥の現実バター。プラケースと白い涙。目つきの違うアボカド。ドレッシングピラミッド。生き続けろ。手に入らなかったものは、いらないもの。結論のあやうさは忘れない。正直の嘘くささも忘れない。


5/8


懲りた終わり、凝りないはじまり。形容詞のフォルム。ドアノブを携帯する。


5/12


終わりのあるのが本当の永遠だ。期限付き、はかなき時間の流れ。詰まった呼吸。懐のクルトン。凶暴化するカルシウム。行間のセラピー効果。灰汁のような薄い呼吸。しつこすぎる83グラム。珈琲の3音、アイスティーの6音。ドラムセットのようなゴミ捨て場。恐怖と死神と恋人。モノクロのクラシックダンス。ふるえる朝。優しいどら焼き。筆箱の中の不死鳥。足の裏で踊るホワイトマッシュルーム。ネクタイに刺さる採れたてのバナナ。フリーズドライにされた幾何学柄のカーテン。蝙蝠畑の水しぶき。ウソつきのマンダリン。ババロアプールサイドの椰子の木。カラカラの作業服。とまった時間の入り口。くちづけとさかさまのスタンプ。おろし金を持ちだして、帰りを待つ。「ただいま」


5/13

時間がない。迂闊な往復封筒の光沢。。シーズーの交差点。パリのため息。タンザニアのカシス。包帯のロールケーキ。掃除機のシャウト。頭の中の国。名づけ用もない国。自分のものはひとつもないので、取り返す必要もない。ピラミッドの30分。神社のハムスター。王冠で足つぼを押す。ポールの気の沈み。


5/14

未来について知っているふりをしながら生きている。時間を壺に溜めていく。


5/15


最濃度の20分。言い訳味のダージリンティー。でこぼこの文字列。施錠を噛みちぎる集中力が足りない。浮ついた肉体。


5/19

真っ暗?真っ白?真っ緑?何だかわからない。いつまでも同じ景色はやってこない。泥浴の傍観者。後悔と失敗ではとまらない時間。変わり続ける感覚。呼吸法のハンドル。セパレートの栞。黄色い電話の模様替え。何処までも歩いていく。ようやく、聞こえる声が重要じゃないことを知る。戸棚に腰掛ける焼きそばパンの背中を遠目に見つめる。向こうに立っている神社の姿。理屈を越えた胃腸。気に食わないやつらが内蔵の歯車を回している。3ページ目まで埋まったノートの束。ボロボロの黒いベルト。異星の珍獣の蝶ネクタイ。羊よりも多い喪失、なくしたもの。割高な人生、割安な人生。枕の向こうに置いてあったものさしを捨てる。新しい分別をつくる。ロールケーキの不揃いさをみせるサーカス。あらゆる窓を全部閉じて、内密の自由に挨拶をする。マンネリの高速道路の最良をブレンドして、景色の側頭部を蹴りつける。安心から孤立している。オブラートとラッピング。おそれをおそれることがなくなった。悲しい玉ねぎはとっくに加工済み。「無駄」以外の名前が必要な体毛たちは後で刈り取ればいい。永遠の本番と永遠のリハーサルのスウィンギングダンス。掌以外は全て隠した。これはプールの時間だ。薄い灰色が水色にみえてきた。懐かしい黄色い招き猫。ありがとう。悲しませたくな人が見つかった。告白の傷も高価な砂時計の砂も消えてなくなった。もう一度、もう一度、探しにいこう。死だけじゃなく、生存も忘れて。地球や宇宙で足りるわけがない。振り返るのを途中でやめる。終わりと顔を突き合わせるまではとまらない。あの時、肌寒い部屋で眼鏡を外せばよかった。何も落ちつきはしないけれど、叩いても変わらなかった時間は伸びていく。レンタルショップにおいてないもの。鳥の可能性を把握する。イタズラを積み上げる。諸行無常についての山椒魚。参考書。スキンヘッドじゃ消せない痛み。アンティークの素直。秘密の闘技場。内蔵がトランポリンにのっている。ゴスペルと涙袋。密封容器と古いハサミ。寛容な悲しみ。袋詰めされた同情。ぼくはまだ生きた経験がない。名前をつけるには感覚が足りない。狭い壺の中でも、気配は感じられる。天使じゃ足りない。輪っかじゃ足りない。過去とも言えないような昨日とは違う顔をした食料達。残念だけど、生きていこう。先週も今週もあなたはまだクールになれていない。抽象的な家をまだもっていないなら、初心に泊まればいい。


5/21

大嫌いな新しい出会い。歪んだ連日。遊びじゃない。


5/22

秘密の2日。起きれば消える、足裏の痛みの惰性。ここを追い出す。ここから去りたいなら。逃げ場のない逃げ場を見つけよう。あまり違って、あまりに同じである、種の容れ物で。今日も今日を生きる、明日も明日を生きる。当たり前がホームセンターで泣いている。そこにいないグレン・グールドよりも薄っすらとした生命力。シーズーの顔の中に見えている。ポメラニアンの顔の中に隠れている。浮腫んだサイレントモード。明るいシャツが路地に消えていく。公園の上から餃子のにおい。無人の車はけたたましい。短すぎた4分13分秒。奪われたと感じる度に、生きることを見直していく。直接的、直接的、なくなるときの呆気なさも怖くない。経験、経験、毎夜のエンドロールは悪夢のロールケーキ。終わらないと保証できる劇場が潰れるまで。潰れないそいつは細菌か?魂か?拙い猫と上手な猫、どんな時でも優しい顔をしてくれている。ほんとうだ、何処にも行けないのに、何処にも行ける。もう少し、すみませんの衣を被ったすいません。死ぬまでラッピングを解かずかくし続けろ。壊したくないものを。理解という曖昧さを退治しろ。今日も偉そうだけど、彼女は裁かれない。その調子を瓶詰めにして、これまでで最高に爽やかなミントの香りにしよう。骨も筋も血もなくなった?新時代の人達はかつてそれがあったことも知らない。この部屋には必然しかいない、全部放鳥する。雨がやんだ帰り道の翌日の帰り道、行き場のなさに傘の先端が潰れた。プライベートを肩に乗せて。この世にないものは自分で作ればいい。偽物でもいい。本物のふりをしろ。姑息な視線をひっそり笑い飛ばせ。飛ばせなくても笑い歩け、呼吸を続けろ。誰にも気付かないような受け身で。真夜中の、15年前のあなたにさようなら。


5/26


彼はドクター。きなこのドクター。生まれてから出来た壁に思いつく全てを書きなぐりたい。大事じゃないものだけは隠したい。過去のパロデイという未来。らしくなさで失えるような自己などこの世の何処にもない。歪な語呂の出っ張りが記憶の火花をおこす。アザラシの抜け殻。鎌倉の大福。香りのパーカッション。撒き散らしながら遠くに逃げて、何処にも逃げないで。突き立ての万策。ポストの中の柚子胡椒。アンダーシャツの真実。月の食卓。飾りの電卓。息は苦しい。Tシャツの覚悟。サンダルの行列。明日はないけど、今日はある。恥ずかしさの成長期は日毎に純度を増す。心を許す猫、警戒する猫。フルネームと蜂蜜。晩秋の浮遊。掃除機のドアノブ。前髪とベルガモットの日陰。晴れざらしビーフシチュー。夏の肌。施錠のミルフィーユ。短い命の記憶。偶然に勝てないチャンピオン。砂漠のファンファーレ。きどりすぎたエフェクター。自分の選択が邪魔だ。好き勝手やってハーモニーになる。嫌われ塾。恥の記憶。ステューシーの散乱。アンバランスさの排除。三個のシナモンロール。小麦。人は完璧を求めている?息苦しい。制限は大事。グルメ辛い。文句を言うやつも悪いということにしよう。昼食は300円以下。壊れない範囲で最大限努力する。足りない分は埋める。隠せないんじゃだめだ。誤解を受けやすい。今日から書いてみる。洗濯バサミを机の角にはさんで。ぐらんでぃお6。選んだりしながら保つ。片付けた布団。進んだ時計。うまくいかないことも大事だ。企業のお芝居。俺は聡明。目的と若さ。水色のシャツ。普通は、何故自分の関心は普遍的だと言い切れるのか。大事なのは好奇心。反対意見の垂れ流し。物価。ピンクのカーディガン。緑のサスペンダー。トレーナー?
青痣クラブ。一週間という束は厳しい。まだ5時50分。あらゆるものを照らしてしまう3日ぶりの太陽。レモンミントキャンディと継続。そこらの人も変わらない。名前、褒められても、悪いとこのが気になる。不器用さに言い訳をしない。こっちも大変。これで終わりじゃない。不器用な生き物がどう生きるのか。覚悟。書かなくなったら終わり。腐らない。厚かましく自信を持つ。心を強くする。ふりでもするしかない。この人の話し方いつもこんな感じ。生きている人の中では生きている。嫉妬もある。筋肉は脳みそ。夜急に寂しくなった。同じ勉強を何度も繰り返さないで、新しく見つけて。いてもたってもいられないだけじゃダメさ。水雲のアティチュード。努力せずに何も捨てずに。ヴァイブとコーラス。失敗とトラウマと責任。東京の国。近所と孤島。電話、組織のブレンドとメルト。抹茶の渦巻き。足音の節度。何も思い浮かばない。感覚を失うのが習慣。やりやすさを拵えることに一番苦戦している。結局投げ出した。相性は人が思う以上に幅広く大切。マシンを変えた。人の噂とテクノロジーがないと不安?やることがなくなったので、最初から作り直す。絵の書き直し。足の組み替えと遺伝子の組み替え。ボロボロでもない文庫本。目の前の小学校、古いお菓子屋、神社、コンビニ、魚屋、牛乳屋。感覚と靴下は相変わらず見つからない。全てを他人の胃袋の中にバスケットボールのように投げ込む。ズレを見越して、外れた場所を目標にすればピッタリ合う。脳が働いていない。敏感。瓶から漏れているシナモン。綱渡りのプリン体。後悔リハーサル。眼光を描く。鋭い原稿。慣れない暮らし。垂れない辛子。何処かに辿り着け。浮かぶだけの昆布。同じになる。同じ言葉。退屈、脳の萎縮。不自然な人間を真似したロボット。その言い方は、伝える工夫?気取り?効率?命のベット、唯一のギャンブル。非通知は出ない。何も書けない。照れ隠しの防災日。キャップの中のグラノーラ。鎖骨とテディベア。力づくの早起き。電池が切れかけの人生。鳴き声のとまらない猫。澄まし顔のコーギー。蝶ネクタイと絶縁。真後ろからこんにちは。狭い仮屋で急かされて。似たような人を乗ろった。伏し目がちにバルコニーを歩く。車の匂い。マッサージのいない狭い路地。意地汚いカレンダー。言葉のなさに慣れた。確実に少しづつ変化できなかった人生。時計台の裏に置きっぱなしのリュックサック。悲しさ、吹き飛ばせない。巻き込まれてしまえ。街を歩く。何度も。やってしまう、とまらない情熱。言葉の小人は萎縮。張りがない。弱さ。一人で立てよ。愛する人のイメージ。自信がない。裸は自然になるもの。ブラックペッパーと甘いキャベツ。全ての終わり。絶望に使う筋肉も失った。考えない身体で考えてみる。弱過ぎる。許されないだろうから。宝石のようでもあり昆虫のようでもある。お酢のマエストロ。箪笥のてっぺんを机代わりに。反発に弱い。むりだということならやろう。ファンクな性器。アーシーなペニス。図書館、どんなものでも手に取れる。粗探しの悲しさ。非労働星人。思慮浅星人。睡眠中毒。m(._.)m媚びたコマーシャル。退屈。畳み掛け。自分にないものを、悲しがって、欲しがって。不安で加速。何もできないし、何でもできる。魂の飢えなら負けない。負けはい。負けたいと打ち間違え。疲れていない。疲れることはこの先もない。死んで無になると考えたら、退屈な時間も残された貴重な時間。自分にとっての真実を感じてしまう場所。自慰の虚しさ。幸せじゃなく、自分の全てを表に出せない生活なら、他の場所、他の時間で思いっきりそれをやれ。黒澤明の映画の噂。ムーミン谷の噂。あること、ないこと、他人のことは気にしない。自分の人生に集中する。忙しいは嫌いな言葉。残業を知るべきだった。失敗が身に染みている。想像していた受け止められ方と違っても仕方ない。春樹よりビジネスマンの方が気取っている。普通に話せよ。理由はわかるけど。言い訳に溺れしまうのはもうやめる。だから疲れない。優しい気持ちは優しい行動。エンドレス絶望の裏返し。因数分解と使用頻度が同じくらいの高い声。空気を読む。研究。神様。演技で素直に。だいたい誤解のままでいい。してくださいはやめる。巨大な本棚はすぐそば。カタゴト、ヘタウマ。興味なき技術。孤独の両面。歯切れよく、ハキハキと。元気に。話をしっかりよく聞いて仕事を覚える。褒められても、悪いとこのが気になる。不器用さに言い訳をしない。こっちも大変。これで終わりじゃない。不器用な生き物がどう生きるのか。覚悟。書かなくなったら終わり。腐らない。厚かましく自信を持つ。心を強くする。ふりでもするしかない。この人の話し方いつもこんな感じ。生きている人の中では生きている。嫉妬もある。筋肉は脳みそ。夜急に寂しくなった。同じ勉強を何度も繰り返さないで、新しく見つけて。いてもたってもいられないだけじゃダメさ。水雲のアティチュード。努力せずに何も捨てずに。ヴァイブとコーラス。失敗とトラウマと責任。東京の国。近所と孤島。電話、組織のブレンドとメルト。抹茶の渦巻き。足音の節度。何も思い浮かばない。感覚を失うのが習慣。やりやすさを拵えることに一番苦戦している。結局投げ出した。相性は人が思う以上に幅広く大切。マシンを変えた。人の噂とテクノロジーがないと不安?やることがなくなったので、最初から作り直す。絵の書き直し。足の組み替えと遺伝子の組み替え。ボロボロでもない文庫本。目の前の小学校、古いお菓子屋、神社、コンビニ、魚屋、牛乳屋。感覚と靴下は相変わらず見つからない。全てを他人の胃袋の中にバスケットボールのように投げ込む。ズレを見越して、外れた場所を目標にすればピッタリ合う。脳が働いていない。敏感。瓶から漏れているシナモン。綱渡りのプリン体。後悔リハーサル。眼光を描く。鋭い原稿。慣れない暮らし。垂れない辛子。何処かに辿り着け。浮かぶだけの昆布。同じになる。同じ言葉。退屈、脳の萎縮。不自然な人間を真似したロボット。その言い方は、伝える工夫?気取り?効率?命のベット、唯一のギャンブル。非通知は出ない。何も書けない。照れ隠しの防災日。キャップの中のグラノーラ。鎖骨とテディベア。力づくの早起き。電池が切れかけの人生。鳴き声のとまらない猫。澄まし顔のコーギー。蝶ネクタイと絶縁。真後ろからこんにちは。狭い仮屋で急かされて。似たような人を乗ろった。伏し目がちにバルコニーを歩く。車の匂い。マッサージのいない狭い路地。意地汚いカレンダー。言葉のなさに慣れた。確実に少しづつ変化できなかった人生。時計台の裏に置きっぱなしのリュックサック。悲しさ、吹き飛ばせない。巻き込まれてしまえ。街を歩く。何度も。やってしまう、とまらない情熱。言葉の小人は萎縮。張りがない。弱さ。一人で立てよ。愛する人のイメージ。自信がない。裸は自然になるもの。ブラックペッパーと甘いキャベツ。全ての終わり。絶望に使う筋肉も失った。考えない身体で考えてみる。弱過ぎる。許されないだろうから。宝石のようでもあり昆虫のようでもある。お酢のマエストロ。箪笥のてっぺんを机代わりに。反発に弱い。むりだということならやろう。ファンクな性器。アーシーなペニス。図書館、どんなものでも手に取れる。粗探しの悲しさ。非労働星人。思慮浅星人。睡眠中毒。m(._.)m媚びたコマーシャル。退屈。畳み掛け。自分にないものを、悲しがって、欲しがって。不安で加速。何もできないし、何でもできる。魂の飢えなら負けない。負けはい。負けたいと打ち間違え。疲れていない。疲れることはこの先もない。死んで無になると考えたら、退屈な時間も残された貴重な時間。自分にとっての真実を感じてしまう場所。自慰の虚しさ。幸せじゃなく、自分の全てを表に出せない生活なら、他の場所、他の時間で思いっきりそれをやれ。黒澤明の映画の噂。ムーミン谷の噂。あること、ないこと、他人のことは気にしない。自分の人生に集中する。忙しいは嫌いな言葉。残業を知るべきだった。失敗が身に染みている。想像していた受け止められ方と違っても仕方ない。春樹よりビジネスマンの方が気取っている。普通に話せよ。理由はわかるけど。言い訳に溺れしまうのはもうやめる。だから疲れない。優しい気持ちは優しい行動。エンドレス絶望の裏返し。因数分解と使用頻度が同じくらいの高い声。空気を読む。おっぱいの研究。神様。げいめい。絶望的な歌唱力。みどりのインコ。近くの家から引越し。泣き出し。メイク。生意気はいいけど、カッコつけている暇はない。インターネットなんて回りくどい。生きている限り、大丈夫。いつかと言って、ズルズルやるなら、今でいい。嫌われているのか、泣きたい。他人にどんな言葉をかけるのか。怒られても怖くない。帰ったら正直に吐露すればいい。現在、未来、過去についてのユーモアを忘れない。身体をほぐす、解す。ただ死ぬんじゃない、命を燃やし、尽くす。いい受け手になろうとせずに、太刀打ちなどできない。音楽で物語で洗い流せるものは洗い流す。抱えるものは抱える。自分で考え、自分でやらなければ無と同じ。水筒を忘れる。よくある、よくあったことだ。傘を落とす。挨拶、悪い感じがしない。ハキハキと溌剌に。間を空けずに話す。なんとか生きている。賢くない接客。死ぬまでやれよ。邪悪な玄米酢。器用にならないためのレッスン。人が死ぬ。事故や仕事で。些細で巨大な幸運。ギラギラ。土手。不器用の頭脳。器用の身体。書きたいのに書けない。否定。悪い部分の発見。全てが壊れそう。この世は残酷、困っている人間を笑うような敵ばかり。実際にされたら怯える。もっとつめたくしてくれよ。乗り越えなくては。素直になろう。話に入っていっていいのか。無意識に確かめている?甘え?理解されない。命懸けという言葉を使わずに命をかける。命をかけぬける。慰め、励ましの無力。勝っても仕方ない。豚はまた飛ぶのさ。老婆好奇心。ポットのお湯を注いで、リミッターをショートさせろ。感電死しないように注意しながら。匍匐前進無と葡萄後進と筍筍検診。死んでいるから聞こえません。盗むにも、反逆するにも、先行者の受け手を経験せずには、はじまらない。社会性。同調。世渡り。受け止めて、貫いて戦うしかない。デリカシーはマイクロロット。優しさ、寛容、多様性を受け入れる方が孤立するよ。苦手なことをやった記憶が大事。そんなことを言う、考えの相手が悪いと思えないから、受け止め方が重たくなる。勉強とスポーツの過剰摂取。甘さもにがさも話しかけるな。穴を埋めるのは誰だ。雨舞台。入るための穴。湧き上がらないならミックス。仮の出口。老人の純粋。映画は貪れない。物語の情けなさ。歪さ。月曜の憂鬱。人身事故。じぶんがかわいい。減点方式の満員電車。テクニックと広い視野、寛容、譲り。相手の気持ちに立つことを他人に求めるのは、危うくて、困難だが、自分でするのは有効。おしゃれで普通に買い物していて、素敵。死ぬこと以外は好奇心で。驚いた勢いのまま、話しかけるのがよかった。確認をしている場合じゃない。誰も相場をしらない。おかしなところ。わかりやすさ。当てはまると言える部分があり、責任を感じる。買い物先のレジに並んでいる時など。難解、クセがあってもそれがはまるとか。守っても仕方ない。丁寧に細かい部分を説明している、揺れがいい。この曲は奥沢のお菓子屋。書きたくても書けない悲しさ。約束の札束。負い目も物分かりもいらない。自立。規則正しくやるしかない。根本的に毒と邪悪を持っているのだから。その言い方に責任と覚悟、しせいのよさが見えるか。言葉を外に連れ出す言葉。マットレスに寝そべってエッジを溶く。地上の醗酵。黄金の箒。宝石を見た人はいない。企みの持久力。喉を鳴らして。擦り切れた黒い銓。軟体を捕まえる。小さなお皿と陽気な美貌。遅刻以外の方法。蝶ネクタイと熱帯魚。ベルトを締め直す。正座の未来。はたらきミツバチと白髪。稚拙な真実、心を奪う、癒やす、嘘。いちじくのカーテン。窓の音。ゴミ箱を抱いて。頼りない、隙間のない、人の入れ替わり。早すぎる、遅すぎる、息は詰まる。耳とマスタード。果たされない約束、ロウソク。発明自体が説明。サボテンの気配。無表情なエクレア。冷静に伸び縮むする刹那。クレソンと鉄棒。憂鬱の活動休止。文才とお別れ。カルダモンの記憶。赤面の恨み。サイケデリックなお人柄。クロワッサンのタイムリミット。真昼の月の歌声。足の裏との若い。三日坊主のトマトジュース。予定調和の無限のストック。絶妙な唐突。キリがないことを恐れない。雲と遊ぶ。忘れ方と太り方。出産。氷砂糖の苦さ。生き続けて、退屈づくりの名人。言われ放題。歴史と自然。オールドファッションのミイラ。今でも、上手く息ができない。


2015/5/27


記憶戻り茶を飲んだ。今日は後戻りをしない。焦げた赤の二番街。ホームセンターの隣人のコンビニエンスストア。ご入力と美しさ。目覚めはこない。戻れないことが幸福。梯子掛けの共形。四度解き放つ。ヒヨコのボタンとらくだの貯金箱。物質をよく磨いて。再開の散歩。懐いた犬。怯えて去っていくネ猫。階段で眠る労働者。稚拙なバナナクレープ。彫りの浅いズッキーニ。偽りのやりなおし。帰ってきたこどもの日。タンザニアのにおい。刹那が毎日叩き売られる。全身を移動するスイッチ。何も語らずに語る。折り返しのファイブディズ。洗い直したい。捨てられる間際の雑巾の姿。籠もり入って解き放つ。


5/28


もやしの収容所。未来のスケッチ。5星のゴム草履。時間の束を迎えに行く時間。レモンと雑味と下り坂。油の中でバタつく。絵本の初体験。ドーナツと家路。スグに出かけよう。遠い友達と生きる。冷えきったモヒート。穀物の摩り下ろし。力を入れ替える。下手な焼きそばのこびり付き。見通しのない今日。上澄みが水炊きの灰汁に変わる。信用出来ない。信用出来ない。錨を仕舞いこむ。失って?歌は聞こえない。街は見えない。吹っ切って、うけとめる。散漫な胡麻豆腐。小麦粉のふるいかけを怠けている。


5/29


スモークの朝。マスカットの踊り。スミスとホルモン。雛鳥の間取り。悲鳴を修正液で消す。素直な同居人。わがままな樫灰。。剥きだしの爪切り、引き出しの耳かき。方法にはうんざり。不安とグリーンライト。


6/1


未塗装のサブマリンの座席に座り込み。自分らしさを気にかけているあの子のパロディノートは、健全に今日もはみだしている。はみだすことからはみだしたい。塩さえも退去した後の真っ更なおにぎり。血の巡りが注げる水分不足。めちゃくちゃにできる人、どこかにいない?プラケースのバナナクリームサンド。深夜のロードショーに涙するエアコン。品切れの肉声。祭りの後のタンクトップ電球。一ダースの言い訳を詰め込んだダンボール。産地直送のマンネリ。サマーツアーをきつく結んで。朝の光が知らせる紫のカーディガン。姿をくらました焼きそば。ぬるま湯とボヘミアン。気をこれ以上は散らさない。決められた時間までここにずっといて。消滅の保証書でも、隣人を抱きしめることすら保証できない。納得できるフレーバーで染めなおして。一理と一理のパッチワーク。動物とクローバー。今以上に好きに言わせて。隙間に住み着きそうな曼荼羅。時代が立ち去った後の宇宙。フリーズドライの、真空パックの、それ以上に完璧で楽しい星。大事な人生。酸味一体の教室の記憶。行きたい場所、行きたくない場所に、いつでも行ける。夢が済む空き家の芝刈りをサボった。不機嫌なたこ焼きと、第二の人生を送るお好み焼き。引き締まった言葉尻。心を庇った右すねが泣いている。脱皮という亡命。使い古されたコスモポリタンに命を吹き込む。ふりかけを携帯する。左腕の傷。セルフオーダーメイドの不自由。匍匐前進するブラウン管。貝殻の色彩と?


2015/06/02

 

流れた汗、肌に張り付いた汗に罪はない。平面を急斜面に変える火曜日。空想のうさぎと毛布の中のうさぎ。走りたい、走らなくては意味が無い、走らなきゃいけない意味もない。そんな大事なことを忘れたことさえ忘れていた。冗談なんてひとつもない。スポーツタオルをバンダナにして。二枚のポロシャツは対角線上に座って言葉を遊んでいる。早朝でも平然。眠っているローストハム、目覚めている胚芽食パン。花弁も涙もカラカラの荒れ地を去っていく。集中と観察を解き放つ、目を閉じて、身を開いて。溶けていくリストバンド、微動だにしないアイスクリーム。何も知らないことを怖がらないあの人は、オムライスを侮っている。卵黄と卵白のベッドシーンを、ケチャップライスの勤勉を、チキンコンソメスープの名参謀ぶりを、赤い舌の興奮を。足は進むが、筆は進まない。偽物のノスタルジーのダイヤル電話を好きな色に塗りつぶす。ゲテモノ好きなチャーリーブラウンの帰宅時間。スヌーピーの悩みを一緒に解きほぐす。体内専門のマッサージ師になりたい。師だなんて厚かましい。使いになろう。古のキャラメルピラミッド。呼んでもいないカナリア大福。険しい海面。風に舞うシャツの両裾が背負う、いつかみたのと同じバックパック。異界の巻き寿司。数えきれない入り口に閉じ込められた。乗れないクルマが通り過ぎる。束の間のピースが梯子の足場を増やしていく、模範の暗舞台。捨て去ること、やめること、飾りを剥ぎとって、真っ白だった壁の汚れを見つめる。今夜は、今夜だけは、忘れて、眠っても、眠らなくてもいい。過去には期待が似合わない。今日と明日だけ、信じられる範囲でやってみる。塩鮭のおにぎりをおかずに味のないおにぎりを食べた。急いだら皮はうすくなる。ボロボロになる権利を買い取った。厳格な審判。誰にも介入などさせない。孤独で素朴なアジフライ定食。宮殿と困難。髪の毛と減らず口。通行証の嘘。入り口のラ・フランス。後どのくらい?後どのくらい?ごまかしの遊びを続けて。唐揚げという戦国武将。濃縮還元の中に生きる宝石の細菌。古ぼけた箒。逃走するソフトクリーム。崖の淵で粘る稲庭うどん。椅子の上から降りてくる4つの視線。あたたかいマシュマロ、抱え込みコメカミ。雨に濡れているブルーノート。チョコフレークの姿に変わっても、知らない熱帯にかえりたい。粘る。納豆ではなくオクラを選ぶ権利。親切なマケドニア。アップルワイン。狙いすました90度。鳩が暮らす駐車場。ごまかしてしまいたい。眠りたい。走ることができない。動かない。とめてしまう。耐え切れない。金曜日のレッドアイ。虫眼鏡にうつるティンカーベル。川面で突然のお呼ばれ。バニラアーモンドシュークリームの毛並み。はしゃぎまわるブルーベリーソーダ言語学。鏡を持ちだして、無意味を映しだして。近いうちにここを去りたい。必要のない日がくればいい。来月の土砂降りは足の中の恋人。

メトロポリタンフイッシュのフライ。際限なく潜り浸りために。陸を得た人は自由をひとつ失った。これはテレポーテーションではない。鍵を閉ざしてしまった。都合よく変装するのが上手い。生きていることに慣れなくていい。日陰に潜むラム酒と青い絨毯。測定できない優しさ、オチのない長い旅。言葉に力はない。声に力はない。ペンキに混ぜた憂鬱にデカダンスはない。開かずの瓶蓋のように今日は埒があかない。タンザニアで猿と一緒に眠りたい。お礼状が立ち尽くす。浮かんでこない、沈んだままのアンカー。木べらで最初の真実を伸ばしていく。無防備すぎて風邪におそわれた。持ち上げたりはしない。幻想ぐらい選べばいい。食事や済む家とは違う。後はなし、覚悟なし。冷蔵庫に並んだイソフラボンの群れを冷やかすような生活の垂れ流し。スラップスティックスランプ。かぼちゃの礼儀に正解はない。めちゃくめちゃくちゃにしておくれ。要求ばかり、告白の予定をひとつも残さぬように。引きずり回せば、引き戻されない。後戻り、傷を少しづつみせていく。恥ずかしくても、怖くない。楽になろう。楽に変身。

6/4  背徳のかけそば。うつぶせになって眠る小熊。激しい雨音が肌寒い。雀の声も聞こえない。進まない深く不覚。電球を測量する。チーズケーキ。モテナイチーズケーキ。ひきこもりのヒント長者。このオムニバスが終わるまで。解き放ちっぱなしの時間を伸ばす。炭酸ガスの妖精、カモミールの堕天使。


ノースリーブのエメラルド。開かずの喫茶店で眠るチキンドリア。ソウルシスターからの手紙を読んでから、10時間半後に心から血が出た。傷口と微熱とぬるま湯の綱渡り。エンドマークはなくなった。片親の2リットルと双子の500ミリリットル。行くときも帰る時も日曜日の住宅街に迷い込んだ。車は途絶えない。シラフの人は背もたれのない椅子に座る。届くまで待ちわびる。パサツイたピザでも大丈夫。足場が続けば大丈夫。脳髄のサブマリン。蝉の音と鍵盤。シャツで踊る雨音は街と同化していく。それをつまらないと思っていいのか?たこ焼きは近くて遠い。尊くて飽きてしまう。ファブリックで身を隠す。年齢を消してゴーストになる。夕方の路地で彼を見つめ返す猫、明け方に喉で雷を起こす猫。猫とオセロ、猫とマイクロフォン、猫とずんだ餅、猫と貝ボタン、猫とダライ・ラマ、猫とナンプラー、猫と滑り台、猫と倒立、猫とバウハウス、猫とマッチ売り、猫とキャラメルソース、猫と伝書鳩の闘い。終わりのない模型作り。絶え間ない精神洗浄。神社の澄んだ空気、遠目にみる薄暗い教会。孤独なバターナイフ。掠れたマスターピース。グレーのスーツの労働者が左奥に坐る。姿勢の良いえのき茸のような毛並みのラグドール?男の子の中の抽象的な女の子が眼球に反射する。真呼吸をもっと。自由のための自己統制をもっと。思い通りにならない事をもっと。町並みの理由のなさをもっと。すでに溶け出しているチョコミントアイスクリームの親戚。ペパーミントとの出会いを待っているドイツのカモミール。忍者に弟子入りした掃除機は静かに時間を葬った。スクリーンの左端以外の居場所を失ったフロッピーディスク。こまめな油分補給。インクが尽きても記し続けられるようにノートに文字を彫刻する。不細工な隊列であってもかまうことはない。両足の筋肉を躍らせる。初夏のキャベツが暗闇でも目立つ黄色いテントで待っている。ラテンフレーバーの炊飯器。胃袋が決める運命に反り投げをかける。仕掛けのないブルーボックス。名も無き金魚の革命手帳。声の真実、顔の偽り。凸凹をつくる迷い子の語呂。登山バッグに忍び込んだホットドッグ。ホルモンバランスの綱渡り。シチリアレモンのファンファーレ。駅前のメキシカン・ストレッチ。足の先がビニール袋に変わる前に水を飲む。久々に飲んだブラジルの珈琲。煙を掻い潜って届く甘み。ビタースイートの湖。日差しと四方に伸びるポトスの葉。一瞬で過ぎ去るポストカードの時間をシャッターをきってで静止させる。アイリッシュウイスキーがガマガエルと一緒にジルバを踊る。マシュマロとニョロニョロは結ばれない。スパイスの山、レモンキャンディの誓いの軽さ。大事なものを遠ざけない。トマトの缶詰に生まれ変わりたくなるほど羞恥心を噛み締めている。労働の蚊帳の外、宴の蚊帳の外。紋切り型の旅は終わらない。春の実験と梅雨の失神を繋ぐシューレースの蝶々。使い古しの肉体のチルドレン。「無理解」という清涼な飲料水を人体に一番適した飲み方で摂取する。赤い暖簾の先の健康診断。四足歩きのプリミティブ、いつでも扉は開いている。透明な帰る場所。上機嫌で雨傘を持つクリオネイカリングフランク・ザッパ。スクラップと通行証。3枚のコイン。ますます秘密は貯まっていく。


6/19


19歳の終わり、それはピーナッツバターとキウイフルーツ。ありふれているいつもの晴れた空。新しい住人と戯れて忘れていたジャスミンオイル。出番を失ったエストレージャ。探偵が身にまとった濃紺のアロハシャツ。プレジデントは階段の踊場で眠れない夜を過ごしている。梅雨の日の紅葉がピアノ線というボーダーラインを破壊していく。インスタントの掌。イースター島のパセリ入りコーンスープ。ゴルバチョフはシルクハットで影法師を飼っている。「感情の吐露」のキャリアプランはクリームココアを受け止めるための雑木林。バンダナの休館日について45分間考える。人間は一人、グラスは2本、乾杯!真呼吸を知らないまま、海を知らないままコンクリートを泳いでいく。寿命が決まっているのはそのためだ。全てを出し尽くさないという目標が寡黙な紳士野ウサギの両目を解放させる。ひねもすの天ぷら。赤い絨毯が似合う猫の前では法律の注射針も無力になる。午前5時のコンバンハ。無駄に道を引き返して、近道に気づいても見送って、煩わしい商店街を強歩ですすむ。クリームコロッケのためのソースが足りない、業務用スーパのための胃袋が足りない。ビニール傘、A面とB面のように立ち並ぶ焼き鳥屋。タバコ屋の3つの鳥かご。プールに浮かんだ黄色いオクトパス。人生の中の嘔吐パス(ポート)。キラキラのボディ、ボロボロのサウンド。完璧なゴミ箱を作って魂を軍手でやさしく掴む。お手頃は猛威。蓄音機にかぶった埃、Tシャツのペンギン。今夜は格闘しよう。スケルトンの方程式を見つけに。新しい命は雲丹の殻。場所に導くのは呼吸の絵の具の薫り、炭鉱に潜り込む5感。ジーンズの糸、鳩の細胞。ワ~


6/25

具材を忘れたクレープ、黒と緑のレーズンとホームメイドケーキ。バターのような少年時代。テーブルと椅子、中央に陣取った洋式の過去。愚直に信じて、こたえられなかった約束と相手のあっさりとした記憶の落差。ボーダーというよりはシマシマのポロシャツ。茶色い日本犬と黒いチワワの恐怖。不在の間に割れたグラス。未契約のパン生地を捏ねる。腐敗は禁止、発酵は真理。雨の日のチェック柄は野暮ったさを加速させる。気取りとタルタルソースとレタスとピクルス。申し合わせのない個性の猥雑。鞄のジッパーを閉めて出なおした。モスコミュールと醜いアヒル。メモ帳の中で待ち合わせてパーティを開く。地に足が着かない2人の同盟。ふわふわして平行にならない両足。コンクリートを木目を歩く。電車の中でみた曇り空は、路上歩くときに目が痛むような強い日差しに変わっている。不揃いな犬。ミックスソフトクリームのような色のビル群。さみしくはない。街を、人を見下ろす場所にいるのは、楽しいことではなく。脳味噌のコンフューズ。ピンクペッパーとパイプ椅子。天使と黒板消し。見知らぬ街で教師になった。匂いのない部屋、応答しない鼻。白い壁に年波の黒い跡と肌色の剥がれ。たこ焼き屋の看板の眩しい灯り。タクシー乗り場の方からきこえる舞台のような声色をきいて、やりたいことがわからなくなる。夢の中ではピーチ味のゼリー挟んだコッペパン。理屈のなさでけでは、羽をバタバタできない。何ダコタハウスに入り込んだライオンとマッシュルーム。このままじゃ日傘の真ん中に吸い込まれそう。ベランダを両手で軋ませる。希望の気配はないけれど、夢は叶っている。ナトリウムと同じように変化の実態もつかめない。忘れてしまえば、どんなに穏やかで静かなチャイムも不意打ちの槍に変わる。むねをえぐる。威圧感は眠りに落ちていく。ニール・ヤングカサブタのような声。さようならコーヒーフロート。ビスケットの集合住宅がまどろんでいく。ジャーマンメタルと儚い塩焼きそば。涙が流れて動けない。鼠色の砂嵐の先の溜池ではナマズが襟を正してチャンスを待っている。陳皮なスラップスティック。変色していくオブジェと生命力。この容れ物も結構なおじいちゃん。固有名詞の隣にパステルカラーが座っている。石鹸の毒牙を枕にして仮眠をとる。カリアゲと黒いベストアルバム。寿司屋の看板とぐうの音もでないお茶。キーボードはむなしくくつろいでいる。スムージをつくるミキサーに絞りとった涙を混ぜる。舘がふりかけのように散らばっている街のエンドマークスタジオ。空っぽの身体で、Tシャツを着る勇気もない。たい焼きの中に楽典を隠して、地下室でピアノと添い寝をする。手が遅い。スランプとパチンコ屋台。憲法とプロレスとアビーロードが不まじめに横たわっている。ボロボロの深呼吸。スカスカのスケッチブック。不毛なエンドレスリピート。イチョウの葉の号泣。過去を絶大に信頼する時が来た。


6/29

数ヶ月前という過去とは酷いものだ。天使のようなおじさんになって塗り替えているだけだ。日常を追いかけたくはない。座り心地がやけにいいオレンジ色の椅子に坐る。口元も足の指も震える曇った季節から、Tシャツを破り捨てたくなる湿った季節へ。マニュアルに従ってカルボナーラを作った時の記憶だけで、黒ウサギは檻の外へ駆け出せる。読みなおすことが書くことだ。飲み直すことが吐くことだ。ガラスの部屋で眠るチキンカツ。懐中電灯が連れてきた危険は、懐中電灯が守ってくれた危険。

 

日付よりもなくしたいものがたくさんある。誰かと一緒にいることに意味はあるのだろうか。新しくて古い街ばかりの国で、星で。今でも生まれたことも、呼ばれたこともないのかもしれない。知らないことは死だけじゃない。疑うことが認められない。紅茶をいれるカップの、落とし忘れた青汁の汚れをこそぎとる。呆然とするようなかなしみも、両足を振り上げるようなきぼうも、歌のように切り取るしかない。オルタナティヴな墓場が口を開けて待っている。何かを言うよりは受けとめるほうがいい。そのために言葉に場所をあたえた。逃げ場はない、もっと食欲が湧くようなイカれかたはないだろうか?音に敏感になれば、空気の厚みをもっと感じれるだろう。寝食とそれ以外を両替する。読みなおす。内臓の負担、老ける。書くことには真剣になれ。削除。ミミズのミミちゃん。レコーディング代はかからない。書き付けるワンクッション。マイネームイズ民主主義。働かない、オブサーバー。文面だけの苛立ち。生バッジ。手遅れは手遅れじゃない。論理的に言われても腹が立つ。他罰的じゃないといけない。誰も真実を知らない。絶望のハチミツ。身体が硬く締まっていく。年齢なんて捨てちまいたい。役割。接客。買い物をしたら気分が晴れて、より元気になるような。マボロシ。詩は治療。肉体は楽器。ミラノサンドが食べたいな。ごめんね、という気持ちがある。行けるはず。強がってたな。書いちゃいけないことを作っていた。傷つかない、テーブルの片付け。書けるように、書くことしかできない。どんな困難も。傷ついていい。今死んでしまおうかと思う。なんの技術もない、愛される理由もない。愛されることないんじゃないかと。憂鬱を飼い育てる。離陸よりも堕落。低すぎて死ねない。

明日10時、見学。自分の話をしすぎました。やります、できますと言わないとはじまらない。明日、命がなくなるとしてもやることはある。創作作品は民主主義ではできない。とうめいでいい。ないものと思ったほうが楽。よかったと思う。てめえはそんなもんか。忘れたのか。虚しい姿よりは悲しい姿を。喜びが消えていく。内面、仕方ない。自分も朝早くて。ダメな自分を魚にコーラを飲む。食べた方がお腹空く。おばさんが人気店。どんな時も二度と戻らない。女性、大人。気にしない。自信過剰。ボーダーのポロシャツと中距離走みたいな経済学の教科書。言って欲しかった。バスケースの時のように。年齢を越える。見覚えのあるソファー。証明野心。帽子のツバをぶつけちゃうやつ。見て見ぬ振りをしていない。ユビカラチヲダスホドカイテ。失敗さえも勝利。人不幸。聖人にならなくていい。人にいう。俺は納得しないでしかない。捻って考え続ける。見たいものしかみていない。白を水色。散漫、肉体がふりかけのよう。のりたまかそぼろ。ブランコの名前を忘れた。言葉足らずのクラリネット。ラーメンはもういい。話が上手になると小説が下手になる。苦味とカタルシス。手が届かないけど欲しいわけじゃない。品川スーサイド。犬さんの駆け回り。いじめ、純粋でいられなくする。無骨な後楽園ホール。若くても何もなかった。不自然で自分に痛みがくるくらいの献身は続かない。不器用。救いが縛り付ける。カラー写真の時代。こんな生き方でもいい。言えないけれど、奇跡。薬物自慰。体力がなくなる。アロマのささやき