2019-04-14 新しい犬 詩 沈黙と抑揚を乗せて 雨の日の観覧車は回る 全てのことが今から始まる 眠りでは泳げない夢を泳ぐ 欠けた賽の目の終わらない回転 鳴り止まない心臓 ソファーはひっくり返る 卓袱台は壊れ損ねる 天井は全力疾走する ピザとオリーブは空に舞う 饂飩は天の川になる 洞窟にはタンポポが咲く 僕らに過去はない 僕らにカーテンコールはない いつかの僕はいつかの言葉と一緒に滅びゆく 昨日という化けの皮を剥がす 今日という赤子として産まれ出す 白紙のページは残ってる 言葉は這いずり立ち上がる 真っさらな血のキャンプファイアで踊ろう 星と大地の鼓動で話そう