自分の外に言葉を出さなければ、言葉は零れ落ちてしまう。生きた証も旅の印も地面に溶けてなくなってしまう。言葉が生まれ、いきていた時間そのものを忘れてしまう。文章を全く書けなかった時期にわたしはそれを痛いほど思い知らされていた。そして同じ過ち…
見栄と上着を脱ぎ捨てる ひとりの夜にひとりの湯に浸かる 今は一本調子の歌と言葉に実が成る日まで 犬という管を何度も鳴らす 犬という牙を何度も研ぐ 散歩をするように白紙に足跡を残す 珈琲を飲むように舌と喉に灯す カーテン越しに血を沸かす 真っ白な太…
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