眠れない犬

眠れない脳の温度

マーブル色の夜の部屋

本の雪崩とと愚れた寝間着達

毛布に包まり 

スヌーピーのランタンを灯す

仕留められない明日に飛びつく

アルマジロバンジョーを弾いている

冬と春の間で血のケトルが沸騰する

同じ夜のなさに怯え

同じような夜に這いずる

祭りの音に犬が伸びをする

さようならが凍っていく

さようならは無感覚

さようならが街に溶けてゆく

さようならが夜に溶けてゆく

さよならより先に帰る