犬の現状

 

 

 わたしは文章を書くことが全くできなくなってしまってから1年以上が経つ。21歳くらいまでのわたしは間違いなく文章を書くことが苦手だった。常に文章を書く行為そのものに苦闘していたし、他人から「あなたが文章書くのが苦手なのはわかる」と言われることもあった。ネット上で自分の好きな音楽について、文章を書き始めてからは、お世辞だとは思うけれど「文章が上手い」、「わたしにはない文才も」と言われるようになった。技術や才能だけで人の心を打ち抜くことなどできないから「文章が上手い」も「文才がある」もわたし自身は基本的に使おうと思わない褒め言葉だ。「あなたの文章はいい文章だね」って言われた方がうれしい。この辺りはそのうちもっと突き詰めたい。幼い頃から作文、小論文が得意だったとかいうタイプではないし、どんな種類の文章でも頼まれたら書けるというタイプではないわたし。文章が得意なのか、下手なのか自分でも本当にわからない。文章を読むのは好きだし、言葉だけでリズムや音階、映像や感情を伝達する力を持った文章に出会えた時の感情は本当に何者にも代えがたい。何も持っていないけれど、いつの日か言葉だけで何処までも行きたい。まだ諦めたくないから、また筆を執った。これからも言葉と付き合っていく、そういう宣言を書きたかった。

 

 それでもって、今のわたしは文章を書くという行為が自分にできる気がしない。長い文章を書くときの強い味方、夜と朝の間の 2時から5時くらいの時間に早起きすることもすっかりできなくなってしまった。また早起きして文章を書くことに浸りたい。

 

 私小説の紛い物のようなものを本一冊分くらい書いて、それが大失敗、大駄作だと気付いてから文章が全く書けなくなった。その中で一番自信のある部分(そこだけは結構よく書けたと思っていた)を抜粋してこのブログにも載せたけど良かったという声はなかった。もうダメかなと思っていた。一文字も書けないまま時間だけが過ぎた。

 

 過ぎた時間の全てが夢のようなものなのだと最近は思う。良いことも悪いことも「現実」という言葉を通り越して夢になる。今とこれからの未来が「現実」でそれもいずれは夢になる。だからもう一度、今を現実を生きるために、もう一度はじめから書きなおそうと思う。今日からはじめます。なんだよくわからない文章にお付き合いありがとうございました

 

 

駒込ドトールにて

 

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