途上犬

血まみれのまま伸びた夜に横たわる

明日と昨日が今日の真ん中で渋滞している

顔の上のハムエッグ肉汁を垂らしてる

鈍い痛みは上にも下にも振り切れない

部屋の出口 

会話の糸口 

見たことのない入り口

全て封鎖されたまま

味のない南インドのお茶1杯以外に水分はなし

日が暮れて淹れたエチオピアの珈琲

掃除機とランボオを手に再び部屋に籠る

空っぽは治らない

空っぽは埋まらない

あるのは脳を針で刺すような痛みだけ

f:id:INUPERRITO:20190404190534j:image