2019-03-29 囚犬イヌ公 詩 黄色い目の雨が降る夜 眼球気球地球全てを担う雨のゼリー 不穏も希望もデニーズのパフェの中 蟻地獄のトラウマを傘の柄にして 下町と呼ばれる大地を踏み均す 明日は来ないが 昨日も来ない 壊れることのない心臓が 毒と独でわたしを支配する 肥やしのような位牌を白米に振りかける 方張る僕と飲み干す君の朝 どこにでもいける豚の足と カカシになった小さな蝙蝠の宴 いつまでも月を見る 傷だらけの月を見る 夜明けだって時を浴びて黄昏る 終わりの味が僕らの目覚まし時計 仕掛けられた爆弾を愛撫 水道橋はそろそろ始発の時間